「手で仕上げるということ -細かい部分の大きなこだわり-」
2015.12.6
みなさん、こんにちは。
今年も残すところ、あと一か月を切りました。何かにつけ美味しいものを頂くことも多くなる季節です。楽しいお正月を過ごすためにも、体調管理に気を付けていきたいところです。
家具蔵の家具は、多くのお客様から「手触りがいいわね!」「当たりが柔らかい!」とお褒めの言葉を頂きます。勿論、素材の良さや木肌の特徴などもその要因なのですが、実はここにも家具蔵の家具の真髄と、職人たちの熟練技が色濃く出ています。今回は「手仕上げ」についてお話し致します。
基本的な家具蔵のモットーとして、「日本が誇る伝統の木造建築の工法を家具作りに活かす」というものがあり、様々な家具の随所に、それを見てとることができます。
一方で、オビノコや旋盤、NCルーター、ボーリングなどの機械で、大まかなパーツの切り出しなどを機械加工も積極的に導入しているのですが、家具の最終的なシェイプを決める作業はすべて「手仕事」です。
接合面のわずかな段差や引出の大きさ調整は勿論、一見直角にみえる部分なども細かく面取りを行い、優しい手触りと見た目の柔らかさに繋げています。
こういったことを職人が一点一点、手仕事で行っていくのですが、ここにある秘密が。
サンドペーパーでは切削面が毛羽立った状態になり、あとの塗装が乗り難くなってしまいます。しかし、小刀などの工具を使うと、繊維そのものが切れるので切削面が滑らかになり塗装などの工程もスムーズになっていくことから、この部分も工具を使っての作業が基本です。
当然、削らなさ過ぎてもダメ、削りすぎても良くない、同じ物が複数ある際には寸分違わぬものにしなければ…。
鉛筆を削ることを思い出していただくと、この作業のたいへんさがご想像いただけるのではないでしょうか?
これを家具で、さらに手仕事で可能にするのは、まさしく長い間の修行と鍛錬を積んだからこその職人技。
南京鉋や小刀たち。これらを使って、曲線が生み出されていきます。
あなたのご自宅などにもあるかもしれない家具蔵の家具。普段何気なくご覧になっているものの細かい部分にも、クオリティが高く、長く使っていただけるものを作る工夫と気概が隠されているのです。
是非、皆様も店舗で、ご自宅でチェックされてみてください。
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