ケヤキの一枚板テーブルの魅力とは
2021.8.27
公園や街中でよくみかけるケヤキ。
私たちの生活の身近にある木なので、立木の姿を見ると「ケヤキだ」とわかる方も多いでしょう。
まっすぐに伸びる幹、その上方に優美な曲線を描いて扇状に広がる大きな樹幹は美しく観る者を魅了します。
また、病虫に強い性質から街路樹として使われることも多く、日本全国に「ケヤキ並木」があるので知っている人もいるでしょう。
春の芽吹きから、夏の緑陰、秋の黄葉、冬の木立と日本の四季に応じて、美しい姿を見せてくれることもケヤキの人気が高い理由と言えます。
そんなケヤキは、家具をはじめとし暮らしにまつわる様々な材料として日本では重宝されてきました。
その中でもケヤキの一枚板テーブルは、唯一無二の存在感を放ち、重厚感と格調高さを感じることのできるものです。
自然のままの樹形を活かした曲線が活きた形状は自然の立木を彷彿とさせ、触れることで落ち着きや癒しを感じます。
樹木としても、木材としても日本人に愛されてきたケヤキ。
今回はそんなケヤキの一枚板の魅力に関してご紹介しましょう。
ケヤキの木はどんな木か
日本を代表する広葉樹といえば、ブナ、サクラ、カエデなどいくつか挙げられますが、ケヤキはその代表的な木の一つとして広く知られています。
日本の原産地としては北海道を除く、本州、四国、九州のほぼ全域に分布しています。
山林だけではなく、古くから神社や仏閣の建築材として重用されてきたほか、街路樹としてもみられます。
また一般の住居では建具や床柱に、楽器では太鼓や琴などに広く使用されており、その点でも私たちの暮らしに馴染み深い木です。
家具材としてのケヤキ
家具材としてケヤキはとても重厚で強度があり、耐久性と耐水性にも優れているので、テーブルとして使うには優秀な材料です。
反面、乾燥がとても難しいため、厚い材の状態で長い時間をかけてゆっくりと水分を抜く必要があり、乾燥には手間と時間、そして根気が必要な素材とも言えます。
また、日常的に目にする家具では色味の美しさも大きな魅了となります。
ケヤキには「青ケヤキ」と「赤ケヤキ」があります。
青ケヤキは樹齢が若い・年輪幅が広い・色味は薄く黄色味もしくは白に近い色味を帯びています。
赤ケヤキは高樹齢で年輪幅も狭く、丈夫で製材した時には心材は最初が淡いオレンジ色で使い込むほどに濃い朱色に変化していきます。
経年変化で辺材(白太)とのコントラストが強くなっていき、辺材から心材にかけて見事なグラデーションを生み出します。
長く愛用できるテーブルとなるものだからこそ、使い込んで味わいが出た様子が分かりやすいのは重要なポイントになるのでしょう。
ケヤキの「杢」を知る
ケヤキの最大の魅力は、杢目の表情の豊かさにあると言って良いでしょう。
ケヤキの語源は「際立つ」「美しい」という意味を持つ「けやけし」からきているという説があるほど、くっきりした木目が印象的です。
日本人好みの、ダイナミックで流れるような曲線や複雑な杢には、長命の木ならではの生命力がみなぎっています。
樹齢300年を超える古木の中には、「牡丹杢」「縮み杢」「珠杢」と呼ばれる装飾性の高い模様を持つものも多く、美しい木目の表情を楽しむことができます。
また、樹齢の高いケヤキの根本近くには「玉杢」と呼ばれる、独特の丸い模様が現れることがあります。
この珍しい模様はとても縁起がいいものとされ、玉杢のあるケヤキはたいへん高価で取引されます。
華やかで「寂び」も感じさせる色合いと鮮やかな木目も相まって、美しい銘木として名高いのがケヤキなのです。
ケヤキの一枚板テーブルのコーディネートは?
●和室に
寺社仏閣で建築材料として使われていることから「和」のイメージが強いケヤキなので、当然和室との相性は抜群です。
畳のイグサの色味に対してケヤキの朱色の色味が良いアクセントとなり、互いがよく映えることでケヤキの存在感がより強くなります。
昔からケヤキの座卓を和室で使う方も多く、装飾性の高い「牡丹杢」「縮み杢」「珠杢」のような杢が出たテーブルは芸術品ともいえ、観賞価値は高いものとなります。
また、樹形が荒々しい天板をあえて和室に使用する事で、日本建築において大事にされる「自然が生み出す美」を強く感じることもできます。
●洋室に
意外かもしれませんが、洋室でもケヤキを使っての素敵なコーディネートが可能です。
そのために少し意識した方が良いことが2つあります。
1つ目は樹形が穏やかなものの方が合わせやすいということです。
和室では荒々しい樹形のものがその良さを引き立たせるのですが、洋室で樹形の形状がユニークなケヤキの天板を使用すると和の雰囲気が強くなりやすく、他の家具との調和も難しくなります。
2つ目はウォールナットやチェリー等の色が濃いめの木材を他の家具に使うことです。
例えばウォールナットやチェリーのチェアと合わせることで、よりその色合いがケヤキと馴染むようになり、どれも外国産の木材なので「洋」の雰囲気も演出してくれます。
ケヤキの存在感を活かしつつ、洋室に合うコーディネートにもしやすい方法です。
他にもペルシャ絨毯やキリムとの相性も良いのがケヤキの特徴。
こういったアクセサリーを取り入れるのはお薦めです。
唯一無二の存在感を放つケヤキの一枚板。
和室でも洋室でもご家族が集まる場所にケヤキの一枚板があれば、その存在感はまさに住まいの中心となり、居心地の良い素敵な空間となります。
家具蔵では厳選したケヤキの一枚板天板をサイズも豊富に多数取り揃えています。
一見の価値ありですので、各店舗で見て、触れて、その良さを実感してみてください。
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