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アイランドキッチンを設置する際に気を付けることとは?

2024.2.23

 

 

ダイニングと対面するタイプの「対面型キッチン」はいまやスタンダードと言って良いほど一般的になっています。

そのスタイルのひとつである「アイランドスタイル」、俗に言うアイランドキッチンですが人気が高い一方でペニンシュラスタイル、あるいはI型のものと比べるとその普及度はやや見劣りします。

それは国内の住宅事情にまつわるいくつかの制約に起因するものもあり、その点をしっかりと見極めないと理想のキッチンも使い勝手の悪いものとなりかねません。

新築やリフォームでキッチンを新しく導入する際にアイランドスタイルを選ぶ場合の注意点、そして導入するためのリカバリー方法はどのようものとなるでしょうか。

 

アイランドキッチンは左右の回遊スペースの確保が重要


 

 

対面型のキッチンを導入する際にアイランドキッチンよりもペニンシュラキッチンが主な選択肢となりやすい理由。

それは室内のスペースの制約にあります。

アイランドキッチンとはキッチン自体が他の壁や設備と接していない独立したものです。

文字通りキッチンがひとつの「島」となっています。

必然的にキッチンの周り四方にはスペースができ、そこには回遊可能な余白が無いといけません。

一方、ペニンシュラキッチンは「半島」の名前が示すように左右どちらかが壁に接しています。

壁に接している部分から回遊はできないので、必然キッチンへの進入経路はひとつだけになります。

つまり同じ幅を持つキッチンがあるとして、アイランドキッチンは回遊スペースが余分に必要になり、その点でどうしても室内の広さの確保に限界のある大部分の国内の住宅では導入が難しくなるのです。

アイランドキッチンの導入の際には左右に十分な余白があること、それも「両手に物を持っている」などあらゆる事態を想定した余白があることを確認してから決定していきましょう。

あるいはその結果としてキッチン本体が小さくなる、シンクとクックトップが2つに分かれるⅡ型を導入する=コストが掛かるなどが生じるのであれば、それを許容できるかどうかも導入への重要なポイントとなってきます。

 

アイランドキッチンは各種費用が割高になる


 

 

アイランドキッチンをリフォーム等で導入する場合、通常のキッチンを選択するよりも割高になることが多くなります。

例えば、これまで使用していたキッチンがアイランドスタイルではない場合は配管の位置などを大幅に移設する必要が出てきます。

それによってキッチン自体の費用だけでなく、建築工事に掛かる費用も大きくなるのです。

また、アイランドキッチンの場合、レンジフード自体も通常の正面壁付けタイプや横壁付けタイプと異なり天井から吊り下げるセンターフードになります。

この取り付けには天井の下地組みや吊りボルトが必要となり、同時にセンターフード自体がほかのレンジフードと比べても高額です。

さらに排気ダクトの位置が変わる場合はダクトの延長を必要とします。

場合によっては天井から完全に作り変える必要もあるため、注意が必要です。

アイランドキッチンは通常のキッチンよりもキッチンそのものが割高になります。

ワークトップのエッジも4面仕上げが必要となることや、サイドのパネルについてもペニンシュラであれば1枚で済むところが2枚必要になる、あるいは面材やワークトップの素材にもよりますが他のキッチンよりも価格が上がることが前提となるキッチンです。

キッチン設計においては、細部の変更が大きなコストアップになることもあります。

当然、全体の価格にも影響することになり、それはオーダーキッチンが割高になる一つの要素ともなります。

逆にシステムキッチンなどは変更や希望の余地を強力省いたもの(=規格品)とすることでコストダウンを図っているのです。

 

アイランドキッチンはリカバリーの仕方次第で導入できる


 

 

ここまではある意味で「デメリット」ばかりの紹介でした。

それでも一定の人気と導入率を誇るのは条件さえ揃えば非常にメリットも高いからであり、快適に使用できるためです。

キッチン周囲の回遊性に優れている点、家族でキッチンを使う場合やゲストを招いてキッチンとダイニングを行き来しやすくしたいという場合には動線が重ならない点は大きなメリットとなります。

また、リビングダイニング側に収納機能を設けることができるので利便性にも優れています。

そこでデメリットを踏まえた上でもやっぱりアイランドキッチンを導入したいという場合、そのデメリットは工夫次第でリカバリーも可能です。

 

スペースとコストの問題はこれで解決する


 

 

まずは空間の問題、つまりアイランドキッチンの導入によって回遊スペースが狭くなってしまうという問題をどう解決するか。

一つの案としては、キッチン左右のスペースを考えるにあたり、片側だけ幅を広く確保しておくというものです。

この場合、もう一方は一名がギリギリ通過できる程度のスペースにします。

動線としてよく使う側(特に冷蔵庫とダイニングの行き来は多くなる)の回遊幅を800ミリは確保し、もう片方は450~600ミリ程度に抑えます。

これは動線を調整することで全体をコンパクトに収める方法です。

もう一つは先にも出た「アイランドにはシンクのみで、クックトップは背面」という2列型(Ⅱ型)にするプランです。アイランド側をシンクと食洗機だけにすれば、総幅は1400ミリ程度に抑えることができコンパクトになります。

シンク幅を約700ミリとすれば、作業スペースも700ミリ確保でき、アイランドの奥行きも考えると十分な作業面が確保できるはずです。

そしてクックトップを背面側にすることで、特にリフォームにおいて既存のキッチンが壁付けタイプの場合は、レンジフードのダクトを移設するコスト問題も削減でき、キッチン2台の製作コストもある程度相殺できるかもしれません。

あるいはシンプルなI型キッチンをコの字型の腰壁で囲ってアイランドのように見せることで、アイランド風に仕立てることが可能であり、これもコスト面で有用です。

奥行き650ミリのI型キッチンであれば、ワークトップの奥行きが小さいことでコストが抑えられるだけでなく、ワークトップのエッジの仕上げも1方向のみで済みます。

さらには両サイドも腰壁で囲えばサイドの化粧パネルも不要となるため、キッチン自体の価格を抑えることができます。

その場合、腰壁の高さによって印象が変わりますが、よりアイランドキッチンに近く見せるのであれば腰壁は低めに、手元を隠したい・油ハネが気になるという人は少し高めに、とアレンジも可能となります。

 

 

数あるキッチンスタイルのなかでもアイランドスタイルは日本ではまだそう多くはありません。

これはスペースの問題もさることながら、キッチンをインテリアの一部と捉える海外の考え方と住宅設備とする日本の考え方の違いによる部分も大きく影響しています。

特に細部を気にする日本人の気質として、アイランドは油煙や水ハネの問題や手元が丸見えになることからキッチンの打ち合わせの中でも敬遠されることも珍しいことではありません。

しかし、レンジフードの性能も日々進化していることや、何よりも家族との会話を楽しみながらLDKで過ごすことができるアイランドキッチンならではのメリットも多々あります。

キッチンを新規に検討する際にはアイランドキッチンも真剣に考えてみても良いのではないでしょうか?

 

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