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メリットもデメリットもある?「広い」キッチンと「コンパクト」なキッチンの違いとは

2024.9.15

 

 

広いキッチンにもコンパクトなキッチンにもそれぞれメリットとデメリットがある


 

 

いわゆる「キッチンの大型化」は留まることを知らない状況となっています。

住まいにおけるキッチン本体やキッチンスペースは、一軒の住まい全体の面積からみてもその占有率は高くなっています。

時代の変遷と共にキッチンは家の北側から中心へ移っていき、そしてリビングダイニングの「顔」ともなってきています。

単なる設備であった場が暮らしの中心として考えられるようになってきているのです。

また、キッチンを使用するのも家族の誰か一人に限定されることなく「家族皆で使う」ということは珍しくありません。

その結果、必然的にキッチンが大きくなったというケースも見かけます。

一方でライフスタイルや家族構成によって必要なキッチンのサイズや求められる機能は変わります。

必ずしも大きなキッチンが使いやすいとは限りません。

広いキッチンにもコンパクトなキッチンにもそれぞれメリットとデメリットがあります。

キッチンはそのサイズ以外にも動きやすさや収納力、メンテナンス性なども大切な要素となってくるのです。

 

広いキッチン(2400mm幅~)のメリットは様々な「ゆとり」


 

 

2列型やコの字型などの特殊な場合を除き、ストレート形状のキッチンである前提で、戸建住宅や分譲マンションのキッチンの幅は「2400mm」「2550mm」「2700mm」というのが一般的です。

システムキッチンメーカーでも一番多くラインナップされているサイズ帯であり、メーカー内でのグレードやI形・ペニンシュラ型・アイランド型などのスタイルも含めるとバリエーション豊かな選択肢から選ぶことができます。

具体的なサイズとして、4人家族であれば少なくとも幅2400ミリは欲しいところです。

将来的にキッチンに(夫婦やお子様と)二人で立つような時でも使いやすくなります。

また、キッチンスペースには食器棚や冷蔵庫、家電収納などの配置が必要です。

キッチンと背面の収納の間は少なくとも800ミリ以上、理想は900ミリ、複数人でキッチンを使う場合には1200ミリ程度通路が確保されていると、冷蔵庫の開け閉めや調理中の鍋振り、メンテナンスで引き出しを引き抜いたりする場合などもスムーズに動くことができます。

この場合、すなわち「広いキッチン」のメリットは何よりも「ゆとり」にあります。

物理的な空間の広さが心身ともにゆとりを感じさせてくれるでしょう。

ワークトップの調理スペースが広く取れるので、下ごしらえ・調理・盛り付け・後片付けといずれの場合にも便利で、作業の快適性・効率性の向上を見込むこともできます。

収納力が上がる点も魅力的です。

キッチン下部の収納力があることは背面の食器棚や吊戸棚などの内容物を減らすことに繋がります。

食洗機をビルトインしても収納スペースが確保できるのでスッキリとした空間にできるはずです。

 

広いキッチンでは「ここ」に注意する


 

 

良いことづくめとも思える「広いキッチン」ですが、気を付けておかないといけないこともいくつかあります。

キッチンの幅も大きく、背面の収納との通路が広いことはキッチンで作業する人の移動距離が長くなることを意味します。

調理中や片付けの際の移動距離が長くなることで疲れやすくなるリスクはあるといえるでしょう。

またメリットである「広さ」はそこに何でも置けることにもなります。

ある程度スペースを占有しているものがあっても邪魔にならず、それは「出し放し」「置き放し」にもつながりがちです。

収納スペースが多いことで余分なものを買ってしまいがちにもなります。

特に片付けが苦手な人はどこに何をしまったか分からなくなりそれを探す時間も増え、ロスも多くなるなど「無駄」につながる可能性もあります。

 

コンパクトなキッチンは「狭さ」を逆手にとるのも良し


 

 

賃貸住宅、それもマンションやアパートなどの集合住宅の場合、分譲マンションとは事情が異なりキッチンは「コンパクト」と定義されるものになることが多くなります。

最近はキッチン・トイレ・洗面・バスルームといった水回りを充実させた賃貸住宅も多くなってきており、必ずという訳ではありませんが、おおむねキッチンの幅は「1800mm~2100mm(あるいは2250mm)」程度といったところです。

いわゆる「広い」とされる「幅2400mm~2700mm」よりも若干コンパクトなキッチンが設えてあるということです。

また、キッチンスペース全体の面積も大きくないことで背面収納や冷蔵庫の設置スペースもコンパクトに作られています。

戸建であっても2世帯住宅の場合、親世帯は比較的コンパクトなキッチンを導入することもあります。

仮に2世帯の住宅を考えていて親世帯のキッチンを計画する場合には、たとえばキッチンはコンパクトにして通路幅にゆとりをもって設計する、手の届きにくい吊戸棚はつけない、レンジフードは手入れのしやすいものにするなど、収納や機器の機能面での工夫が必要となってきます。

コンパクトなキッチン(とスペース)ではやはりその「狭さ」が気になるところです。

複数で作業をするのはやはり窮屈に感じることも多く、備え付けの収納スペースにも限りがあることでダイニングスペースにも収納が欲しいところです。

一方でコンパクトであることは広さのあるキッチンで考えられるリスクと真逆のメリットを享受しやすくなります。

例えば冷蔵庫からシンク、あるいはシンクとコンロが近いことで作業動線がコンパクトにまとまります。

スペースが狭い分、清掃エリアも小さくて済み、ものを出し放しにしていると邪魔にもなるので片付ける習慣が身につきます。

また、自炊をあまりしない人はキッチンにスペースを取られるより他の空間を広く使いたいことも多く、キッチンがコンパクトであることはうってつけといえるでしょう。

 

 

どのようなものにも言えることですが、「広いキッチン」「コンパクトなキッチン」、いずれのキッチンにもメリット・デメリットがありえます。

キッチンが広いことで得ることのできるメリットも多々ありますが、コンパクトなキッチンならではの利点もまた数多くあります。

新築やリフォームはキッチンも自由に選択できる絶好のチャンスですが、様々な制限によってキッチンスペースが限られることもあるでしょう。

その時にコンパクトなキッチンを選ばざるをえない事態であっても、コンロとシンクの位置や収納のレイアウト、ビルトイン家電と上置き家電をうまく組合せるなどすれば、使い勝手のよいキッチンは必ずかないます。

毎日使うキッチンだからこそ使いやすいもの、居心地のよい空間にしたいと思うもの。

あれこれ考えて解決できない場合には、近くのキッチンショールームで相談するのが一番の近道かもしれません。

私ども家具蔵でも専門のスタッフがご相談をお待ちしております。

 

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