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メープル材とナラ材、白木材はどちらを選ぶ?

2023.8.11

 

 

自身が選ぶ家具が何でできているのか、という点はやはり知りたいところです。

それが使用するうえでの安心感に繋がることや、あるいは一種のステータスにもなりえます。

そのようななかで家具、それも木製のものを探していると、いろいろな「木の名前」つまり樹種名を目に、耳にするようになります。

それまではあまり知識はなくとも自然と詳しくなってしまったという人もいるでしょう。

 

白木材の代表格「メープル材」と「ナラ材」


 

 

空間を明るく見せたい、という人が選ぶのはやはり明るい色合いを持った素材で作られた家具です。

完全に白く着色したものを選ぶのもひとつですが、根強いナチュラルテイストの空間にするなら、いわゆる「白木(しらき)」と呼ばれる明るめの色合いの木肌を持った樹種で作られた家具を選ぶのが近道です。

その「白木材」の代表格として挙げられる樹種が「メープル材」と「ナラ材」といえます。

どちらも当代きっての人気樹種であり、家具材としても非常に優秀な性質を持つ両者です。

ですが、この2つの樹種はその特性やコーディネート性においても異なる特徴を持っています。

自身が目指す空間づくりにはどちらを選ぶのが良いのでしょうか。

 

メープル材には「ハード」と「ソフト」がある


 

 

その光沢感ある素材感とすべすべの手触りが特徴的なメープル材は、空間に爽やかさや清潔感をもたらしてくれます。

このメープル材は、「ハード」と「ソフト」に分類され、それぞれ「ハードメープル」「ソフトメープル」と呼ばれます。

「ハード」と「ソフト」では約25%の硬さの違いがあると言われていますが、「ハードメープル材」はウォールナット材やチェリー材など数々の銘木が生まれる北米産材の中でも、特に高い耐久性と硬さを誇ります。

私ども家具蔵で使用するメープル材もハードメープルです。

ハードメープルも多様な種類がありますが、メープルシロップがふんだんに採取できる「シュガーメープル」を使用しています。

メープル材は家具材だけではなく、楽器やダンスフロアの床板、ボーリングのレーンやピン、古くは農工具や武器にも使われるなど、実は私たちの暮らしに身近な存在でもあります。

野球のメジャーリーガーがバットの材料に好んで使用するのも有名な話です。

また「バーズアイ(鳥目杢)」などの珍重な「杢」が生まれることでも有名で、そのような材は非常に価値の高いものとなります。

 

メープル材の家具はシンプルさのなかに「木のぬくもり」を与えてくれる


 

 

「木の真珠」とも称されるほど、メープル材の家具は艶やかで滑らかな質感を持っています。

その家具が創り出す空間は「爽やか」で「清潔感ある」「上品な」イメージです。

シンプルなインテリアづくりの確実な助けとなってくれるはずです。

白基調の空間に白い色の家具を置いただけでは無機質な雰囲気が漂います。

その「生活感の無さ」もインテリアとして目指す方向性なのであれば問題ありません。

しかし、そこにいわゆる「木のぬくもり」をプラスしてあげることで、その空間には「温度」が生まれます。

また、色合いによるメリハリも生まれ、空間を広く見せることにも寄与してくれるでしょう。

例えば、コンクリート打ちっ放しの内装の空間などでも無暗に冷たい感じを与えずに、スタイリッシュな空間を作り出すことも可能です。

メープル材は経年による色の変化で淡い飴色に変わります。

その変化は毎日目にしていると気づきにくいほどですが、その色の変化も確実にその空間を優しく見せることに貢献しています。

 

ナラ材とオーク材の違い


 

 

ナラ材は触れるとしっかり感じることのできる凸凹感から生まれる素朴な雰囲気とナチュラル感、そしてどのような空間にも溶け込むことのできるコーディネート性の高さが特徴的です。

国産の広葉樹材の中でも特に認知度の高いものの一つがナラ材であり、ナラ(とそれらの仲間の樹種)は、ドングリの実がなる木としてもたいへん身近な存在と言えます。

ナラ材を「オーク材」と呼ぶこともありますが、実はこれは産地によっても変わるものです。

同じブナ科コナラ属の木なのであながち間違いではありませんが、ナラ材は「ジャパニーズオーク」と呼称されるほど、日本産のものが有名で決めも細かく美しいとされています(他にはロシア産なども輸入されています)。

オーク材は北米のホワイトオークやレッドオークなどが一般的に広く流通されており、絶対数の違いでこちらを目にすることが多いかもしれません。

 

ナラ材は高いコーディネート性が魅力


 

 

その生態から生まれる「虎班(とらふ)」と呼ばれる独特の紋様もナラ材を語るうえでは欠かせないアクセントであり、それらが生み出す立体感が空間にも上手く影響してくれます。

いわゆる「和材」でありながら、良い意味で主張も少ないのでどのような内装や家具材とも上手く適合してくれる樹種です。

事実、このナラ材やオーク材をフローリングやカウンター材に使用している住まいも多く見られます。

グレー系のタイルや黒いサッシなどのモダンな空間にも、落ち着き過ぎないバランスを取ってくれます。

その強度は数々のデザイナーズチェアの素材となっていることでもお墨付きと言えるでしょう。

表情も豊かで「木を触っている」実感も楽しむことのできるナラ材はナチュラルテイストな空間を志向するならぜひ取り入れたい樹種です。

ナラ材もメープル材同様に少しずつ色合いを変えていきますが、急激な変化ではなく、ゆっくりと時間を掛けて色合いを変化させていくので、むしろ味わいを増していくのを楽しむことができるのもまるで普段使いのジーンズが良い風合いとなっていくような趣があります。

 

両者ともその魅力は無着色仕上げでこそ活きる


 

 

この両者の本当の魅力を享受するなら無垢材、それも無着色仕上げの家具がお勧めです。

家具蔵ではメープル材・ナラ材の家具を多数展示し、自宅でどのように映えるのかを3Dシミュレーションでも確認できます。

この2つの樹種の魅力の数々を、ぜひ最寄りの家具蔵各店で堪能してみてください。

 

メープル材やナラ材の家具がある暮らしの実例はこちらから

 

 

 


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