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家具蔵が原木仕入れにこだわる理由

2020.4.24

 

みなさん、こんな言葉をご存知ですか?

「堂塔建立の用材は木を買わずに山を買え」

「木は生育の方位のままに使え」

これらの言葉は、法隆寺を先祖代々に渡って修理し手を入れ守ってきた宮大工の一族に伝承する口伝の一部です。

人々の信仰の対象にもなる大切な建築物を末永く後世に残すためには、用いる材料にもこだわりをもたなければならないという教えです。

 

「堂塔建立の用材は木を買わずに山を買え」


同じ樹種でも地域が違えば環境も変わり、僅かでも性質が変わってくるものです。

先人たちはその僅かな性質が変わることが建物の構造にも僅かな影響を及ぼすこともあり、その僅かなほころびが百年、千年と時間が経過することで、大きなものになってしまうことも想定していたのでしょう。

 

「木は生育の方位のままに使え」


また山には、麓の緩やかな傾斜もあれば山頂に近づくほどに急傾斜になります。

陽のあたりが良い場所もあれば、日陰になる場所もあります。

湿度の高い場所もあれば、乾燥した場所もあります。

大きな建築物にも、立地によって陽の当たりの良い面と日陰になりやすい面、湿度の高い場所や風の影響を受ける場所土台、柱、梁、装飾などなど用途によって求められる材の性質は様々です。

これを見極められるかどうかが、適材適所に木材を扱う職人の技量なのです。

木の持つ強さを知り、クセを見抜き、無駄にすることなく活かす。

飛鳥時代の職人から現代の職人に受け継がれる教えは、日本の宝とも言えます。

こうした神社・仏閣・城郭などの建築や補修を担う宮大工の口伝は、木を扱う様々な職人にも生かされているのです。

 

 

家具蔵の家具は一本の原木との出会いから始まる


家具蔵では、無垢材家具の原料となる原木を選ぶ際に、人任せにせず熟練の目利きが自ら木の産地にまで足を運びます。

ここまで徹底するのには、理由があります。

まず、その樹が育つ環境を自らの五感で確かめることができることです。

土壌や地形、気候(風・雨・雪)の樹に与える影響なども感じることで、生育環境を把握しているのです。

さらに、現地にまで足を運ぶことで、人と人のつながりを大切にして、信頼関係を高めることで自身が把握していることと現地の人の蓄積された情報の両方で樹を知ることが出来るのです。

 

時には猛吹雪のなか、命懸けで雪深い場所に足を運んだとしても、毎回形の整った、立派な大きさを持った大径木に出会えるとは限りません。

家具蔵では長年の経験による目利きで、ごく僅かな大径木の中からさらに良質な原木を一本一本吟味し、家具蔵の品質に合う原木を選び出し仕入れています。

この原木仕入れが、家具蔵の無垢材テーブルや無垢材チェアをはじめとした家具製作を支える原点となっています。

 

家具になった姿を想像した製材


料理人は、食材の仕入れの際には頭のなかに「この食材を使ってこんな料理が作りたい」というイメージが出来上がっていることでしょう。

そのイメージをもとに、魚のさばき方や野菜の仕込みの方法などが決まり、調理が始まります。

家具蔵の家具づくりでも、原木の姿を見て「これはこの家具に使うことができる」「こんな家具が作りたい」というイマジネーションが沸き立つのです。

原木を「材」に生まれ変わらせる工程を製材と言いますが、木目の流れや形状、内部の状態を見極め、鋸を挽く位置や角度、厚みなどを一本一本、一枚一枚ごとに決めて指示を出し製材しています。

原木をただ単に効率よくスライスしただけの製材では、人を魅了する木目や杢が現れることは偶然にしかありません。(削除)

イマジネーションを働かせることで、見る人をくぎ付けにする木目や杢が現れるのです。

それが、見る人・使う人の心を打つ無垢材一枚板テーブルの美しさや、横一列に並んだ引出しの前板の木目が繋がる(木目通し)ことを生むのです。

 

「無垢材テーブルヴィンテージ」という存在


無垢材テーブルヴィンテージは、一本の原木から一枚の天板を作り上げる「共木」のテーブルです。

その中でも職人の高度な木取(きどり)技術を必要とする通称「ブックマッチ」という接ぎ方は、同じ原木から製材された上下2枚の板を、本を開くようにして接ぎ合せることです。

木目をシンメトリー(左右対称)で合わせることで、その表情をデザインの一つとして表現することができます。

ブックマッチの魅力は、均整のとれた美しさにあります。

無垢材ブックマッチテーブルにするには、1本の原木から2枚の幅広材が確保されなければ叶いません。

もし、製材された際に隣り合わせだったペアのどちらかに、少しでも問題点が見つかれば、その部分を避けた内側でテーブル用の天板として仕上げることになります。

ペアの条件が揃わなければ、作ることができないのがこの無垢材ブックマッチテーブルです。

無垢材テーブルヴィンテージの木取りは木合わせの繊細な感性や接ぎの技術など、高度な職人技が要求されるのです。

原木仕入れだからこそ可能な無垢材ブックマッチテーブルは、家具蔵各店で展示していますので、ご堪能ください。

 

無垢材テーブルヴィンテージの詳細はこちらから

 

家具蔵の家具作りについてはこちらから

 

家具蔵の無垢材家具のある暮らしの事例はこちらから

 

 

 


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