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「家具材の生まれ方~意外と聞かない、その過程のお話し~」

2015.10.13

皆さん、こんにちは。

朝晩に冷え込むことも多く、街にはストールなどを巻いている方もちらほら見え始めました。日本中が赤や黄色に染まる、秋がやってきます。

さて、今回は家具材をつくる際に行われる過程で、あまり語られない「葉枯らし」と「アク抜き」のお話しです。

 

「葉枯らし」

木を伐採して、すぐに乾燥にかけるわけではありません。

伐倒後に枝・葉を付けたまま山に2?4ヶ月寝かせます。木を切っても葉はまだ生命活動を続けているので、木本体の水分が葉から水分を蒸散する事で、より効率的な乾燥を促すのです。これが「葉枯らし」です。

長期間行うほど、木材の「含水率」(これは次回のブログでお話ししますね)が下がり、心材・辺材の含水率が平均化され、反りや曲がりが少なく、材の色・艶がよくなります。また、最近の研究では、「葉枯らし」が水分の蒸散の他にも、デンプンなどの養分の消費にも大きな効果があると明らかになりました。

十分に葉枯らしされた木材は、デンプン量が少なく、製品になってもカビにくく、虫もつきにくいという特性が得られます。

 

「木は秋の彼岸過ぎから」とは,昔から言われてきた伐採の時期です。

これは、秋の伐採が「葉枯らし」に最も効果のあるということで、春夏の高温多湿の条件下では、すぐに害虫が入って木質部を食い荒らしたり、カビが木材について変色したりと問題が多く、木自身にも多く水分を含んでいるため、狂いや割れが著しいのです。それを防ぐための昔からの賢人たちの知恵の結晶と言えます。

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厳寒・悪条件の山の中で伐採を行う事も。寒い時期でないと、

良い木材は手に入りません…。

 

「アク抜き」

アク抜きって野菜の?と思われる方も多いかもしれません。

野菜のアク抜きは水にさらして変色を防ぎ、えぐみや苦みを取り出す事。

材木でも、この余分な「あく」を抜くことにより、削った時にいい艶が出てくるのです。これはまさしく、お料理する時とおなじ感覚と思っていただければ良いと思います。

木は水に浮かべる事によって、その素性がある程度わかります。浮きのよい丸太は、固い部分が少なく、素直。また、丸太の曲がり等も、浮きかげんでわかります。通常、水の中に材木を入れると腐ってしまうような気がしますが、「腐る」というのは、細菌によって木が食べられてしまう事です。空気の少ない水中であれば、1年位は、もしくは数年腐らずにもちます。

 

「あく」の語源には、「飽く(飽きる)」からきているのが有力な説です。丸太が家具へと生まれ変わり、それぞれの家庭で飽きられることなく使いつづけられるように「あく抜き」している…と考えて頂ければその作業も更に価値のあるものになるのです。

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こうして家具になり、皆様のもとに届くまでには普段語られるような

「乾燥」や「製材」以外にも様々な工程があるのです。


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