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ホワイトアッシュと人との関わりを知る

2019.7.18

アッシュと呼ばれている樹種は、いわゆる「キャラクター」つまりその個性や種類の違うものが、一括りに「アッシュ」と呼ばれていますが、それぞれかなりその特性の違いが大きい木です。

ホワイト アッシュ・スワンプ アッシュ・ブラウン アッシュ・パンプキン アッシュ・ライト アッシュ・ノーザン アッシュ・ジャパニーズ アッシュ…等々、呼び方がない混ぜになって流通しています。

 

ホワイトアッシュ


まず、樹の種類としては

「アメリカタモ」「アメリカトネリコ」という別名もある「ホワイト アッシュ」。

これにはカナダやアメリカ北部に生える木、という観点で「ノーザン アッシュ」という呼び名も存在します。

つまりは、「ノーザン アッシュ」と「ホワイト アッシュ」というのは同じ木のことなのです。

素材のままのホワイト アッシュはその名のとおり、非常に白く、その木肌が美しい木材です。

木目模様が「くっきり・はっきり」のアッシュ材がホワイト アッシュであることは多いでしょう。

比重が高く重量感のある材でどちらかというと固い部類。

そしてホワイト アッシュ材は、木による個体差も大きく同じ木でも場所によってかなり異なる見た目や性質になってしまう「個体差のある木」でもあります。

ホワイト アッシュの芯の部分は色濃くなり、これは「ブラウン アッシュ」などと呼ばれています。

つまり「ブラウン アッシュ」もホワイト アッシュ、という事になります。

 

スワンプアッシュ


ホワイト アッシュとは違う、もうひとつの「アッシュ」。

それが「スワンプ アッシュ」です。

こちらは同じ北米大陸でも少し南の方に生育する品種。

スワンプ アッシュはホワイト アッシュに比べ色味も少し濃く黄色味がかっていて、「パンプキン アッシュ」と呼ぶこともあります。

つまり「スワンプ アッシュ」と「パンプキン アッシュ」は同じ木材なのです。

仕上がりにおいてはホワイト アッシュに比べると木目模様が少しだけぼやけた感じになっているのですが、他の材に比べれば十分にくっきりした美しい木目が特徴。

同じアッシュなので、同様の特徴で木としては固い部類ですが、ホワイト アッシュと比べると軽く、「ライト・ウェイト・アッシュ」とも呼ばれています。

まとめると

アッシュは大きく括ると、品種で2種類となります。

●ホワイト アッシュ(=ノーザン アッシュ=ブラウン アッシュ)

●スワンプ アッシュ(=パンプキン アッシュ)

軽いアッシュ材ならどちらにおいても、「ライト アッシュ」。

そもそも材の品種に限らず、そう呼んでいるようです。

ちなみに、「ジャパニーズ アッシュ」と呼ばれる材がありますが、全くの別物。

これはアッシュではありません。

 

ホワイトアッシュとネイティブ・アメリカン


ここまで、ホワイトアッシュの樹と材の話をしてきました。

古代からこのホワイトアッシュと付き合ってきたネイティブ・アメリカン達は、『宇宙樹』として、この樹の偉大さに畏敬の念を持って来ました。

そもそも人類は、古来より樹木を神聖なものとして崇めている民族が世界には多数存在していました。

北海道のアイヌ民族、アメリカ大陸のネイティブ・アメリカン、オーストラリアのアボリジニ、その他インド、ギリシャ、エジプト、メキシコなどなど…。

「樹木は神々の住まうところ」とした見方も多くの民族が持っていた価値観です。

樹木信仰においては数々の神話があり、その中に『宇宙樹』という考えがあります。

樹木は天と地を貫き、この地球上の全てを、さらには宇宙を支配してきた、とも伝えられてきました。

季節ごとに新しい芽を出す再生の様子には、誕生、生死、そして転生を表しています。

樹木の中を流れる樹液は、生命の水として例えた神話がいくつも残っているのです。

宇宙樹神話の中では、『樹の枝には命あるものの全ての魂が羽を休めて次の誕生まで時を過ごす』、とされています。

インドの仏典に登場する、ゴータマ・ブッダ(お釈迦様)が悟りを得たという、インド菩提樹も宇宙樹のひとつ。

また、日本では、しめ縄が巻かれた『ご神木』が多く鎮守の杜に存在します。

日本人の自然崇拝の根源として、自然界には数多の神々が存在し、特に樹々には、神々や精霊(木霊)が多く存在し、私達人間や地球・宇宙の為に自然を守っている、と考えてきました。

大地や樹から、蘇生のエネルギーすら感じてきました。

生命の循環は神々、つまり樹々や自然全般が行っていると数千年に渡って自然環境を守ってきたのは、自然崇拝の賜物だったのです。

樹齢100年を超えた大木には、神々の眷属(けんぞく)となる木精が存在し、むやみやたらに樹を伐採して、自然を破壊してはいけないという考えです。

これは日本ばかりでなく、世界各地において自然と共に暮らし、自然を守り続けた精神なのです。

 

聖なるパイプとホワイトアッシュ


ホワイトアッシュの地元であるアメリカにおいては、ネイティブ・アメリカンにとっても重要な樹木でした。

聖なるパイプは、アメリカ・カナダの原住民が使う儀式の大変重要な道具です。

部族によって呼び名は異なりますが、アメリカでは一般的に「カルメット」と呼ばれていました。

ネイティブ・アメリカンは、大自然の全ての事柄は、宇宙の真理の元にあると考えていました。

日常の全てがこの「大いなる神秘」との対話であり、ホワイトアッシュで作り上げた「聖なるパイプ」と煙草は、その為の大切な道具でありました。

彼らはホワイトアッシュ製のパイプで煙草を吹かすことで、「大いなる神秘」と会話をしていたのでしょう。

現在一般的に喫煙道具として使用されているパイプは、このネイティブ・アメリカンの儀式用道具から宗教的意味を除いたものです。

伝統派のネイティブ・アメリカン達は、現在においても毎朝、胡坐をかいて東西南北に頭を下げ、朝日に向かってパイプをふかし、「大いなる神秘」に感謝と祈りの言葉を唱えています。

「大いなる神秘」とパイプを通じて誓いを立てる訳であるから、この時に交わした約束を破ることは絶対に許されない、ということのようです。

ネイティブ・アメリカン達にとって、このホワイトアッシュ製のパイプは、例えば聖書と同じような意味合いを持っており、メディスンマン(呪い師)は必ずパイプを携行しています。

パイプは異部族間のパスポートであり、それ自身が和平の記でもありました。

また、日常生活での活用で最も重要なのが、槍などの武器としての使用なのですが、もっと生活に密着した活用として、地域ごとの雪質や深さにあわせて様々なタイプのカンジキを作っていました。

どれもホワイトアッシュを曲げて作った枠に、生革の紐を張り巡らすという構造です。

彼らが発明したカンジキ(スノーシュー)は、アルミやプラスチックなど材質を変えながらも、現在においてもアメリカ各地の雪国でその利便性で活用が続いています。

 

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