「我が家にピッタリ」の一枚板の選び方とは
2021.11.14
目次
希少な一枚板天板を使用した「一枚板テーブル」は、装飾的な意味合いもさることながら、何百年という年月をかけながら過酷な自然界を生き抜いた力強さを感じられるものとして、幅広い層から人気があります。
単なるテーブルとしての役割だけでなく、その木の歴史や生き様を感じることができるのも、また大きな魅力。
しかし、いざ一枚板を選ぶとなった際にはどうやって選べばいいのか分からない、という方も多いかと思います。
サイズ、価格、色、内装との相性、木目の好みなど選ぶポイントはいくつもあります。
もちろんこのような選び方をするのもいいですが、ちょっと視点を変えて木の名前や由来、木の成り立ちなどを知ってみるのはいかがでしょうか。
一歩踏み込んだ視点から「我が家にぴったりな一枚板」を選ぶために知っておきたい、木についてとその由来や成り立ちについてなどをご紹介します。
人にまつわる木:桜(さくら)
バラ科サクラ属の落葉高木の総称。
日本を代表するモノとして最も親しまれる花です。とても馴染みのある花ですね。
桜は「櫻」の省略形です。
木へんと「嬰」を分けてみましょう。
「嬰」は(みどりご)、「生まれたばかりの赤ん坊」のことを意味し、「みどりご」「緑児・嬰児」、新芽や若葉のように生命力に溢れている若々しい児のことを差すようです。
生命力には満ち溢れていますが、小さく、大切に、多くの手を掛けてあげなければいけない存在です。
つまりは「守るべきもの」である、とすることからこのような表現になったようです。
「嬰」に「女」が付くのは、女性もまた大切にすべき存在であり、子供を産み、育てるからなのでしょう。
「貝」には宝や装飾品や財の意味があるようです。
縄文や弥生時代の遺跡を想像すればなんとなく納得できます。
赤ん坊は女性から生まれる財産である。
木へんと合わせて意味を考えれば「守るべき木」となるようです。
食べ物にまつわる木その1:胡桃(くるみ)
胡桃はお菓子やおつまみで食べることも多く、漢字で書くと胡の桃と書きます。
「胡」とは、中国北方にあった北狄(ほくてき)の国「胡国」のこと。
つまり胡国からやってきた桃のような植物という意味です。
同じように胡国から入って来たものに胡瓜(きゅうり)、胡椒(こしょう)、胡麻(ごま)などがあります。
普段、私たちが目にする胡桃は、果肉の中にある硬殻です。
木から落ちたばかりの胡桃は緑の果肉をまとっていて、その胡桃の実は桃に似ています。
胡桃の硬殻を覆う青い果肉は、桃の果実に相当します。
胡桃の硬殻は、桃の芯にある硬い種に相当します。
実はクルミはモモとよく似た果実なのです。
クルミは家具蔵ではその一種、アメリカンブラックウォールナットが高い人気を誇っています。
食べ物にまつわる木その2:楢(なら)
ブナ科の落葉高木。
木材は建材や家具などに、樹皮は染料に、果実(ドングリ)は食べ物にするなど、余すことなく使うことができる非常に有用な樹種です。
家具蔵でもナチュラルな質感や雰囲気を空間に求める方や、その手触り感などに魅力を感じて、この木を選ぶ方も多くいらっしゃいます。
「叶う木、病が治る木、神が宿る木」とも言われる、この「楢」。
酋(シュウ)の部分はお酒を入れた器から、酒気が細く長く伸び出る様子をさします。
現在でもウィスキーを貯蔵する樽はナラ材が良いとされますが、これは多孔質である木材の中でナラ材がチロースという独自の成分を持ち、水漏れを防ぐのに効果があるためです。
住まいにまつわる木その1:櫤(タモ)
タモは、モクセイ科の広葉樹であり、主な原産国は日本・中国・ロシアです。
その直線状の細やかな木目の美しさが「糸柾」とも呼ばれ、涼やかで流れるような表情が人気を誇る一因です。
タモは、反発力が強い木材であり、力を加えてもたわむ特性があり、折れにくい木材でもあります。
この「たわむ」という語が変化してタモになったとする説もあります。
また、加工もしやすいため、家具だけでなくかつては野球のバットやボートのオールなど多くのスポーツ用品の材料や楽器としても使用されていました。
箭は矢という意味です。
タモの木は折れにくい性質から弓矢などにも使われていたようで、そこから、この漢字が成り立ったのだと考えられています。
住まいにまつわる木その2:楓(かえで)
家具蔵ではカエデの仲間であるハードメープルを定番として扱っており、真珠とも評される滑らかで光沢感のある木肌が、独特の爽やかさ・清潔感を感じさせてくれます。
ハードメープルは「砂糖楓(サトウカエデ)」も呼ばれており、その樹液はメープルシロップとして市場に流通しています。
漢字の楓は、かつてカツラと読まれていて別の植物をさす字でした。
元々、楓は中国原産の落葉高木である「フウ」を表す字で、これは現在、日本でカエデと呼ばれているものとは別の木です。
フウとカエデは葉が似ていてともに紅葉する樹なので、漢字が輸入された時に混同してしまったのです。
そのため漢字の成り立ちは、中国のフウをあらわす成り立ちになりますが、風を媒介にして種子が飛ぶことから木に風
と書くようになりました。
数百回もの四季を耐え忍び生き抜いてきた貴重な大木から、厳選された一枚板の数々。
木の生き様をそのまま記した、雄大な姿の一枚板は家具蔵各店でご覧いただけます。
是非お近くの店舗でご覧ください。
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