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使い易いキッチンのワークトップの奥行きとは?

2023.4.9

 

 

普段何気なく使用しているキッチン。

そのサイズはじつに緻密に計算されたもので構成され、「モジュール」と呼ばれる規格に基づいた使い勝手や利便性・普遍性を考慮されたものでもあります。

当然、ワークトップ=作業面にもモジュールは存在します。

 

 

台所からダイニングキッチンへの変遷


 

昭和30年に設立された日本住宅公団が配給した集合住宅(団地)の間取りの誕生は、現代のキッチンスタイルの原型もそこに端を発します。

当時求められた新しいライフスタイルとは「食寝分離」であり、それは「ダイニングキッチンの誕生(とそれに伴うダイニングテーブルの登場)」「内風呂付・水洗トイレの常備化」などが生まれた契機でもありました。

一種の社会現象を起こした革命ともいえる間取りの誕生は、現代に至るまでの日本における生活習慣が変わったターニングポイントともいえます。

それまでのキッチンは台所と呼ばれ、居室からは少し離れたところに設けられていました。

公団住宅では居室の一角に台所が配置され、台所と食事をする場所は一つの空間として考えられるようになったのです。

それまでの台所は「キッチン」と称されるようになり、キッチンの背面にダイニングテーブルを置く間取りは公団の量産で瞬く間に増えました。

ダイニングキッチンでは外壁や戸境壁に直接取り付ける「壁付け」スタイルのキッチン仕様が主流となります。

この仕様は空間を無駄なく使えることや換気や通風への配慮、ガスや水道の設備工事の効率の良さなども相まって日本のシステムキッチンの原型となっていきました。

団地やマンションが量産されることで、集合住宅の間取りや仕様も次第に広く便利なものも増え、意匠性も向上していきます。

それは戸建住宅の間取りにも大きく影響を与えました。

また、核家族化や共働き世帯の増加といったライフスタイルの変化によって集合住宅・戸建住宅に限らず、それぞれ別々に分かれていた「DK(ダイニングキッチン)」と「L(リビング)」は「LDK(リビング・ダイニング・キッチン)」として一つの空間であることが主流になっていきます。

そのことから壁付けであることが多かったキッチンのほか、LD部へ向けたオープンスタイルの対面式キッチンも生まれ、多くの家庭で使用されています。

 

 

キッチン奥行のスタンダードは「650mm」


 

システムキッチン誕生当時、キッチンに立つのは主に女性、且つ一人であり、そのうえでキッチン背面にダイニングテーブルやダイニングチェアを置くレイアウトが主流でした。

全体のスペース自体も限られているのでキッチン本体の奥行は600㎜が主流であり、そしてその上部に吊戸棚を取り付けて収納量を補っていました。

時代の流れを経てシンクのサイズや機器の仕様も変わり、現状ではキッチンの奥行のスタンダードは「650㎜」となっています。

これは一つの空間となったLDKの間取りからの考察と基本的な人体寸法や動作に合わせて試行錯誤され、考え抜かれた結果です。

 

対面式キッチンの奥行は「720~950mm前後」が多い


 

現代で多く用いられている対面式キッチンが主流となった理由は多々あります。

限られた広さであるLDKに対して無駄のない空間利用・家事動線・コミュニケーション性・掃除やメンテナンス、採光・通風、そして光熱費等の省エネなどそのメリットも含め、広義にわたるものです。

また、対面式の広まりは、キッチンスペースを家族皆で使うことのできる場所としたことについて大きな功績があります。

調理家電の進化などもその一助となりました。

対面式キッチンと一言で言っても様々な仕様が存在します。

キッチン本体の奥行自体がLD側に伸びているもの、前面にカウンターを擁するもの、前面の腰壁を高くして手元が見えにくくなるもの、全面カウンター下に収納機能を備えたものなど多種多様です。

キッチン側・LD側の両側から使うことが可能なことで様々な考え方を具現化できるようになっています。

キッチン本体の奥行がLD側に伸びているものはおよそ720~750mm程度のものが主流です。

カウンターのみ、あるいはカウンター下に収納機能があるものは、キッチン部前面のスペースにもよりますが、LD部900㎜前後(あるいはそれ以上)の奥行であることが多くみられます。

 

 

LDK空間に「解放」されるスペースとなる対面式のキッチンは、家族構成やライフスタイルに関わらずコミュニケーションの中心となりえる場所であり、様々な要素が付加されることで役割も増え、住まいの「核」ともなります。

家族のお気に入りの家具があるリビングやダイニングと同じ空間に位置するキッチンです。

キッチンを選択する場合は機能や安全性・メンテナンス性と同時に、インテリアのひとつの要素として素材やテイストをリビングやダイニングとも調和させることで快適性も倍増します。

家具のようにインテリアに馴染むキッチンは暮らしを楽しむ存在であり、暮らしの中心となりえます。

だからこそキッチンにはサイズや仕様も重要です。

使い心地が良く、愛着を感じさせてくれるキッチンと家具でLDKを揃えたいものです

家具のような木のキッチンでLD空間を統一させたい場合は、私ども家具蔵へ家具選びと一緒にぜひご相談ください。

 

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