チェリーの家具の特徴とその「万能性」を知る
2021.10.3
目次
家具選びの悩みのひとつ「その家具は自宅に合うのか?」
家具を検討する際に考えなければいけないことはいくつもあります。
サイズ、耐久性、価格、デザイン…。
そして、誰もが思い浮かべるのは「そもそもその家具が自宅に合うのか?」という点です。
この「合う」という意味については様々な解釈ができますが、この場合は「自宅の雰囲気に合うか否か」「周囲と較べて浮いて見えないか」という点にあります。
インテリアコーディネートの肝は「色の組み合わせ」
この「自宅の雰囲気に合っている」というのは「自宅の内装・家具・インテリアの色調と上手く合致する、あるいは整合性のとれたものとなる」ことと同じ意味を持っていると言って良いでしょう。
世の中全てのものには「色」があります。
透明に見えるものでも光の反射で何かしらの色素を持っており、「白」も色の一つです。
「カラーコーディネート」「色相学」というものがあるくらいですから、色同士の組み合わせには深い関係性と相性があり、それ次第で対象物が美しくもそうでなくも見えるものです。
インテリアコーディネートにおいても同じことは言えます。
ですから、内装と家具の組み合わせに皆さん悩み、誰かの意見も参考にするのです。
特に家具は購入の「機会」というものが他のものに比べて圧倒的に少ないジャンルのひとつです。
毎日目にし、使うものであることから失敗はしたくはないものでもあります。
無着色の無垢材家具のコーディネートは「自由」
ここで私たち家具蔵が取り扱う「無着色」の無垢材家具の特徴を振り返ってみます。
原木から板材を切り出して使用する無垢材は、無着色の状態であれば自然のなかで培われた天然の色素を持っています。
それは「○○色」と銘打たれた塗料の均一な色合いにはない、至る所に独特の陰影や濃淡を持った「自然の色」です。
こうしたものは様々な色素が相まって「そのような色」に見えています。
そしてその色は年月と共に少しずつ濃くなったり、あるいは明るくなっていき、その見え方を変えていきます。
つまり、決まった「○○色」とは決して定義できないものであり、反対に言えば何色でもないことから厳密なカラーコーディネートの範疇からは外れたものとなります。
それは「この空間はこれで合わせなければいけない」という縛りから解放され、本当に自分が好きなものを選ぶことができる自由を享受することとなるのです。
セオリーに沿うコーディネートでも特に万能性を誇るチェリー
そんななかでも、やはりそれぞれの合わせの「好み」、あるいはこうした方がより良く空間が見えるといった「相性」はあります。
「ルール」は無いが「セオリー」はある。
そんなイメージでしょうか。
そのセオリーに沿っていくと、より内装も家具も活きる。
そんな無垢材家具選びとなるわけですが、その中で抜群のコーディネートへの万能性を誇り、また、無着色の無垢材家具の特徴や良さを味わうことのできる樹種があります。
それが「チェリー」です。
チェリーはどんな空間にも合い、前からそこにあったような雰囲気も持つ
チェリーは総称を「アメリカンブラックチェリー」と言い、その名のとおり北米が産地の木です。
艶やかですべすべの木肌、高い耐久性と加工性を持ち、古くから家具材をはじめ、様々な用途で使用されています。
そしてその一番の特徴は「経年変化」による色合いの変化にあります。
製材したて、もしくは家具となったばかりは若々しく淡い色合いですが、時間が経つにつれて深く赤味を帯びていき、鮮やかな飴色に変化していきます。
その深く鮮やかな飴色は華やかでありながら落ち着きをたたえ、温かみや温もりといった木の家具ならではの特徴を存分に併せ持ったものとなります。
家具材としての魅力に惹かれてチェリーの家具を購入することは、同時に空間のコーディネートそのものをより容易にする、といっても良いでしょう。
明るめの内装の空間であれば、その鮮やかで深い色合いがコントラストを生み出し、空間を広く見せてくれます。
しかし決してモノトーン調の組み合わせではないので冷たい感じやどこか男性的な印象ではなく、温かみのある印象の空間を演出するはずです。
一方で、落ち着いた色合いの内装に対しても全体を暗くさせすぎず、適度な落ち着きと華やかさを同居させる空間を創り出してくれることでしょう。
もちろん、いわゆるミディアムカラーといわれる、赤茶系の床材との組み合わせはもはや鉄板です。
その色合いや佇まいは「以前からそこにあるような」という言葉をもって、見事に空間に溶け込みます。
チェリーをダイニングセットや収納家具で使用する
このように万能性を持った、無着色の無垢材チェリーで家具を製作する場合、まず思い浮かべるのが「空間の顔」ともなるダイニングセット(ダイニングテーブル・ダイニングチェア)です。
ダイニングテーブルはいまや食事だけでなく、様々な作業の場所となっています。
そこに必要なのは「強度があり傷がつきにくい」ことであり「揺れに強い」ことです。
チェリーをはじめとする「広葉樹」全体に言えることですが、そうした理由からダイニングテーブルやダイニングチェアに最適といえます。
すべすべの手触りは毎日触れるものだからこそ常に気持ちの良いものとなりますし、色合いの変化も家族の歴史を物語るような、そんな風情があります。
あるいはサイドボードやキッチンボードといった収納家具でチェリーを使用する。
その場合、チェリー材の色合いは、どの様な空間にも溶け込む万能さを持ち合わせています。
また、長く使用することが多いこれらの収納家具には前述の丈夫さに加え、年月が経過しても古さを感じさせないことが必要です。
経年変化で美しさを増すチェリーの収納家具はその条件にまさに合致します。
収納家具はモノを仕舞い、飾るものであるからこそ、その機能性は非常に重要です。
それを満たしたうえで長く使用できるものは、愛着を持って暮らしの一部となってくれるはずです。
今ご紹介したような家具のカテゴリーだけでなく、ソファやベッドフレーム、インテリアアクセサリーに至るまで家具蔵では無着色で製作するチェリーの無垢材家具をフルラインナップしています。
各店にも多数の展示がありますので、一度その魅力を味わってみてはいかがでしょうか。
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