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「木で木を組んでいく、ということ -金物に頼らない家具づくり-」

2015.10.25

みなさん、こんにちは。

10月も終わりに近づき、本格的な紅葉のシーズンも間もなくです。一年の中で、一番木々が美しい表情を見せるこの季節は、街でも山でも散策が楽しくなる時期ですね。

 

さて、今回はある意味、家具蔵の家具作りの真髄に迫るお話です。

皆さん、「木組み」という言葉をご存知ですか?

「木組み」とは、釘や金物などに頼らず、木そのものを組み合わせていく技術のことを言います。古来より日本の職人たちによって受け継がれ、洗練されてきた伝統工法を基本としたものです。

例えば、古くから残る寺社仏閣はこういった造りのものが多く、その殆どがしっかりとその躯体を保ったまま、今も残っています。

 

家具蔵の家具作り、特にチェアに関してはこの「木で木を組む=木組み」という建築工法を取り入れた家具作りをしています。

これは「長く愛用してもらうために」という創業者の想いと、自身もたたき上げの家具職人だった経験から生まれた「見た目の美しさと強度を両立させる」という心意気、そして「簡単に作ってしまっては素材になった木に申し訳ない」という考えから生まれたものです。

78Vchair.jpg

木を木で組む工法をふんだんに取り入れた「Vチェア」

 

木を金物や釘で抑え込むのは簡単です。しかし、木、特に無垢材は環境によっても表情や形状を変えていきます。それを金物で抑え込むのは、長年使用する中で無理が生じてしまいます。木を木で組むことによって、その微妙な動きを木同士で調整してくれ、結果、長く使う事の出来る家具になります。

 

昔の職人は木工の技術を外に見せるのは「恥」だと言われていたそうです。見えないところでたいへんな工夫をして強度を出しているのですが、あえてそこを見せない心意気は昔の日本ならでは、といったところでしょうか。その考えを家具蔵が継承しているのは、例えば「貫き」と呼ばれるチェアの脚と脚の間にある補強が無いところにも見てとれます。普段は見えない内側の部分でしっかりと工夫をして補強をすれば、貫きは必要なくなるわけです。見た目もスッキリし、材料も無駄にならない…。これも木を木で組むからこそ実現できることです。

 

そして「簡単に作ってしまっては素材になった木に申し訳ない」という考え。何故、木を金物や釘で止めるようになったかというと、要はコストと時間をいかに省くかという目的から生まれたものではないでしょうか。しかし、家具になる木たちはそれこそ何十年、何百年と生きてきたもの。それらをコストや時間重視でつくるのはその木に申し訳ない、しっかりと時間を掛けて素材と向き合おう、という考えがあるからこそ、安易に金物には頼らない家具作りとなっていきます。

 

 

では、その伝統工法ってどんなものがあるの?という方も多い筈。

店舗では、ここではお話ししきれない、具体的な「木で木を組む」その「技」を、様々な家具を実際に見て触っていただきながら、その秘密をお話し致します。

是非、お時間ある際には、日常の中で使う家具のなかに生きる、古来からの日本人の伝統を感じに店舗へ遊びにいらしてください。

117工場アルコ一杯.jpg

こうした工夫と技術と伝統の結集が、今日もお客様の元へ届けられます。


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