家電をふまえたキッチンレイアウト、正解は?
2021.6.30
冷蔵庫・オーブンレンジ・炊飯器などのキッチン家電に加えて、最近では便利なキッチン家電がいろいろと出てきて調理をより快適にしてくれています。
その反面キッチンに置くものが増えるため、その設置スペースやレイアウトに悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
今回は、キッチン家電を考える際に、そしてその置き場所を検討する際におさえておきたい3つのポイントについてお伝えします。
冷蔵庫
キッチン家電の中で一番大きなモノといえば冷蔵庫。
家族の人数によってもその大きさはまちまちですが、家での食事回数の増加や、作り置きのレシピなども増える中、冷凍庫を中心に大型容量のものを選ぶ方が増えています。
まずは冷蔵庫の設置場所を決めることが、キッチンでの作業性を決める大きなポイントです。
マンションなど既に間取りが決まっている場合、冷蔵庫スペースは予め想定されているので、その場所に悩む事は少ないかもしれませんが、リフォームや新築の場合は設計段階から想定しておく必要があります。
リビングダイニングから冷蔵庫が丸見えにならないよう、キッチンの奥の方へ置くという考え方もありますが、ダイニングから飲み物だけとりに行きたいときや、調理中に家族が冷蔵庫に何かを取りたいという場合には、動線が長くなったり重なったりするため、あまりお勧めではありません。
また最近ではキッチンの近くにパントリーを設ける方も多く、冷蔵庫をその中に設置するケースもあります。
その場合、2方向から出入りできるパントリーにして動線をスムーズになるように、またキッチンからの出入りがしやすいように建具を付けない、もしくは引き戸にして基本的には開けて置くなどの工夫が必要です。
設置場所の寸法としては国産の冷蔵庫がW600~685ミリのものが主流と考えると幅700~750ミリのスペースを確保しておきたいところ。
冷蔵庫を選ぶときには本体のサイズだけでなく「扉を開けたときの寸法」も必ず確認しておきたいポイントです。
更には、搬入経路をしっかり確認することが大事です。
また、海外製の冷蔵庫を検討している場合は本体W1200×D800ミリといった大型のものや製氷用の給水配管が必要なものまであるので、チェックポイントは多くなってきます。
オーブンレンジ(電子レンジ)
スチーム機能付きオーブンレンジが世に出始めた頃から、オーブンレンジは大型化しました。
最近では、スチーム機能で「パンが美味しく焼ける」という流行りからのトースターブームもあり、同じメーカーのトースターとオーブンレンジを並べて見せるという方も。
そういう流れもあり、また、モノは出始めの頃より次第に小型化する世の習いに従ってか、オーブンレンジの大型化は留まってきているように感じます。
ただ、それでも大まかな寸法で幅450ミリ~500ミリ・奥行き400ミリ~500ミリ程度と、「そこに置かなければいけないもの」が多いキッチンの中では大きな存在感を持つものとなります。
設置場所は主にキッチンのバックセットといわれる背面収納部分になりますが、その中でも使用頻度を考えるとキッチンのガスコンロ・IHヒーターとの位置関係が近い方が、レンジで下ごしらえした食材を調理することを考えると使い易いレイアウトです。
また、作り置きや冷凍食材を多く使う人であれば、冷蔵庫との位置関係を優先させるというのもひとつの方法です。
そして、高さについてはいずれの場合も放熱として上部に100ミリ以上のクリアランスを必要とするものが多く、吊戸棚などがある場合には必ずチェックしなければなりません。
冷蔵庫同様、デザインが秀逸なオーブンレンジやトースターが増えているのでインテリアの一部として楽しむという考え方がある一方で、キッチンの設備としてビルトインすることでスッキリ見せるという方法もあります。
日本ではビルトインオーブンというとガスコンロの下に設置するタイプが代表的なものですが、屈まなければ出し入れができないため敬遠するかたも多いのが実際のところ。
一方海外のキッチンではワークトップより上の位置の収納にビルトインする「ウォールオーブン」が主流です。
キッチンは作るもの、というスタンスの場合、ウォールオーブンもトール収納の一部に組み込むため、使う人の慎重に合わせ使い易い高さに設置することができます。
故障時のメンテナンスや買い替えを想定して、ビルトインよりは通常の据え置き型を選ぶという方もまだまだ多いですが、オーダーキッチンを検討する場合には、アイデアのひとつとして取り入れてみるのも良いでしょう。
その他の家電
住まう人によってアイテムそのもの、またはその容量や使い方が大きく変わるのが、炊飯器・電機ケトル・コーヒーメーカーなどの調理家電。
近年ではそのライフスタイルに合わせて、電機圧力鍋・炭酸水メーカー・ブレンダーなど暮らしを更に快適にするアイテムも数多く見受けるようになりました。
そして、それらの多くはキッチンに彩を添えるアイテムとしてデザインもバリエーション豊かになっています。
そのため、これらを上手く魅せながら収納するというのはひとつの考え方です。
レイアウトについても、見ていて心地よくコーディネートと調和したものであれば、キッチンにとどまらずトースターやコーヒーメーカーはダイニングテーブルの近くに置いて使うというのも、機能的でよいでしょう。
自宅にキッチンやその他のインテリア、キッチンに並ぶ食器や道具類と素材やカラーをコーディネートしながら選ぶのも楽しみの一つとなります。
一方でできるだけモノを出さず、必要最低限のモノだけを置いておきたいという場合には、使う頻度に応じたレイアウトや収納方法を考える必要があります。
本当に使用頻度の低い調理家電であれば手の届きにくいところであっても問題ないですが、毎日使うものであれば、その都度引出しや扉の中から表に出すというのは少し手間がかかります。
無彩色のものや比較的コンパクトなものを選び、目立ちにくいところに置く工夫が必要です。
あるいは背面収納をカウンタータイプではなくすべてに扉を付けたトール収納を設けることも一つの方法です。
それぞれの家電を使い易い高さに収納して普段は隠してスッキリ見せる。
扉を開ければそのまま家電本体を移動せずに使えるという、オーダー収納を検討するのも使い勝手と見た目の美しさを両立させるのであればベターな選択肢となるはずです。
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