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増えつつある「バリアフリーキッチン」とは?

2023.7.4

 

 

「人それぞれの個性を尊重しながら全ての人が暮らしやすい社会に」という考え方のもと、商品やサービスは以前にもまして「個」に焦点を当てたものが多くなってきています。

住まいに欠かせないキッチンについても空間や間取りで様々な選択ができるようになり、それだけでなく家族構成や使う人に応じてカスタマイズする、という流れが少しずつ生まれてきています。

 

 

ユニバーサルデザインを取り入れたキッチンと設備が多くなっている


 

 

ここ最近で「バリアフリー」という言葉を住宅関係でもよく耳にするようになりました。

元来は建築用語のひとつであり、道路や建築物の入口の段差などを除去する考え方と表現です。

広い意味で、あらゆる人の社会参加を可能にできるような「バリア(障壁)の除去」、つまり全ての人が暮らしやすいように、という意味でも用いられています。

住まいに関するバリアフリーの表現で思いつくのはスロープや手摺の増設であり、これらは比較的ポピュラーな「住宅におけるバリアフリー」のひとつです。

そのうえでキッチンにおいてもバリアフリー、つまりバリアフリーキッチンの潮流が来ていることは確実に感じ取ることができます。

それはユニバーサルデザインを取り入れたキッチンと設備が多くなっていると言い換えても良いでしょう。

 

キッチンの作業を快適にすることはメンタルの健康にも繋がる


 

 

ユニバーサルデザインとは、年齢・性別・文化・身体の状況など人々が持つ様々な個性や違いに関わらず、はじめから誰もが利用しやすいように考えられたモノ・仕組み・サービスのことを指します。

例えばガスコンロやIHヒーターなどは機器の安全性において、各メーカーの努力もあり、安全にそして快適に使うことができるものがどんどん増えています。

あるいはワークトップの低いキッチンの提案も増えてきています。

例えば料理が好きな人が何らかの事情で車椅子を使う暮らしとなった場合、料理することは暮らしの中での潤いや心理的ストレスの開放にもつながります。

今まで料理をしなかった人にとってもそれが新たな趣味となる=生きる活力となることも考えられます。

また、キッチンでの作業中に長く立っているのが辛くなったという人も、座って作業ができるようになれば料理することも億劫ではなくなり、快適に過ごせる時間に変わるはずです。

物理的なバリアを取り払うことで、メンタルの部分で健康になるというのはキッチンに限ったことではありませんが、暮らしにおいて精神的な安定があることは、何をするにもベースとなるような大切な要素となります。

 

システムキッチンメーカーのバリアフリーへのアプローチ


 

システムキッチンメーカーでも現状、数は少ないながらバリアフリー対応のシステムキッチンも増えてきました。

一般的なキッチンというとその総幅は1800ミリからというものが標準的です。

その一方で幅が900ミリ・1200ミリ・1500ミリと比較的コンパクトなサイズも選ぶことができるようになってきました。

メインのキッチンとして使うには少し物足りないサイズかもしれませんが、サブキッチンとして、例えば2世帯住宅で高齢の両親世帯に導入するなど、状況によってはとても重宝するサイズ感となります。

あるいはタッチレス水栓やリモコン操作が可能なレンジフード、リモコン操作の電動昇降式吊戸を取り入れることができるものもあります。

いずれも扉や水栓、ワークトップも多様な選択が可能な点は嬉しい部分です。

また、キッチンは水栓とシンク部分の下は収納を兼ねて塞がっていることが多いのですが、シンク下をオープン仕様にすることができるものなら、車椅子で使用する場合でも洗い物や食材を切る作業は座って行うことができるようになります。

 

フルオーダーキッチンという選択肢


 

 

選択肢としてはフルオーダータイプのキッチンにすることはバリアフリーを考えるうえでは非常に有益です。

座ったままでの作業や車椅子での作業がしやすい仕様にすることや、それ以外にも高さや奥行など細かく設計できるメリットがあります。

ただ、その場合設計上の注意点としては次のようなポイントに注意することが求められます。

例えば、ワークトップの下や足元の部分は可能な範囲でオープンにしておくか、台輪部分の蹴込みを深くしておかないと、キッチンにアプローチしにくくなります。

また、キッチンの形状としてはI型で横に長くするよりも、L型にすることで横移動がしやすくなります。

そしてサポートバーなどを取り付け、移動の際に手で握れる場所をしやすく、またキッチンに寄りかかりやすくすることも重要です。

そのうえでシステムキッチンでも取り入れることができるリモコン式のレンジフードや電動昇降式吊戸などを採用し、IHや照明のスイッチは手の届きやすいところに配置するなどの配慮をしておけば、幅広いケースでの快適な使用が可能です。

ワークトップの高さやメンテナンス性に優れた浅いシンク(120~150ミリ程)も採用できます。

このような点に考慮し、使う人にあった仕様を導入することが可能なのがオーダーキッチンの良いところでもあります。

 

 

高齢や障碍を理由にキッチンに立つ機会を減らすのではなく、料理をすることで生まれる暮らしのメリハリや心理的効果を考え、その実現に向けてキッチンを整えることは、これからの社会にとって大きな意味があります。

キッチンは長く使うものだからこそ、数年先のことも考えて選びたいものです。

 

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