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「一枚板の王様」ウォールナットの選び方

2020.12.19

 

 

一枚板天板とサイズ


誰しもが憧れる一枚板ダイニングテーブル。

一枚板天板とは、いわずとしれた一本の高樹齢の大木(原木)から製材された接ぎの無いテーブルなどに使用するもののことです。

その希少性、装飾性、ステータスなどから高い支持を集めています。

一枚板天板は長方形の場合、「幅」と「奥行」でサイズが換算されます。

一枚板とは原木をそのまま製材したものですから、幅のあるものを作ろうと思うと必然、背の高いものが必要です。

また、ダイニングテーブルとして使いやすいものを考えるならば、奥行は800~900ミリ程度は確保したいところです。

数枚の板を接ぎ合せるものと異なり、一枚板天板の奥行はそのまま、もとの木の太さ=直径に直結します。

直径900ミリの樹木なら奥行900ミリのテーブル天板が取れそうなものですが、原木の一番幅広に取れそうな中心部分は木の特性上、テーブルの天板には使うことができません。

奥行が900ミリを超える天板となると、立木の状態では直径がゆうに1000ミリを超える、いわゆる大径木の原木が必要となります。

そういった大木は樹齢で考えた場合、100年を超えるようなものが殆どです。

一般的なダイニングテーブルに必要な大きさの一枚板天板は相当な大木からしか採ることができないのが想像いただけるのではないでしょうか。

 

一枚板天板は「木の生きざま」がわかる


木はそれぞれ樹種や生息地域によって成長するスピードは異なります。

ただ、一枚板になるような大径木は百年から数百年にわたって過酷な自然環境を生き抜いてきたものであることは間違いありません。

木も人間と一緒で長く生きれば生きるほど、色々な体験をするものです。

その長く生きた証が年輪として、色々な体験をした証が「杢」として残されるのです。

そんな木目や杢が現れた高樹齢の木で作り上げられたダイニングテーブルを前に座るだけで、身近に自然を感じ癒されます。

一枚板天板はそんな知られざる自然の営みを知り、同時に癒しや空間の風格を与えてくれる、自然界が生み出した奇跡と言っても過言ではないでしょう。

 

一枚板の王様・ウォールナット


そんな様々ある木の中で「家具材のロールスロイス」「世界三大銘木」として名高いのが「ウォールナット」です。

その一枚板の風格を評して「一枚板の王様」と呼ぶ人もいます。

いわゆる「ウォールナット」として家具材に用いられているのは、ほとんどが北米産のアメリカンブラックウォールナットです。

日本に限らず世界中でその人気は高く、家具としてあらゆるカテゴリーのものがつくられ、建材などの住まいに関するもの以外にも古くは飛行機のプロペラに使用されたり、現代でもライフルの銃床や高級車のダッシュボードとしても使用されています。

ウォールナット材は、その色合い、表情、独特の重厚感から中世の時代から高級材としてその地位を確立しています。

古くから多くの人の憧れとなってたその風格ある表情を余すことなく持つ一枚板。

そんな存在感が、「一枚板の王様」と呼びたくなってしまう所以なのかもしれません。

 

ウォールナット材一枚板の魅力


アメリカンブラックウォールナットは、北米5大湖周辺のアパラチアン山脈を中心とした、非常に寒さの厳しい地域が主な分布地です。

その木肌は落ち着きのある深い茶色のほか、時に黒紫色、赤紫色といった色素が複雑に絡み合っています。

それが美しいグラデーションとなって平面的ではなく深い奥行を感じさせます。

また、自然の耳が付いたテーブルには白太と呼ばれる、色の辺材が現れます。

その白太の色素も相まって無垢木材ならではの唯一無二の美しい表情を生み出します。

その独特で魅力的な色のコントラストは、他の樹種に着色しても再現が困難なことから、ウォールナットの価値をさらに高めています。

また、深い黒紫色のウォールナット材は、光に当たることで徐々に黒味、紫味が抜けてまろやかな色味に変化していきます。

その変化の理由は紫外線による影響が大きく、紫外線を吸収することでウォールナットの中に含まれるタンニンが酸化し、赤褐色を経由して黄味がかった明るい茶褐色へ変化します。

太陽光が降り注ぐ場所では、その変化が早く、大きく現れます。

いわゆる「経年変化」と呼ばれるもので、無垢材の最大の魅力とも言っていいでしょう。

色だけでなく、木肌の感触も使い込むことにより変わってきます。

これらの変化が暮らしの中で「ともに暮らす感覚」や「育てている感覚」も味わえるのも人気の要因ではないでしょうか。

 

ウォールナットの種類(オレゴンウォールナット)


アメリカンブラックウォールナットとして、日本にやってきているウォールナットの産地は、主にアメリカ東部から中部にかけてのアパラチアン山脈一帯です。

そして西部のオレゴン州出身の特別なウォールナットのことを「オレゴンウォールナット」と呼び、特別なものとして一目置かれる存在となっています。

ブラックウォールナットの中でも、高樹齢のものが多く存在し、アメリカ最大のウォールナットは、オレゴンウォールナットと言われています。

 

ウォールナットの種類(クラロウォールナット)


クルミは、人類が初めて食べた木の実と言われるほど、太古の昔から食用として私たちの身近な存在でした。

そんなクルミを人類は、進化と共に品種改良という手段を使って、

「より美味しく、大きく食べ応えのある大きさに、それでいて収穫しやすいようになったら」

との想いを実現させるべく、歴史を積み重ねて来ました。

そんな試行錯誤の連続の中で、北米産のアメリカンブラックウォールナットを台木にヨーロッパ産のイングリッシュウォールナットを接ぎ木して生まれたのがクラロウォールナットです。

生長が遅いことと、収穫がしやすいようにと樹高は低めになるように品種改良がなされていたため、縦よりも横に太くなる特徴がありました。

そのため、長い時間をかけて生長した高樹齢で大径木が持つ装飾的な要素、例えば「瘤杢」や「玉杢」などの見ごたえのある杢が現れることがあります。

そんなクラロウォールナットは、その希少性のため「幻のウォールナット」とも呼ばれています。

 

ウォールナットの一枚板に会いに行く


今回ご紹介したウォールナット。

一番間違いのない選び方は、木目の表情や耳の形状を様々な角度から見てみることです。

そうして選んだ世界に一枚の天板が、飽きのこない一生付き合っていけるパートナーになってくれます。

家具蔵でも様々なサイズのウォールナット一枚板を常時各店で展示しています。

様々な事情で実際に店舗に来ることが難しい方でも大丈夫。

ZoomやLINEのビデオ通話を使用して、まるでその場にいるかのようにご案内します。

皆様がお気に入りの一枚と出会い、豊かな毎日を送るお手伝いをさせていただきます。

家具蔵のウォールナット一枚板のラインナップはこちらから

 

ウォールナットの無垢材家具のある暮らしの事例はこちらから

 

 

 


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