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キッチンの設備を知る ~ディスポーザーについて~

2020.9.1

 

生ごみの処理方法


多くの自治体では生ごみは「焼却処理」されており、焼却ごみ総量に対して、約3~4割を占めています。

生ごみの大半は水分である為、この水分を燃やす為には莫大なエネルギーが必要。

何故ならば、低温焼却(不完全燃焼)によるダイオキシンを発生させない為で、最低基準温度は850度とされています。

現在、世界のごみ焼却場の約7割が日本に存在しています。

またごみの最終処分場、つまり埋め立て地もあと21年で満杯になると予想されています。

日本ではごみの総処理量は減少傾向にありますが、問題はほとんどが焼却処理(先進国でワースト1)されていることから、将来に向けて低温焼却(不完全燃焼)や焼却によるCo2発生を抑える取り組み、リサイクル等による再資源化の割合を高めようとする動きも広がっています。

 

ディスポーザーによる生ごみ処理


ディスポーザーはシステムキッチンに設置された家電の一種です。

生ごみはディスポーザーで粉砕され台所排水とともに、専用の処理槽まで専用配管を通じて流し、処理後に公共下水道へ放流されます。

処理槽では生ごみの固形物を汚泥として物理的に分離し、ろ過バクテリアによって分解処理されます。

日本では、所轄の下水道局の設置許可を受けたディスポーザーからの排水を処理する処理槽が無い住宅では使用することができない規則となっています。

ディスポーザーに関する取り決めは各自治体の条例によって異なりますが、東京23区では、導入の際に届け出が必要で、日本下水道協会が認定した製品のみが設置可能です。

マンションの場合は建築当初から、設置されることが多くなっていますので、リフォームやリノベーションで既存品の継続使用、または買い替えが発生します。

 

 

ディスポーザーのメリット


まずは生ごみが減らせることです。

甲殻類や、固い繊維質など、処理できないごみもありますが、約70%のごみを減らすことができ、三角コーナーが不要となるので、シンクを広く使えるだけでなく、生ごみの悪臭の悩み、虫の発生も抑えられます。

特にLDKがオープンスペースという間取りが多い現状では、リビング、ダイニングへの臭いの影響がないのも魅力です。

また高層マンション、大規模マンションに関わらず、集合住宅ではごみ出しの負担が軽減できることは、高齢化対策にも有効です。

建物全体で考えますと、共用部のごみ置き場が省スペース化され、生ごみが減ることにより悪臭の発生、鳥獣被害を防ぎ、清潔に維持管理できます。

社会的な側面からも家庭ごみの減量化により、ごみ収集車、人手の軽減、焼却場の負担の低減、大半が水分である生ごみが減ることによって不完全燃焼によるダイオキシンや焼却時のCo2発生抑制に寄与することができるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

 

ディスポーザーのデメリット


一番の問題は自治体により設置の可否、条件が異なりますが、所轄の水道局の設置許可を受けた処理槽が無い住宅では使用できず、排水処理槽は自治体による保守点検、及び水質検査が義務付けられ排水管の伝場を行う必要があります。

採用する場合は自治体に必ず相談、確認をしましょう。

設置後は、使用頻度や機器により異なりますが、電気代、水道代が掛かること。

また、下水道料金が上がる場合もあるので、こちらも要確認です。

他にランニングコスト面ではメンテナンス費用も押さえておきましょう。

もともとディスポーザーの本来の役割は、野菜や食品の残菜等を粉砕して流すことですから、入れてはいけない物を入れてしまうと、回転刃の損傷、動作不良等の故障、水漏れの原因となることがあります。

また卵の殻、貝殻類は内部で粉砕されても、配管内に堆積して詰まりの原因になりますので、注意しましょう。

他には粉砕する際に発生する音の問題がありますが、生活スタイルやLDKのワンルーム化という住生活事情から静音性を重視したタイプが多くなっています。

 

 

ディスポーザーによる新しい可能性~水素の利用~


一般的に生ごみを排水口から捨てるというと、環境に悪いというイメージがありますが、昨今の家庭排水は下水処理場、または合併浄化槽で処理されてから放流されています。

この下水処理場がエネルギーを作り出す拠点として注目されています。

生ごみは有機物であり、これを下水道汚泥と一緒に発行させることでガスを発生させることができるのです。

メタンガスと一緒に水素も抽出されます。それにより下水処理場から水素ステーションへの水素を供給するというシステムです。

つまりディスポーザーの普及により、生ごみ処理の手間が軽減できることや上記で述べた環境や社会的なメリットのみならず、

燃料電池車のエネルギーとして活用できるという新しい可能性への取り組みです。

このように、全体を通して見るとディスポーザーは環境にやさしい、将来性のある機器であると考えられます。

 

家具蔵の無垢材キッチンは木のぬくもり、優しさ、心地よさは勿論、機能や使い勝手を含め、様々な要素から成り立っています。

自然からの贈り物を住まいに取り入れ、長く愛着を持って使うこと。

現在から将来に続く暮らしの中で、環境への負荷を減らすことを基本とした家具作りから生まれたキッチンです。

そしてキッチンに付帯する様々な機器も耐久性、環境負荷の軽減(省エネ等)が重要視されています。

木のキッチンと機器のプランについてのご相談は、最寄りの家具蔵のキッチンスタジオまでお気軽にお問い合わせ下さい。

 

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