無垢材家具とSDGsの「良い関係」とは?
2024.7.26
最近、新聞やニュースで良く耳にするようになった言葉に「SDGs」というものがあります。
仕事や各種メディアを通じてこの「SDGs」を知った、という人も多いのではないでしょうか。
日本でもほぼ2人に1人が「聞いたことがある」と答えるなど、その認知度は確実に上がっています。
いったいどのように読むのだろう、という方もいるかもしれません。
これは、「エスディージーズ」と読みます。
ここではあらためて「SDGsとはなにか」をお話していきましょう。
SDGsとは、簡単に言うと「2030年までに達成すべき17の目標」のことを意味します。
SDGs(エスディージーズ)とは…
「SDGs(エスディージーズ)」とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界各国のリーダーによって決められた、国際社会共通の目標を意味します。
このサミットでは、2015年から2030年までの長期的な開発の指針として、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。
この文書の中核を成す「持続可能な開発目標」を「SDGs」と呼んでいるのです。
そしてこの「17の目標」の詳細は以下のとおりです。
目標1.「貧困をなくそう」
目標2.「飢餓をゼロに」
目標3.「すべての人に健康と福祉を」
目標4.「質の高い教育をみんなに」
目標5.「ジェンダー平等を実現しよう」
目標6.「安全な水とトイレを世界中に」
目標7.「エネルギーをみんなに。そしてクリーンに」
目標8.「働きがいも経済成長も」
目標9.「産業と技術革新の基盤をつくろう」
目標10.「人や国の不平等をなくそう」
目標11.「住み続けられるまちづくりを」
目標12.「つくる責任 つかう責任」
目標13.「気候変動に具体的な対策を」
目標14.「海の豊かさを守ろう」
目標15.「陸の豊かさも守ろう」
目標16.「平和と公正をすべての人に」
目標17.「パートナーシップで目標を達成しよう」
どの項目も、世界的な視点で見るととても重要であり、各国並びに地球に住むすべての人々が大きな関心事項として考えていかなければなりません。
SDGsと無垢材家具との関係は…
私たち家具蔵はこのSDGsが謳われるずっと以前から、自然からの贈り物である貴重な木を木材として余すことなく生かしきることで、世代を超えて使い継がれる確かな品質の家具を作り続けていきます。
この木文化を継承していく、これが企業理念の根幹にあります。
こういった私たち家具蔵の取り組みは、この17項目の中にもいくつか当てはまっています。
SDGsの17の目標は、その多くが森林や木材産業にも広い意味で関連してくるものです。
ここでは、代表的なものをご紹介します。
目標13.「気候変動に具体的な対策を」と家具蔵の家具
木はCO2を葉から吸収し、光合成により炭素化合物に変化させて、樹幹内に固定します。
しかも、伐採され木材として加工された後も、廃棄や焼却しない限りはCO2を排出することはなく、そのままの状態を保ち続けるのです。
つまり、「内部に炭素をストックし続ける」という点で、木材は森林にも似た働きをしていることになります。
木を伐り、家具や住まいに利用し、その一方で伐った場所に新しい木を植える…。
こうしたサイクルを維持し、木材の廃棄量、焼却量を極力抑えることで地球温暖化防止に少しでも寄与することができるのです。
木材は他の建築資材と比べて、製造時のエネルギー消費量とCO2排出量が桁外れに少ないことも大きな魅力です。
1㎥あたりで比較してみると、人工乾燥した木材・1に対して、鋼材のエネルギー消費量は83倍、CO2排出量は53倍にもなります。
さらに、アルミニウムではエネルギー消費量は343倍、CO2排出量は220倍にもなるという結果が公的な機関で報告させています。
このことを見ても、木材は地球に優しいエコマテリアルであることが分かります。
とはいえ大切なのは、木材を利用した後、それをできる限り長く使い続けるということが大切です。
木の家具を10年や20年ごとに買い替えるのと100年使うのとでは、エネルギー消費量が5倍も違うことになるからです。
木は形を変えた後も愛着を持って使い続けることが、地球環境のためになるのです。
無垢材家具を使うことは、目には見えないエコに大きく寄与していることになるのです。
目標12.「つくる責任 つかう責任」と家具蔵の家具
苗木を植えてから、家具材として利用できるほどの木に育つまでには、最低でも約80年(※木によってはそれ以上かかるものもあります)という非常に長い年月がかかります。
だからこそ、一本一本の木を無駄なく有効に使うこと、そして、育った年月と同じだけ使い継がれる家具を作ることで、次世代のための木を育て、貴重な森林資源が永続的に循環するシステムを維持する必要があるのです。
また、木材を大切に使うことは、自然が生み出す木に対する感謝の気持ちがあります。
生命の重みを考えると、簡単に使い捨てられてしまうようなものを作るわけにはいきません。
愛着を持って永く使い続けられる家具を、手間と時間をかけて作る。
私たち家具蔵の家具作りの根底には、自然に対する畏敬と木への深い感謝の思いがあります。
それこそがまさしく「持続可能」な資源の活かし方と文化的な暮らしの共存であり、方法であると考えます。
使い捨てこそが至高であり、その価値観がもてはやされた時代から良いものを長く使う、という考え方の浸透は日を追うごとに高まり、私たち家具販売の現場でも特に若い方を中心に高まっていることを実感します。
そんな時代の要請とマッチした家具と暮らす毎日は、これからの未来においても更に価値を高めていく、そんな期待をしながら私たちは今日も皆様に「長く使用できる」無着色の無垢材家具をご案内しています。
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