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木目は、自然が刻んだ記憶
天然木が見せる木目には、人工のものでは表現しきることは難しい独特の美しさがあります。
直線と曲線が入り混じり、年輪が重なり合い、ひとつひとつの節が語りかけるように浮かび上がる。
一本の木が何十年、あるいは百年、もしくはそれ以上という時を重ねてきた証が目に見える形で刻まれているのです。
「木目」とはつまるところ、木の生長過程のなかで生まれた「模様」のことと言って差し支えないでしょう。
樹種によって異なるのは当然のことながら、製材する位置・角度によっても様々な見え方となります。
ここで混同されがちな言葉に「木理」というものがあります。
木目は製材された状態のものに使用する言葉です。
木理は立ち木の状態の際の表情に使用する表現であり、厳密には異なります。
木理は繊維の向きによってさらに分類されます。
直線状の「通直木理」、そうではないものの総称である「交走木理(波形・螺旋・交錯などに細分化されます)」などがあります。
木目はいわば木が環境に適応しながら生長した痕跡であり、環境や生長速度によっても異なります。

板目と柾目の印象の違いは
木目を語るうえで、よく頻繁に出てくる表現に「板目(いため)」「柾目(まさめ)」があります。
例えば家具・扉・床・柱など、おおよそ木材によってできているものであれば、この「板目」「柾目」がどのように出ているか、あるいはどのようなバランスでその躯体の中に表現されているかでそのものの印象が大きく変わることもあります。
いわば、木工製品を語る、あるいは見るうえではデザインと言って良いものでもあります。
特にこれから一枚板天板や無垢材家具を検討する人にはぜひ覚えておいてもらいたいポイントです。
そして、その木目は原木から板状に切り出す際に「年輪に対し、どのように切っていくのか」という点で違いが生まれます。
わかりやすく言うと板目のものを切り出したい場合は年輪に対して平行に、柾目のものを切り出したい場合にはほぼ直角に切っていくことで違いが出るのです。
原木を上から見た状態で平行に切っていくと、山のような形状の木目が現れます。
これが板目です。

木目がタケノコ状、あるいは等高線状のような不規則な波形をしています。
また、それぞれの樹種においてもまた特徴的な表情が出ます。
一方で原木の中心に向かって直角に切っていった際に現れる、平行な木目を柾目といいます。

直線基調の表情であり、板目と比べた際にはよりすっきりとした印象を与えてくれるのが柾目です。
「不均一」こそが「心に残る美しさ」となる
天然木の家具には"揺らぎ"があります。
色味の濃淡や節、木目のうねり。
それらはすべて偶然ではなく、その木が生きてきた軌跡です。
その"不均一さ"こそが、心に訴えかける美しさを生んでいます。
木工職人はその不均一性をその木の「生き様」と考えます。
家具をはじめとして、木材でものを製作する際には、その生き様であり、印象を大きく左右する木目を最大限に活かすことができるようにパーツ取り、すなわち「木取り」をしていきます。
「木取り」とは木目をデザインとして考え、家具のどこにどの木目を使うか考えながら部材を出していく作業のことです。
デザイン以外にもいわゆる「歩留まり」や繊維の向きによって強度も変わるので、非常に大切な作業です。
板目と柾目の板を切り分け、適材適所で部材にしていきます。

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