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「クッションが無しでも座りやすい」板座面の椅子がある?

2024.8.22

 

 

椅子に求められるもの。

インテリアである以上、デザインはやはり重要です。

そして身体を支えるものでもあるので堅牢性、もっといえば素材やその製法は軽視できません。

そして何と言っても「座るためのもの」ですから座り心地は最重要と言ってもよいでしょう。

そもそも椅子はそこに腰掛けて自重を支え、いわば楽をするための道具です。

どのようなものをどの状況で使用するかにもよりますが、ただ座ることができれば良いのではなく「楽」ができなければいけません。

 

板座面と他の椅子の違いは


 

 

椅子の素材は多種多様で、基本的にはどのような素材で作られていてもそれとして成立はします。

アイアン、スチール、プラスティック、ダンボール、そして「木」。

素材でいうならば日常的によく目にし、使用している人も多いのは「木のチェア」です。

木のチェアのなかでも無垢材を使用したチェアは「無垢材椅子」「無垢材チェア」「無垢チェア」と呼ばれます。

無垢材とはいわずとしれた、原木(丸太)から切り出したままの自然な状態の木材をさしたもので、木のそのものをそのまま使うことです。

無垢材チェアには大きく分けて座面が板材のみで構成される「板座」とクッション材を座面に使用した「張座(はりざ)」が存在します。

総称し、板座チェア(板座椅子)、張座チェア(張座椅子)とも呼ばれています。

それぞれに特徴や使用上でのメリットがあり、座り心地やデザイン面での好みも別れます。

板座の無垢材チェアはすべてが木製であることでのデザインや色合いの統一性があり、「木の家具を使用する」という実感を心身両面の意味で得やすいものとなります。

板座チェアはそもそも張地の張替えなども不要であり、長期間使用するうえでのランニングコストの面でも、将来的に座のクッション部の交換が必要となるであろう張座チェアと較べても非常に有益です。

一方で張座チェアは「いずれ座面の交換を必要とする」という点では板座チェアに劣る点もあります。

しかし、張座チェアは板座チェアにはない座面の柔らかさと将来的なインテリアコーディネートの幅が広がるというメリットがあります。

後述するような特徴を持たないような板座の場合、その座面は固い、あるいは固く感じるものとなります。

張座=クッションがある椅子ならそれは感じにくく、張地の素材や色・柄で印象も大きく変わります。

そのような点は張座チェアの魅力でもあります

 

板座の椅子で座り心地の良いつくりとは


 

 

今回のテーマは「クッションが無くても座りやすい板座の椅子は存在するか」という点です。

一般的なイメージで言えば板座の椅子は「固い」「冷たい」「すぐ疲れる」というものかもしれません。

しかし、確実にはそうではない「どの椅子と比べても座りやすい板座の椅子」は存在します。

それは以下のような条件を兼ね備えたものです。

それでは、板座の椅子で座り心地の良いつくりとはどういったものなのでしょうか

 

椅子座面における体圧分散性の肝は「座面の傾き」「削りの深さ」にある


 

 

人が自身の身体を何かに預ける際に生じるのが「体圧」です。

これは座る・寝転ぶ・寄り掛かるといった行為=何かに身体を預けている状態で体重が掛かる部分や出っ張った部分にかかる圧力のことを指します。

これを分散することを体圧分散と呼びます。

その性能=体圧分散性に優れていることが一部に荷重を掛けることなく、複数箇所で身体を支えることに繋がり、結果「疲れにくい」=座り心地の良い(座りやすい」ことに繋がるのです。

今回は板座、つまり木製の座面の話ですのでその点を重視して違いを語るならばそれは「座面の傾き」「削りの深さ」にあるといえます。

 

座面の傾きや削りの深さの比較点は


 

 

まず「座面の傾き」です。

人間工学上、着座面は臀部から太ももにかけて5~8度(諸説あり)の角度に後掲していると良いとされています。

座る部分なので真っ直ぐ平行であることが良いと考えがちですがそうではありません。

そして以外とその点に違いがあることが多く、選択肢がいくつもある場合はその点を比較してもよいでしょう。

また「削りの深さ」も比較すべきポイントといえます。

じつは木製の椅子を検討する際に座面がまさしく「真っ平」というものはあまりありません。

ほぼすべての木製椅子の座面はまるで身体にフィットさせるかのように削り込みが入っています。

この削り込みの深さがポイントで、例外はありますがその削りが丸みを帯びながら深いほど体圧分散性は上がります。

お尻や太ももが座面に当たっている部分が多くフィットしている状態は正しく体圧分散性が高い状態なのです。

ここはメーカーやブランドごとの考えや技術力に違いが出る点でもあります。

椅子の選びの際の気に入ったデザインがあったら試座を行う流れになりますが、その際に「座面の削りの深さやその意味」を聞いてみるのもより良い椅子選びのひとつの手段になるでしょう。

 

座面の広さも重要


 

 

座面の広さもとても重要です。

まず、座面が広ければ体圧が分散される箇所が大きくなるという点。

それだけでなく、座面が広いことにより着座中の身体の動きがとりやすくなるからです。

人は、同じ姿勢のままで居続けることは難しく、時間にすると40分が限界だと言われています。

座面が狭ければその分動ける範囲が狭くなり動きが取れないので血行が滞ってしまいます。

対して、座面が広いことにより動ける範囲が広がり、お尻の位置をずらす・脚を組みかえるなど、座っていながらにして動くことで血行の促進を促すことができます。

 

 

私ども家具蔵では板座・張座合わせて50種弱の無垢材チェアをラインナップしています。

そして、選べる樹種も最大で8樹種。

着色しない「無着色」の製法は木の種類を選ぶこと=家具の色を選ぶことと同じ意味となります。

張座チェアもその張地ラインナップは「ファブリック・人工スエード・牛本革」を揃え、その総種類は100以上のバリエーションを有します。

つまり「椅子の種類×樹種の数」だけ選択の幅があり、できるだけ全ての人に自身が快適と感じることのできるチェア選びを行ってもらえる体制を整えています。

そのなかで家具蔵でのチェア選びでお勧めするなら板座のものでしょう。。

何といっても大きな特徴はその座面の削り込みの深さです。

圧倒的に深く削り込まれた座面は、臀部から太股にかけて着座時の体圧が分散されるようになっており、木の座面とは、感じないほど、身体にフィットするつくりとなります。

座面以外でも手仕事も駆使しながらつくる人間の体型を考えた曲線の数々は美しさを持って、至高の座り心地を生み出しています。

日本が誇る伝統の「木は木で締める」木造建築技術を応用した木組みによる家具蔵の無垢材チェア。

何世代にも渡って使い込むことのできる丈夫さがあり、木目もデザインとするようなこだわりの製法と手間を持って長く使用することのできる無垢材チェアづくりを行っています。

自社工場直営ですので、メンテナンス体制も万全を期しております。

これから、椅子を選ぶ皆さんはぜひ家具蔵のスタッフに相談してください。

きっと、自分に合った椅子を見つける助けとなることをお約束します。

 

家具蔵の板座チェアのラインナップはこちらから

 

 

 

 


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