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シリーズ ~建築家によるこだわりの空間と無垢材家具の奥深き世界~ ①

2021.6.22

 

インテリア雑誌や住宅雑誌、建築設計事務所のHPなどを見ると、居心地の良さそうな空間に、恐らく住まい手や設計者がこだわって選んだのであろう家具、とりわけ木の質感に溢れる無垢材家具が置かれている風景が目を引きます。

建築空間は、そこで人間が暮らす、またはある目的を持って過ごすことを目的にしてデザインされているため、配置される家具は「生活の道具」として建築空間と重要な係りを持ち、空間だけ、家具だけで存在する時よりもその魅力や本質をより強く現わします。

「建築家によるこだわりの空間と無垢材家具の奥深き世界」では、家具蔵の無垢材家具が置かれた建築家の設計によるこだわりの空間が、どのような考えの元に設計デザインされ、家具蔵の無垢材家具が選ばれることになったのか、納品後のリアルな暮らし、使っている模様を交えてお伝えする事を目的に、家具蔵のホームページ上のコンテンツ「事例&お客様の声~建築家とのコラボレーション」の内容を元に、実際に訪問取材に伺った際のエピソード、裏話などを交えてご紹介します。

 

第一回目は・・・

建築家・小川卓さん(雄建築事務所)が手掛けられた自邸 の紹介です。

小川さんは日本大学理工学部建築学科をご卒業後、株式会社建築モード研究所を経て1990年に株式会社雄建築事務所へ入社、2002年に代表取締役に就任されました。井上園ビル、小金井会館(東京・小金井市)他、幼稚園やスポーツ施設など幅広く手掛けていらっしゃいます。

 

 

取材の為にご自宅へお邪魔すると、一階の玄関の扉を開けた瞬間、仄かなお香の匂いが漂ってきました。お客様を迎える玄関の室礼(しつらい)は、落ち着いた和風を基調にしながらもシンプルに洗練された現代的なテイストで統一されなんとも心安らぐ空間です。二階のリビング・ダイニングに向かって自然と視線と動線が導かれていくような設計となっていて、昇り降りが楽にできそうな脚に優しい階段を昇っていくと、少しコンパクトなエントランスに対して、圧倒的に開けた気持ちの良い大空間が待っていました。二階のLDKの主役として選ばれたチェリー材の大きなテーブルを囲んで、今回の家づくりの主なコンセプトについて、ご夫妻のお話を伺いました。

「本当は、モダン和風の空間に沿うような庭をつくる事も考えたのですが・・これから年齢を重ねた時の事を想定しマンションのような気軽さを追求した結果庭は作らずに、二階リビングに面した見通しのいいベランダで緑を楽しむことにしました。」

車が好きなご主人の夢だったビルトインガレージも

「本当は1階全部がガレージだったんですけど、妻に『それはちょっと……』と反対されたので、奥にお客さんが泊まれる1室を設けました。

二階のパブリックスペースとは距離があって落ち着くプラスαの空間となっています。」

また、大きなガレージについては、

「妻もゴミ出しの袋をまとめたりするのに、結構このガレージを重宝しているみたいなんです。私もゴルフのスイングを練習したりして大いに活用しています(笑)」

と大活躍の様子です。

「 普段の仕事の中では、一番は依頼主の希望を形にすることですが、 それが本当に良い結果をもたらすものであれば、結構自分のやりたいものも自由に提案します」

と話す小川さん。

ご自宅は、まさに施主と設計者の”憧れ”を実現した”居心地の良い空間”になっていました。

 

友人を招くことも多い小川家では、幅240㎝と大きめのダイニングテーブルをオーダー。 「アームチェア アルコⅡ」も座り心地がいいと大好評とのことでした。

 

階段を上がると、開放的なリビングダイニングが現れる。手摺壁の階段上部(手前の照明左側)まで空間を取り込んでいる設計上の工夫によって、余計に広がりを感じられます。

 

「ソファ モデルノ」にはオットマンを合わせ、足を伸ばして寛げる「カウチ仕様」にしています。壁には同じ建築家だったご主人のお父様が描かれた絵画が。「ナイトテーブル モデルノ」はサイドテーブル代わりに使っていて、大変重宝しているそうです。

 

寝室には「タタミベッド モデルノ」。モダンな現代建築でありながら、随所に和のアクセントをとり込むセンスはさすが。窓ぎわの「デスクテーブル ダン」と「デスクワゴン ダン」はスペースに合わせて自由に伸縮できるのが便利、とのことでした。

 

お茶菓子は、木皿にのせて。実はダイニングを囲む棚はすべて奥様の食器コレクションのために作られたのだとか。隠す収納の鏡のような収納計画です。

 

キッチンのすぐ隣には洗濯機置き場があり、家具動線もスムーズ。内法(扉や入口の壁上部の位置)が違っても下端をそろえてすっきり見せたのれんの使い方に遊び心が感じられます。

 

階段下には、ちょっとした小部屋がありました。いずれここに「キュリオケース エミネント」を置き、ワイングラスを並べる予定とのことです。

 

ンションのような気軽さを追求した結果、庭は作らずに見通しの良いベランダで緑を楽しむことに。ご主人の夢だったビルトインガレージも建物のファサードの良いアクセントになっています。

 

 

 

 

 

 

 


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