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「無垢材」と「化粧合板」同じ木の家具でも、こんなに違うその特徴

2022.3.10

 

 

「木製の家具を使いたい」と考えている人は多くいることでしょう。

木の家具は手触りや使い心地が良く、温もりや安らぎを与えてくれます。

そのなかで沢山あるショップを見て回ったり、WEBなどで調べたりしているうちに「無垢材」という言葉を耳にしたことがあるはずです。

「無垢材」の家具=無垢材家具とはどういうものかご存知でしょうか?

例えばガラス製、金属製、木製と明らかに見た目が異なる素材であれば分かり易いのですが、木製は一見どれも同じに見えてしまうことも多くあります。

ただ、ひと口に「木の家具」といっても、素材やつくりは千差万別なのです。

 

 

木の家具と「無垢材家具」の違い

 

 

木製の家具を大きく分けると「無垢材の家具(無垢材家具)」と「木質系、化粧合板の家具」に分かれます。

「無垢」とはその名の通り、純粋無垢なもの・混じり物の無いもの。

分かり易く言えば、「木の塊」のことで、どこを切っても一つの素材から成り立っています。

つまり無垢材家具とは純粋に木そのものでつくられた家具になります。

一方、無垢材家具に対し、その他の「木製家具」=「木質系、化粧合板の家具」の素材とはどのようなものでしょうか?

芯材に合板を使い、表面に印刷加工をして処理を加えたプリント合板。

小さく切り分けた木材を乾燥させ接着剤で組み合わせた集成材。

突板(つきいた・木材を0.2ミリ~0.6ミリに薄くスライスした板材)を合板(ごうばん・薄く切った板を互い違いに重ねて熱圧接着した木質材料のこと)や繊維版(ファイバーボード)の表面に貼りつけた天然木化粧合板。

チップ状の木材を接着材で固めたエンジニアリングウッド(加工木材、工業製品)等々、これらの木質系の材料を用いたものは「木製家具」と呼ばれています。

もちろん、天然素材をそのまま使う無垢材の方が素材としては良いのですが、「無垢材」は木目や木の動きを読むなど熟練の職人技が必要なこともあって、大量生産が可能な木質系の家具が市場では圧倒的に多いのが現状です。

 

無垢材と木質系材料の見分け方は


 

 

無垢材以外の木質系の材料を用いたものは、仕上がった際の基材と表面材が異なります。

表面にはいわゆる化粧材を用いて作られているのです。

無垢材との違いは断面を見るとよくわかります。

無垢材は木そのもの、どこを切っても同じ一つの素材です。

木製家具やいわゆる化粧合板は基材についても接着した合板で、さらにその上に化粧材を貼り合わせて、まるで地層やミルフィーユのように何層にもなっています。

表面に傷が付いた際にも違いが出ます。

無垢材の場合、最初は傷も目立ちますが、同じ個体であることもあり、段々とそれも馴染んできます。

それに対して木製家具や化粧合板は薄い表面材の下の基材にキズが付きます。

もともと基材(合板等)を綺麗に見せる為に化粧材が上から貼られているわけですから、表面材と基材は別々の素材です。

その基材まで傷が付くと、色味も違い傷が目立ってしまいます。

表面材も剥がれて、どんどん劣化していきます。

水分を吸って膨らんでしまう事もあり、これでは使う楽しみも損なわれてしまうというものです。

 

無垢材家具を使う喜び

 

 

皆さんが好んで旅したいところはどのような場所でしょう?

しっとりとした古い町並みや建物には、時を経た本物の美しさや力強さを感じます。

皆さんが古都や昔の建造物を訪れた時に感じたことはどのような事でしょうか。

そんなに遠くないはずの昭和の時代も今や懐かしく、その懐かしさが人の心をつかんでいることは様々な催しや関連物からもよくわかります。

このようなモノや町並みには、長い長い時間が吸いこまれていて、その時間が映し出された素材の表情や温もりが私たちの心を虜にしているように思います。

長く存在するものの美しさは特別です。

最初は新しいものが時間を経て美しく、味わい深くなっていく。

そうなる為にはやはり素材や作りが何よりも大事になります。

長持ちするものでなければ本当の良さを味わうことはできないのです。

数寄屋建築の棟梁は20年以上先を見越して、素材を選び、建物を作ります。

「この柱は20年先が楽しみだ」

とさりげなく言われているのを耳にすると何とも豊かな気持ちになります。

無垢材の良さは、今だけでなく「その先」に続いていくのです。

 

 

無垢材家具がつくる「繋がる喜び」

 

 

「買い替え」を前提に選ぶもの。

「長く使う」ことを基準に選ぶもの。

日々の暮らしを見渡してみましょう。

長く使えるものはどれ位あるでしょうか?

もし、まだそういったものが無くても、これからの衣食住の中で本物を使う豊かさを考えてみませんか?

例えば、みんなが集まるテーブル、からだを休ませるチェア。

それらを「無垢材家具」で選ぶか「化粧合板等の木質系家具」にするのか。

使い捨てでなく、ずっと使えるものが住まいの空間にあるだけで、毎日は豊かになり、暮らしも丁寧になります。

使う楽しさは家族みんなで共有できるものです。

愛着を感じながら、みんなで大事に使う。

そういう存在があるのは何と豊かなことでしょう。

子供の頃、家族みんなで食卓を囲み、食事をし、色々な話をしたこと。

大人になるまでのこの時間は後々の人生で、何より大切な思い出になります。

家族の原風景はテーブルの周りにあったなと、思い出します。

そんな小さな幸せを沢山重ねていける無垢材テーブルと無垢材チェアを長く大切に使っていくことをお勧めします。

 

無垢材家具で見つける「作る喜び」

 

 

原材料の選定、製材、乾燥、木取り、製作、仕上げという工程を経て、家具蔵の家具は生まれます。

100年生きた木を、無駄なく活かし、お客様に長く使っていただきたい。

そんな強い思いが、長く愛される家具を生み出す源になっています。

見えないところまで手を尽くし、木と向き合い、ひとつひとつ丁寧に無垢材家具をお作りしています。

野菜もお茶も、生産者や生産地域がスマホやネットで手軽に分かる時代になりました。

たくさんの生産者が責任とプライドを持って、自分が作るものに向き合っています。

家具蔵の職人も同様です。

作り手が分かる家具、そして国産であること。

今では少なくなっていますが、だからこそ次世代に繋げていきたいと考えています。

ものを持たない時代といわれていますが、裏を返せば良い物を少しだけ持つ、長く持つという事でもあります。

「木の家具」とひと括りで語るのではなく、無垢材家具をもっと知って頂いて、より多くの方に「使う喜び」をご体感頂きたいと考えています。

 

家具蔵の無垢材家具づくりの詳細はこちらから

 

 

 

 

 

 

 


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