ウィンドウトリートメントの「正解」は?
2023.12.9
プライベートを確保すると同時に外光の入り方を調整するウィンドウトリートメント。
窓周りの装飾として空間の重要なアクセントとなるものでもあり、様々な種類があります。
壁や天井の次に面積が大きい場所となる窓は、その存在感ゆえに空間の印象をも大きく左右します。
機能性やインテリア性に応じて適切なスタイルを選んで組み合わせることが、心地よく美しい空間作りへの近道となります。
ウィンドウトリートメントの種類
一般的に「ウィンドウトリートメント」という言葉は、カーテンやブラインド、ロールスクリーンといった窓周りを装飾するものの総称として使われています。
ウィンドウトリートメントの中でも一番ポピュラーな存在がカーテンです。
カーテンは厚手の生地で仕立てられる「ドレープカーテン」と透け感のある軽やかな薄い生地を使用した「レースカーテン」の2種類に大きく分かれます。
また、「ロールスクリーン(一枚仕立ての生地を上下に昇降させて開閉する)」、「プリーツスクリーン(プリーツ加工された布を折りたたむように開閉)」、「ブラインド(複数のスラットと呼ばれる羽根の角度を変えることで風や光の入り具合を調節できる)」、「シェード(またはローマンシェード、一枚仕立ての生地を上下に開閉させる)」なども一般的です。
それぞれはどのような空間と相性が良いのか
カーテンは内側にドレープカーテン、外側にレースカーテンの2枚重ねで使用するのが一般的です。
厚地のドレープカーテンは遮光性や防音性を、レースカーテンはプライバシー保護やUVカット・遮熱等を担います。
窓の開閉が多い空間には最も適していて、ナチュラル寄りにもモダン寄りにも振ることができる万能型といえます。
カーテンの開放時のボリュームが気になる際の解消や、モダン寄りにしたいならロールスクリーンや縦型タイプのバーチカルブラインドならそのニーズを満たすことができます。
逆にナチュラル寄りに持っていきたいならシェードを採用すると、ドレープカーテンの持つナチュラル感を保ちつつ、機能性も確保できるでしょう。
プリーツスクリーンは和室や和のテイストを活かしたジャパンディ、和モダンなどと相性がよく、横型タイプのベネシャンブラインドは特にウッドブラインドを採用すると、ナチュラル風やヴィンテージ風の空間と好相性です。
機能性で考えるウィンドウトリートメント
ウィンドウトリートメントは様々な素材や機能を持つものがあり、どのようなものを選択するかも機能性と空間の印象作りに大きく影響します。
遮光性を持った「遮光カーテン」「遮光ロールスクリーン」などは採用している人も多いでしょう。
遮光カーテンは等級が3つに分かれており、最も高い1級は人の顔が判別できない程の遮光性を持ちます。
より光を遮断したい、ということなら等級の高いものを選びましょう。
遮光カーテンは外からの視界も遮るので、日中リビングダイニングで過ごす時間のプライバシーの保護にもなります。
ただし、同時に光も遮ってしまうので日中でも電気をつけなくてはなりません。
プライバシーを保護し、外からの視線を遮るならミラーレースカーテンがおすすめです。
ミラーレースカーテンは生地の裏側が光っていることで外から透けにくくなっているものです。
ドレープカーテンより生地も薄いので風通しが良い点に採用のメリットがあります。
プリーツスクリーンを採用するなら通気性を取り入れつつ遮光もできるツインタイプは間仕切りや目隠しにもなり人気があります。
また、ハニカムシェードと言われる生地の断面が六角形のハニカム構造のものもお勧めです。
断熱性・保温性にも優れ、省エネや防音効果も期待できます。
安全や手入れで考えるという選び方
それぞれの暮らしのスタイルで何を選択すべきかが変わるウィンドウトリートメントは、それを選んだ際の注意点も確認しておく必要があります。
小さなお子さんやペットがいる場合、ブラインドやロールスクリーンは開閉の為の紐に引っかかってケガや破損の恐れが無いかどうかが気になります。
コードレスのもの、電動式のもの、開閉や羽根の角度の操作が床から離れた位置で行うことができるバトン式のものであれば安心です。
また、最近では「スマートドレープシェード」というレースカーテンのような軽い質感がありながら一枚ずつの生地が
独立していて通り抜けが可能というものも人気ですが、こちらもボトムコード(紐)も無く、安全です。
ブラインドは埃がたまりやすいのが難点ですが、汚れが付きにくい撥水タイプや防水タイプを選ぶことで掃除も容易になります。
ベネシャンブラインドを採用するなら、さきにも挙げたウッドブラインドなら静電気が発生しにくく掃除もしやすいものになります。
ウィンドウトリートメントは室内の装飾以外にも私たちの生活に欠かせない様々な機能が備わっています。
特に家具や床など無垢材を使用する場合は木の自然な風合いに対し、機能ばかりを追い求めるとカーテンだけが浮いてしまう結果になってしまう可能性もあります。
部屋の用途やライフスタイルによって選ぶべき種類や素材も変わりますので、機能だけでなくインテリアとのバランスを取りながら選び、より心地よい空間を作りましょう。
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