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「タモ」と「ホワイトアッシュ」の違いとは

2024.3.12

 

 

白木材におけるタモとホワイトアッシュ


 

 

インテリアスタイルはじつに多様で、どれも知るほどに魅力的です。

ルールやアイテムの選択が難しく、導入に二の足を踏むようないわゆる「上級者向け」のものから、比較的自宅に取り入れることが難しくないものも実に様々です。

後者はそのハードルの低さも相まって定番的な人気を博すものも多く、「ナチュラルスタイル」もそのひとつといえます。

全体を明るい色合いで統一させ(差し色が入る場合もあり)ながら、随所にそれと趣きを合わせた木材を用いるインテリアスタイルです。

それぞれの素材感を活かして、明るくさわやかな、あるいは素朴でやさしい空間を表現します。

そこで使用される頃が多いのが白い木肌を持つ「白木(しらき)材」です。

一概に「白木材」といっても基本的に木材は木肌が白いものが多いので、その種類も非常に多く、どのような樹種をどの場所で、どの分量で使用するかでその空間の雰囲気も変わってきます。

白木材の代表格と言えばオーク材やメープル材などが代表的です。

オークであれば、その素材感が持つ凹凸感が素朴な雰囲気をたたえます。

メープルは艶やかで明るい木肌が爽やかで清潔感のある印象が強くなります。

家具材や床材などで「白木材」「明るい色合いの樹種」を探していると、他にも今回の主役であるタモ材やホワイトアッシュ材というものに出会うことがあるはずです。

 

両者はルーツが同じ


 

 

両者もオーク材やメープル材と同様に白木材の一種です。

しかしながら、他の白木材同様に、両者の見た目の雰囲気は大きく異なり、分布地も異なります。

一方で実はルーツを同じくする(モクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹)樹種であるという両者。

それだけではない共通点も多い一方、やはりその違いはあります。

両者の比較やお互いの魅力を見ていきます。

 

「暮らしを守る神」としての立ち位置という共通点


 

 

タモ材とホワイトアッシュ材はともに「古代から人の暮らしに寄り添ってきたもの」であり「原住民に神として崇められてきたもの」という共通点があります。

どちらも樹形が真っ直ぐに近いものが多いことなどから優れた加工性を持ち、じつに様々な活用をされてきました。

タモ材は北海道における原住民といえる存在のアイヌの人々に、ホワイトアッシュ材は北米の原住民であるネイティブアメリカンに重用されていたのです。

アイヌ民族とネイティブアメリカンにはしばしば共通点が語られることも多いですが、そのひとつに「あらゆるものを神として(あるいは神の使いとして)畏敬する」というものがあります。

日々の暮らしに寄り添う木であったタモやホワイトアッシュも例外ではありません。

立ち木の状態も含めて「暮らしを守る神」として大事にされてきたという点は非常に興味深いものがあります。

 

明瞭な木目という共通点とその違い


 

 

両者の共通点をもうひとつ挙げるなら、互いに明瞭な木目を持っている点でしょうか。

両者とも通直(つうちょく・まっすぐの意)に生長する樹種であり、その結果として、両者ともに特徴が非常に良く出ます。

柾目材の比較においてはタモ材の方がより間隔が狭く細い木目が出ます。

これは「糸柾」と呼ばれ、タモ材独特のものです。

これがそこはかとないモダン性を演出することで和モダンを表現しやすい材としても有名です。

一方ホワイトアッシュ材は、柾目の通直さもさることながら、その特徴はやはり板目。

じつに鮮やかな等高線状の木目は家具や建材で使用すると確実の存在感をいかんなく発揮してくれるはずです。

 

コーディネートしやすいのはどちらか


 

 

両者において主張が少ないのはとくに柾目取りを行った材料で製作したタモ材のものでしょう。

それだけ合わせやすいということでもあり、事実、家具材だけでなく建材にも使われる樹種であり、カウンターや窓枠などの室内空間でも重用されています。

スギやパインといった、床材に多用される樹種はやはり主張が強い表情のものも多いですが、そのような空間でも「喧嘩」することなく、スッと馴染んでくれるはずです。

一方、ホワイトアッシュ材はその明瞭な木目が強い主張をするので空間を選ぶ傾向があるのは事実です。

反面、メープルなどの比較的木目の優しいフローリング材や全く木目がない建材などと併せる分にはその表情が十分に生きるものとなります。

「木のものを使っている」という実感がわきやすいのは事実です。

特に人気の高い北欧風のインテリア作りでは、シンプルでナチュラルな空間の中にホワイトアッシュ材を用いることも多く、内装材も多様な選択ができる昨今ではホワイトアッシュ材は非常に注目の樹種でもあります。

 

 

タモ材は、木の存在感を見せつつも主張しすぎないナチュラル空間にしたい場合に最適です。

木目がはっきりと浮き立つホワイトアッシュ材はその木目から木の温かみを感じられる空間作りが出来ます。

両者に共通するのはタモ材もホワイトアッシュ材も木の風合いを直にしっかりと感じられるものであるということ。

そして、はるか昔から人の暮らしに寄り添い、神として扱われてきた経緯があるものであるということです。

インテリアである以上、見た目の相性やその組み合わせはとても大事です。

しかし、見た目だけではない、それぞれの木や素材にまつわるよもやま話を知ることでその家具に愛着が湧き、やがてその空間そのものが掛け替えのないものになっていくと私ども家具蔵は考えます。

家具蔵でもダイニングテーブルやダイニングチェア、ベッドフレームやソファなどでタモ材とホワイトアッシュ材を扱っています。

ぜひ一度その違いや魅力を確かめに、店舗までお立ち寄りください。

お待ちしております。

 

 

家具蔵の扱う樹種のラインナップはこちらから

 

 

 

 

 

 

 


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