オーダー家具なら“奥行きが薄い”収納も叶う
2023.10.19
目次
奥行は収納家具の使い勝手や周囲の回遊性に大きく関わる
収納家具は「箱物(ハコモノ)家具」ともいわれます。
これは殆どの収納や整頓、ディスプレイを目的とする家具が「幅×奥行×高さ」から成る立方体、つまり箱状のものであることに由来します。
箱物家具は空間に置くことでその場の一定のスペースを占有することになります。
中にものが入れば重量も増し、また、そのために一度収納したものを取り出すというのも手間を要することからあまり動かすことは無いのがほとんどです。
あるいはその他の家具のレイアウトや間取りとの関係性から「最初に設置した場所がベスト」ということから移動させる必要がないケースもあります。
空いているスペースに「動かさないもの」を置く場合にはそのサイズ設定は非常に重要です。
幅しかり、高さしかり。
そして、奥行も収納家具の使い勝手や周囲の回遊性に大きく関わってくる大事な要素となります。
リビングボードが活躍する場所とは
リビングボードを例にとって考えてみます。
サイドボードやローボードといった呼ばれ方をするものでもありますが、この場合は概ね腰高のもので引き出しや扉が装備されているものと考えてください。
リビングダイニングの収納性を補完するという意味で、リビングボードの役割は決して小さくはありません。
日常使いの細かなもの、家族で使用するもの、カトラリーや食器、書類関係などを収納しておけるだけでなく、腰高である利点を生かして飾り棚などの用途も兼ねるものです。
暮らしのスタイルにもよりますが、このリビングボードがもっとも暮らしに貢献できるレイアウトは「日常よく過ごす場所の近く」といえます。
ソファでゆっくりくつろいでいる時間が多いならリビングスペース、できればソファの近くにあるとものの出し入れなどが容易になり、それは整理整頓と美しい空間の維持に繋がります。
ダイニングスペースで過ごす時間が長い、つまりダイニングチェアに座ってダイニングテーブルを利用している時間が長いならリビングボードがもっとも活躍できる場所はダイニングテーブルの傍です。
大きなダイニングテーブルは散らかりやすい
特に後者のダイニングスペースで長い時間を過ごすという人は確実に増えてきています。
食事だけでなく、そこに住む人個々の作業を行う場所として、余暇を楽しむ場所として、そして来客に対応する場所として、大きめのダイニングテーブルとゆっくり過ごすことができるダイニングチェアを置くことはスタンダードになりつつあります。
そこで起きがちな問題として「テーブルが広いがゆえに何でもそこに置いてしまう」ということです。
そこで長い時間を過ごす際に手元に色々なものが予め置いてある方が便利なのは明白です。
テーブルのサイズが大きければそれらをテーブルの端等に置いておくのは理にかなっているとも言えます。
また、外から帰ってきたときに回収する郵便物、お子様がいる人は学校からの配布物、そのような印刷物の類などもキチンカウンターやダイニングテーブルは「丁度良い場所の適当な高さの場所」ということで恰好の一時置き場となりがちです。
しかしこれは本来食事や作業の場であるダイニングテーブルに余計なものが置いてある状態には間違いなく、決して美しいものではありません。
住まいというものは常に整理整頓されている方が探し物等の時間的なロスも少なく、何よりも見て心地よいことで精神的にポジティブな影響も生まれます。
テーブルの近くにリビングボードがあることは、美しいダイニングスペースの維持に大いに貢献するのです。
ダイニングテーブルの周囲の回遊性を確保するには
ダイニングテーブルは当然のことながらダイニングチェアを使うことが必要とされるものなので、チェアを出し引きするのに十分なスペースの確保が必要です。
同時にその周囲を回遊することも多いので壁や他の家具との距離感が十分に確保できないと、横歩きを強いられるような不便性が生まれてしまいます。
テーブルの近くにリビングボードを置くことは便利ですが、テーブル周辺のスペース確保を語るうえでは不利益です。
そうであれば、レイアウト方法を熟考することとリビングボードかダイニングテーブルのサイズを一考することが必要となります。
ここでダイニングテーブルの奥行や幅を極端に縮めることがあまり得策ではありません。
奥行きが狭いと対面距離が近くなり心理的な圧迫感を覚えやすくなります。
幅を縮めることは着座人数の制限や食事や作業に不便を覚えることがあるのでできる限り大きくとっておきたいものです。
そこでリビングボードのサイズを空間に見合うものにすることが最適解となります。
リビングボードの奥行は35cm程度でも十分なケースもある
この場合、圧迫感を出さずに窓下のスペースなどにも丁度合うことを前提とした高さは「80~90cm」ほどです。
これは天板上に何か操作が必要なものがある際にも無理な姿勢を強いられることがないサイズです。
総幅は空間が許す範囲で大きくしても良いでしょう。
敢えて小さくすることで余白を楽しむこともできます。
問題は奥行です。
一般的なものでも高さが80~90cmというものは多く、総幅も様々なものがあります。
ただ、奥行については40~45cm程度のものが圧倒的に多いのが実情です。
しかし、実際はここまでの奥行は必要ないケースも多々あります。
例えばA4ファイルなどは家具の総奥行が35cmもあれば十分に収納可能で、収納物によっては30cm程度の総奥行でも十分なケースもあります。
書棚などでも大抵は総奥行が30~35cmあれば十分に有用で、この奥行が「薄く」なることで例えばダイニングテーブルの近くにリビングボードを置く際には回遊動線を広く確保できるメリットも享受できるのです。
サイズを調整して圧迫感を無くしたうえで、使い勝手のいい家具を自宅の事情に合わせて検討することは、突き詰めていくと道具でもある家具選びにとって正しい手法と言えます。
大規模な工場一括生産のものではその点を叶えるのはなかなか難しくもありますが、オーダーメイドならは個々のニーズを満たしてくれる暮らしのパートナーとして、そしてインテリア性も兼ね備えた家具を手に入れることができます。
一つひとつの家具を受注製作する家具蔵だから叶う収納家具は多種多様なスタイルであなたの理想を叶えます。
お気軽にご相談下さい。
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