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シリーズ~建築家によるこだわりの空間と無垢材家具の奥深き世界~ ⑩

2022.1.7

 

 

インテリア雑誌や住宅雑誌、建築設計事務所のHPなどを見ると、居心地の良さそうな空間に、恐らく住まい手や設計者がこだわって選んだのであろう家具、とりわけ木の質感に溢れる無垢材家具が置かれている風景が目を引きます。

建築空間は、そこで人間が暮らす、またはある目的を持って過ごすことを目的にしてデザインされています。

そこに配置される家具は「生活の道具」として建築空間と重要な係りを持ち、空間だけ、家具だけで存在する時よりもその魅力や本質をより強く現わします。

 

「建築家によるこだわりの空間と無垢材家具の奥深き世界」では、家具蔵の無垢材家具が置かれた建築家の設計によるこだわりの空間が、どのような考えの元に設計デザインされ、家具蔵の無垢材家具が選ばれることになったのか、納品後のリアルな暮らし、使っている模様を交えてお伝えする事を目的にとしています。

家具蔵のホームページ上のコンテンツ「事例&お客様の声~建築家とのコラボレーション」の内容を元に、実際にスタッフが訪問取材に伺った際のエピソード、裏話などを交えてご紹介します。

 

 

前回は建築家・三宮 健司さん(ゆう設計アトリエ)が手掛けられた、新築一戸建て住宅 F邸のご紹介しました。

軽井沢の雑木林の木立に佇むF邸は、森の木々を見せるために部屋はすべて南向きに計画され、誰もが息をのむのようなリビングダイニングに続く幅3メートルの大きな縁側がありました。

そこで使っている柱は、なんとこの場所に立っていたカラマツの木。

通常は手間が掛かりすぎるためそのような事を行う建築家は少ないのですが、1本1本声をかけながら伐採し、丁寧に乾燥させて使用されたとのこと。

継続可能な自然環境の創造、という今の時代にも合う粋な計らいです。五感にやさしい森の家と本物の無垢材家具、という家具と建築の調和がとれた心地よい空間の実例に興味のある方はぜひご覧になってみてください。

 

そしてシリーズ第九回目の今回は・・

建築家・菊池 俊彦さん(マツダコンサルタンツ)が手掛けられた、埼玉県春日部市にある「ギャラリー&カフェ ER」のご紹介です。

 

菊池 俊彦さん(マツダコンサルタンツ)のプロフィール

国の政府開発援助(ODA) で行われる建築プロジェクトのための設計事務所として、1975年にマツダコンサルタンツを設立。

現在は副社長に就いている。近年では昭島市の昭和の森プロジェクトにおいて地域開発や事業企画から基本設計、設計監修等も行っています。

 

春日部市は埼玉県の中でも古くからの商業地域、文教地域、住宅街がバランスよく市街地を構成する中核都市です。

そんな春日部市の市役所の近くにこのギャラリー&カフェ ERの建物は建築されました。

一階はギャラリー&カフェ、上階は医院やネイルサロンなどの施設になっています。

設計を担当された菊池さんに建築デザインの意図などをお伺いしました。

「このエリアは春日部市の中でもたくさんの人の流れがある地域です。

そこで、都市の中で人を呼び込む アーバンポケット というコンセプトを考えて、建物は広い敷地の約半分まで、として残りの敷地には小さな公園をつくっています。

そしてカフェの中には文化の香りがするギャラリーを併設させました。

そうすることで地域文化を担う存在にもなれるのではないか、と考えました」

確かに、カフェに伺ってその室内から外を眺めると、大きなケヤキの立ち木が自然と視界に入り、どこか公園の中のカフェのような感じがします。

そしてその空間に置かれた家具蔵の無垢材家具たちは、重要なインテリアとして存在感を放っていました。

単なる什器というよりも、その空間を構成する主役の一部のような…。

そのように感じた事を菊池さんにお伝えすると、こんなお話をして下さいました。

 

「家具を選んだのはここを運営する立場の人であり、実は私ではないのですが、とても良いものを選んでくれたと思いました。

家具蔵の無垢材家具は、ハンドメイドの香りがするあたたかみを備えていると思います。

使い込むことによって良さが増す一生ものの家具だからこそ、それがそのままこのお店の歴史にもなるし、来店されたお客様には人間味のある優しさ、やわらかさ、を感じていただけます。

私のイメージした、都市のアーバンポケット というコンセプトにも合っています。

そして、特に気に入ったのは肌触りが非常にいいことです。

私も建築を始めて45年程になりますが、空間の中で人の手の触れる場所にはできるだけ自然素材を使いたいと思い、そのようにしてきました。

無垢材や石など自然素材にはそれだけで人を包み込むような優しさがあるのです」

 

この空間にはハードメープル材(カエデ)で製作された存在感のある大きなテーブルがその中心にあり、まるで大樹に人が集うような安心感を生み出しています。

菊池さんが目指したのは、初対面でたまたま隣り合わせたお客様同士でも気兼ねなく交流できる、「地域の交流の場」でもありました。

たとえば、図書館でもこのように大きなテーブルに、知らない人同士が好き好きに着座していて、それぞれの時間を過ごしているイメージが目に浮かびます。

まさにこのカフェの空間はそんな印象がありました。

同系色の木の素材で構成された空間はどこまでもやさしいあたたかさに包まれています。

ギャラリーとしては、そこに置かれた作品を引き立てる背景、キャンバスとしてのインテリアでもあります。

菊池さんのその目的は充分に叶えられたのではないでしょうか。

 

期間によって様々なアーティストの作品がカフェ内のギャラリースペースに飾られます。美術館のようにシンプルで贅沢な空間が、訪れる人の感性を刺激してくれそうです。

 

10人以上で囲めそうな大きなテーブルが2台と、小さ目なテーブルが数台、そしてテラス席の他に壁に面したカウンター席を用意。大人数での会食や一人でゆったりと過ごしたいときなど、さまざまなニーズに対応する家具のレイアウトとなっています。

 

上階クリニックのカウンセリングルームは「テーブル ビオス」を設置して、木の優しさが患者様の心も癒してくれるようなセレクトになっています。ウッドブラインドやメープルの無垢材フローリングなど素材にこだわった空間。

 

クリニックの待合室にも、無垢材で製作された家具蔵の無垢材ベンチや無垢材本棚を設置しています。

 

なんとクリニック受付のカウンターにもメープル材の耳付天板を設置。訪れる患者さんの気持ちをやさしく癒してくれる「窓口」として大きな意味がありそうです。

 

木の座面を持つ無垢材チェアは、ぬくもりがありながら、和とモダンが融合した洗練されたデザインが特徴の「チェアゼン」を使用。

ゲストが心から寛げるような座り心地の良さも特徴です。

 

 

 

 


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