「床材の種類を知る」
2020.7.15
住宅の床材は、用途や好みによって様々なものが存在します。
同時に色や模様なども幅広い選択肢から選ぶことができます。
新築の際、またリフォームの際にはほぼ必ず床材を選ぶ機会がありますが、滅多に選ぶ機会がないものゆえ、どのように選んでよいか迷われる方が多いのも事実。
どのような基準で決めたらいいかわからない、そもそもどんな種類があるのかわからないといった方へ、今回は床材の種類やその特徴をご紹介します。
フローリング
床材の中で現在もっともポピュラーで人気も高いのが、木材で作られたフローリングです。
素足で触れたときの感触がよく、見た目もナチュラルで美しいのがフローリングの特徴です。
フローリングには無垢材フローリングと複合フローリング、大きく分けて2種類あります。
無垢材フローリングは、ナチュラルな素材で肌触りがよく、木の香りや調湿効果で部屋を居心地の良い空間にしてくれることでしょう。
そして何よりの魅力は時間が経過するほど味わいが出てきて、長く愛着をもって使用できることです。
もう一方の複合フローリングは、現在の主流とも言えるフローリングです。
配色等の選択肢が多いというメリットがあります。
板を重ねるように作るので、様々な加工が可能で、床暖房など機能性をもった床材も多くラインナップされています。
クッションフロア
一目見ても木目調のフローリングに見えますが、材質は(おおまかにいうと)ビニールでできています。
低価格で品揃えも豊富なためマンションやアパートといった集合住宅に使われることが多い床材のひとつです。
水分に強い、汚れや傷がつきにくいなどの特徴があり、同時にクッション性が高く音の吸収材の役割もはたしてくれます。
反面、家具を置いた時にへこみができやすいことや、独特の艶感がチープな印象を与えてしまうことがあることも留意しておかなければいけません。
カーペット
カーペットは断熱効果が高く経済的、防音性にも優れている床材で、フローリングがここまで普及する前に人気の高かった床材です。
足触りが柔らかく、色彩のバリエーションが多いことから、インテリア性を求めて使用する人もいます。
またクッション性が高く、転んでもケガをしにくいことや冬場に温かいなどの長所がありますが、水に弱くお手入れに手間がかかってしまうという短所も。
同時にカーペットはダニの温床になりやすいという点が挙げられるため、小さなお子さんのいらっしゃるご家庭では頻繁なお掃除を心がけた方がいいでしょう。
補足として、「ラグ」はカーペットと違ったものです。
テーブルやソファの下に敷くなど空間の中で部分的に敷くもののことをいいます。
石材
石材には大理石や御影石などの種類があります。
玄関の床やお風呂場、キッチン、洗面台などの水回りに使用されることが多い材質です。
石材を使う魅力は、なんといっても建材としての耐久性の良さにあります。
強度が高く、摩擦などにも強いのが特徴で、家具を引きずっても傷がつきにくく、へこみません。
また石は自然が育んだものなので、ナチュラルでインテリア性が高いのも魅力の一つです。
しかし金属などの硬く、重いものを落としてしまうと床が割れるリスクが高く、石の一部でも割れてしまうと広い範囲の交換・修理が必要になり、コストもかかってしまいます。
また、大理石などの天然石の場合は床暖房が使用できない点も留意しておきましょう。
タイル
タイルの床は、素材自体の耐水性が非常に高いため、汚れが付きにくいだけでなく、落としやすいため、キッチンなどの油汚れも水拭きで除去することができます。
また傷のつきにくさも特徴の一つです。
傷やへこみが生じやすいフローリング材に比べ、その手間を減らすことができ、リフォーム時などはメンテナンス費用を抑えることができます。
反面タイルは木材に比べ触れるとひやりと感じます。
冬はスリッパが手放せなくなること、寒さ対策が不可欠、という側面もある素材です。
畳
元来、日本の家屋では、畳の部屋が多く設けられていました。
現代でもフローリングよりも畳が落ち着くという方も多くいます。
畳に使用されるい草は、無垢のフローリングのように室内の湿度を調整する調湿効果を発揮してくれます。
保温性、断熱性にも優れ、夏はひんやりとした肌触りが心地よく、冬は適度な温かさを保ってくれます。
またい草には芳香成分が含まれており、その香りを嗅ぐことでリラックス効果が得られると言われています。
日焼けによる退色や定期的なメンテナンスが必要な素材でもあることも頭に入れておかなければいけません。
ご新築やリフォームなどで、どんな床材にするか迷ってしまいますが、それぞれ価格の違いはもちろん、メリット、デメリットは異なります。
ご自宅の暮らしのイメージや床材の設置場所に応じて適切な床材を選定していくために、これまであげたようなそれぞれの特徴をよく把握し、自宅によりフィットする床材を選んでいくことが大切です。
また床材の色合いなどを検討する際には、床だけではなく壁面や天井、家具など空間を彩るもの全てをトータルで考えてみることが床材選びの成功のポイントにもなります。
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