KAGURA OFFICIAL BLOG

「割れ・節」のある一枚板テーブル

2022.5.21

 

 

「割れ」や「節」は一枚板の特徴のひとつ


 

無垢材を使用した「無垢材テーブル」の代表格である「一枚板テーブル」。

その魅力は非常に多岐にわたります。

一点ものであることの価値や100年を超えるような樹齢の木からしか作ることの出来ない希少性もさることながら、唯一無二ともいえる表情にあるという人も多いことでしょう。

厳しい自然のなか、様々な環境のもとで、人の手では決して表現しきれないような独特の形状と複雑で入り組んだ模様を描いた天板はまさに自然が生み出した芸術といえます。

板目と呼ばれる地図の等高線のように見える木目、柾目と呼ばれる直線的に見える木目の他、「杢(もく)」と呼ばれる、その樹種によっても特徴的に表れる模様は、ときに装飾的な希少価値を伴い、その天板の価格を左右します。

そして、一枚板を語る際の材料として「割れ」や「節」も存在します。

 

無節・無欠点という価値と両立する割れや節ありの天板の魅力


 

 

木というものは厳しい自然の中で生存競争を生き抜き、その過程において様々な状況に見回われます。

そして、一枚板は基本的に原木から製材した天板を乾燥などの工程を経たうえでそのまま天板として使用するものです。

ですので、その天板には立ち木であった状態で受けた影響がそのまま映し出されます。

先述の杢だけでなく、内部の割れ、枝が生えていた痕跡である節が現れているものもあるでしょう。

そして、今まではその割れや節は基本的には価値になりえませんでした。

木材の世界には「無節・無欠点」という言葉があります。

無節というのは節が無いこと、欠点というのは割れが無いことを指します。

木材のもとになる木は自然の中で風雪に耐えて長い期間を生きています。

その環境は過酷であり、外部からに影響も多大であることから結果として木の成長過程を表す木目や形状にユニークなものが多くなってもなんら不思議はありません。

むしろそういったものが多いくらいです。

ですので、節や割れなどが無いことはそうでないものと比べて希少性を持って取り扱われます。

「無節・無欠点」(さらに言うならば通直=まっすぐに近い形状)の原木や木材は使用する際の美観的な意味合いも含め価値があるとされているのです。

ですが、現代では様々な価値観が生まれ、インテリアへの考え方も多様化の一途を辿っています。

節や割れを埋める技術や、それをより美しく見せる方法も進化を遂げてきました。

無節・無欠点という価値はもちろん残っていますが、一方でそうでないものにも魅力があることが多くの人にも認知されるようになってきたのです。

 

一枚板の割れや節を埋める技法と職人技


 

 

一枚板の割れや節を埋める技法として一般的なのが「樹脂埋め」「埋め木」、そして「チギリ」です。

樹脂埋めはその名の通り、樹脂材でかけている部分を埋める方法、埋め木も同様に欠損している部分を同材(違う樹種の場合もあります)で埋める方法です。

チギリは「契り」とも書きます。

割れている箇所を埋めているリボン状の部材です。

その名の通り、割れている箇所がそれ以上割れないように留めておくためのもので、これを差し込むのは熟練の職人技が必要です。

一枚板天板とは少し話が外れますが、割れを埋める、という意味では茶道で使用する茶器などでも割れや欠けがあった場合に漆と金粉で修復することは昔から行われてきました。

この修復技術は「金継ぎ」「金繕い」という日本の伝統的な修復技法です。

名作といわれる茶器にもこの金継ぎによって修復されたものが数多くあり、この修復によって傷んだものでも元の役割を果たせるように直されています。

腕の良い職人によって金継ぎされたものは、その価値を下げるどころか価値を高めることさえあります。

これは、樹脂埋めやチギリにも同じことが言えます。

腕の良い職人が施した、樹脂埋めやチギリは一枚板テーブルとしてのその価値を下げることなく、杢目を活かす景色としても楽しめる存在になるのです。

逆に言うと、その技術力が低いとせっかくの一枚板が台無しになってしまうことがあります。

もし、樹脂埋めやチギリが使われている一枚板がありましたら、注意深くその仕事ぶりを吟味してみてください。

それが、掘り出し物の一枚板を見つける秘訣です。

 

樹脂埋めから見えてくるその天板の背景と愛着


 

 

また、こうした割れや節ができた過程にまで目を向けることでさらにその天板への理解が深まるとともに愛着が湧いてくるかもしれません。

ある一枚板天板があり、そこには少し大きめの空洞を埋めた跡があったとします。

そこにはこんな背景があるかもしれません。

例えば、鳥、キツツキとしましょう。

そして、キツツキの「ドラミング行為(木を高速でつつく行為)によって生じたのがその穴とします。

その穴が大きいと、樹洞となって小動物の住処として活用されていたかもしれません。

その穴が木の生長とともにいずれふさがり、表面から見えなくなってその木の一部として取り込まれたのが内部の空洞であり、その周囲の杢ともなって、しっかり埋め作業を行ったうえでデザインとして楽しむことができるのです。

木は自然の中で大きくなり、年月が経てば経つほど外部、特に動物との関わりも増えてくるものです。

樹脂埋めが施された天板をご覧になった際は、その背景に思いを馳せ、その周りの杢目にも注目してみてください。

 

木の歴史を活かしデザインとする


 

 

また、樹齢100年を超える大木になると、樹種にもよりますが多くは太い枝を持っています。

枝が太くなると、寒冷地域で育つ類の木にはどっさりと雪が積もります。

美味しい実の生る樹種では、クマなど大型動物の木登りの足掛かりになるでしょう。

その枝が折れてしまうことも、新陳代謝によって抜け落ちるようなこともあるでしょう。

そのようないわば「木の歴史」である様々な痕跡も樹脂埋めの技法があれば、それを活かして一枚板として世に送り出してあげることができ、どこかで誰かの癒しとなり、毎日の暮らしの中心となって残り続けます。

 

たくさんの試練を乗り越えた樹木ほど、一枚板にしたときに特徴的な痕跡が残りやすいとも言えます。

私ども家具蔵では無節・無欠点の希少なものから割れや節をデザインに昇華させたものまで豊富なバリエーションで一枚板天板をご用意しています。

ぜひ一度その魅力に触れてみてください。

 

家具蔵の無垢材一枚板天板の詳細はこちらから

 

 

 

 

 

 


最近の投稿

カテゴリー

月別アーカイブ

  • [—]2022 (185)
  • [+]2021 (365)
  • [+]2020 (369)
  • [+]2019 (366)
  • [+]2018 (86)
  • [+]2017 (65)
  • [+]2016 (69)
  • [+]2015 (44)
  • [+]2014 (32)
  • [+]2013 (62)
  • [+]2012 (130)
copyright AIDA Co,.Ltd. All Rights Reserved.