家具選びのメッカ・目黒地区の歴史と自由が丘
2020.7.18
「おしゃれな街」として人気の高い「自由が丘」がある目黒地区。
江戸時代には江戸市中に野菜を供給する近郊農村地域として栄え、古くから神社仏閣等の立地を背景とした近郊遊楽の地として人々に親しまれてきました。
明治以降、大正12年の関東大震災、また昭和2年の東横線開通などを契機とし、比較的環境に恵まれた住宅地域へと変わっていきます。
産業としては明治の頃より目黒川や三田用水の利用を目的とした工業集積地となり、更に昭和に入ると京浜工業地帯の後背地として工業集積が進行していきました。
また、商業面を見てみると宅地化の進行に伴い、近郊農地から最寄り品商業地として近隣商店街が形成され、中目黒や自由が丘といったおしゃれな商業地を擁する地域として発展していきました。
目黒地区のインテリアの歴史
目黒地区には自由が丘周辺から目黒通り沿いにかけて家具を扱う店舗もたくさんあります。
「目黒インテリア通り」とも言われる目黒通り沿いには、数多くのインテリアショップが並んでいます。
北欧テイストやミッドセンチュリーモダン、アジアンテイストのインテリアや雑貨店など、延べ60店以上の個性的なお店が並びます。
しかし、この通りは駅からの距離もあり、正直、好立地な場所とは言えません。
ではなぜ、この目黒通りに各種のインテリアショップが軒を連ねるのでしょう。
元々この通りは、都心から横浜方面へ結ぶ幹線道路でした。
その為、高級外車のディーラーも多く、車の移動を主とした富裕層が集まるエリアとなりました。
その富裕層に向け、通り沿いにはこだわりのセレクトショップが立ち並ぶようになり、質の良い家具店もその仲間に入ってくるようになったのです。
上質なものを知り、本物を見極める顧客層の目にかなった商品を扱う店舗だけが残っていくことは、古今東西変わらないことですが、特に目黒地区のインテリアショップは、富裕層に求められるような高品質の品物を扱う店舗だけが集まるようになっていきます。
また、この目黒インテリア通りの名前を更にメジャーにしたのがアメリカのハースト婦人画報社が発行する「ELLE DECOR(エル・デコ)」誌。
この雑誌で特集が組まれたことが大きな契機でした。
そこから富裕層だけではなく、質の高いインテリアを求める顧客層が注目をするようになり、今につながっていくのです。
自由が丘の街並み
目黒地区の中でも特に感度が高い人たちが集まるスポットが自由が丘です。
昨今はスイーツに特化したお店が注目されるようになり、都内でも有名なスイーツスポットとなっています。
瀟洒な佇まいのお店が立ち並ぶ自由が丘ですが、昭和の初期までは碑衾町(ひぶすままち)と呼ばれる農村地帯でした。
上述した昭和2年の東京横浜電鉄(現在の東横線)が開通し、現在の「自由が丘駅」となる場所も誕生したのですが、当時は「九品仏駅」という名称でした。
同年11月に自由教育の提唱者、手塚岸衛氏により私立学校「自由ヶ丘学園」が創設され、この学園が現在の地名「自由が丘」そして「自由が丘駅」の謂れとなります。
この「自由ヶ丘学園」は黒柳徹子さんの名著『窓際のトットちゃん』の舞台となった学校でもあります。
その後昭和4年に、目黒蒲田電鉄二子玉川線(現・東急大井町線)が新たに開通し、自由が丘周辺は更に賑わいを見せるようになります。
昭和8年に、有名な洋菓子店「モンブラン」がオープンし、数多くの文化人や芸術家の憩いの場として名を馳せました。
ケーキのモンブランを日本で初めて売り出した老舗洋菓子店として、今なお知られています。
このような洗練された文化の流入を契機に高級住宅が増え始め、自由が丘駅周辺は「自由が丘文化村」と名付けられました。
やがて第二次世界大戦後に駅前広場が設置され、商店街も発展し始めたことにより、活気がありながらも落ち着いた雰囲気を持つ、現在のような街へと変遷していくのです。
都心から少し離れ、落ち着いた街並みを魅せる自由が丘。
自由が丘駅周辺には「グリーンストリート」と呼ばれる緑道が続いています。
周辺にはたくさんのお店とベンチが並んでいるため、観光やお買い物で疲れた体をテイクアウトのコーヒーを飲みながら、ほっと一息できる場所もあります。
また少し足を延ばすと、自由が丘にあるパワースポットで有名な「熊野神社」、インスタ等のSNSでも良く紹介される自由が丘のベニスといわれる「ラ・ヴィータ」、アール・ヌーヴォーのランプを中心とした展示を行っている「一誠堂美術館」、など様々な観光スポットもあります。
そんな人気の街に1998年に家具蔵自由が丘店も今年でオープンしてから22年目を迎えています。
地元の方だけではなく多くのお客様に長く愛される家具店としてご愛顧をいただいております。
その長い年月が過ぎるなかで培った、数々のお客様の記録は多くの方に愛され、そしてたくさんの方の日常に「木のある暮らし」をお届けしてきた証。
そんな歴史もふまえ、自由が丘を散策がてら、家具蔵自由が丘店へお気軽にお立ち寄りください。
関連する記事
最近の投稿
- 一枚板テーブルが「住まいの顔」となる理由は? 2024年10月7日
- 「椅子から決めれば」テーブルの高さで失敗しない! 2024年10月5日
- ダイニングテーブルは食事以外の活用法も含め考える理由とは 2024年10月3日
- 「一枚板」テーブルと「ブックマッチ」テーブルの違いとは? 2024年10月1日
- ウォールナット材がコーディネート性抜群な理由とは? 2024年9月29日
- 家具の素材は床と同じものを選んでよいのか? 2024年9月27日
- 「タタミベッド」の選び方とは? 2024年9月25日
- 2人暮らしに最適なテーブルのサイズとデザインは 2024年9月23日
- 一枚板テーブルを検討するなら「ここ」を見る 2024年9月21日
- ユニット収納家具の魅力とは? 2024年9月19日
カテゴリー
- 家具の選び方・置き方 (1,556)
- インテリア&住宅情報 (630)
- 人と木と文化 (395)
- ニュース&インフォメーション (438)
- オーダーキッチン関連 (403)
- 一枚板関連 (629)
- オーダー収納関連 (608)