カウンター下収納の高さと奥行の適正とは
2023.10.31
目次
カウンター下収納は空間を美しく見せる回答になりうる
現代の住まいではリビングとダイニング、そしてキッチンを仕切ることなく、ひと続きの空間として扱うものが多くなっています。
配置されるキッチンはLD側を向いており、そこではキッチンでの作業中でも互いの動作や表情が確認でき、同時に間仕切りが明確に存在しないことでの解放感にも繋がります。
そこではキッチンスペース、あるいはキッチンそのものにカウンターテーブルが付属しているもの多く見かけます。
住まいやキッチンのスタイルによってその高さや奥行きも様々ですが、この部分を有効に使用するためにカウンター下に収納家具(カウンター下収納)をレイアウトするケースも増えてきました。
リビングダイニングは暮らしの中心であることから様々なものが置かれ、その整理整頓に悩んでいる人も多く見られます。
カウンター下収納の導入はその悩みを解消し、日々過ごす場所を美しく保ち、デッドスペースとなっているかもしれない場所を有効に活用する回答となるかもしれません。
キッチンカウンターの高さは大きく3つほどに大別される
キッチンカウンターの高さ、この場合は天板上までの高さですが大きく分けて「70cm・85cm・110cm」といったもの、あるいはその前後の数値のものが多く見られる印象です。
これはカウンター下収納を検討する際のひとつの情報となる数値です。
まず「70cm(あるいはそれに近い高さ)」。
これは一般的なダイニングテーブルやデスクと同等の高さです。
対応するチェアやスツールも幅広い選択肢から選べるので、カウンターを食事やワークスペースとして使用したい人には最適な高さです。
次は「85cm(あるいはそれに近い高さ)」。
これはキッチンのワークトップの標準高と同等の寸法であり、キッチンのワークトップがそのままダイニング側まで伸びているようなカウンター一体型のキッチンなどで多く見られます。
デザインとして美しいキッチンとなることが多く、高さに差が無いことはダイニングとキッチンのつながりを見た目の上でも使い勝手の面でも高めます。
最後は「110cm(あるいはそれに近い高さ)」。
キッチンの前に壁を立ち上げてシンクや作業台、水栓を隠して見えないようにすることを目的としている高さです。
本来壁付けのキッチンを採用しながらダイニングスペースに向けてオープンスタイルのキッチンとする際に多い手法で、マンションを含めた建売住宅などを中心に多くの住まいで採用されています。
手元が隠れる、というのは実は大きなメリットで雑多になりがちなキッチンを上手くカモフラージュしてくれます。
また、天板下にも一定の高さがあるのでテーブルをカウンター下に潜らせて配置する、今回のテーマであるカウンター下収納も配置しやすいというメリットもあります。
キッチンカウンターの奥行はおおよそ30cm前後
一方、キッチンカウンターの奥行ですが、これはおおよそ30cm前後であることがほとんどです。
過剰な奥行の確保はLDを狭くしてしまうことに起因する数字ですが、簡単な食事や書き物、ノートパソコンでの作業などは可能だがやはり少しスペースとして狭く感じることも多く、結果として本来の用途である「食事や作業」の場所にはなりえずに、配膳台などの限定的な役割となる一方でその天板下はデッドスペースとなっていることが多々見られる原因ともなっています。
そこで冒頭の内容のように収納家具を置くことが、生まれてしまったデッドスペースを有効に活用する手段にもなります。
そもそもキッチンカウンターやダイニングテーブルは「帰宅時や普段の室内の行動の際に丁度良いところに丁度良い高さのものがある」という状態を作り出すものです。
それを解消する手段としてカウンターやテーブルの近くに収納家具を配置することはそれら散らかりがちなものを整理整頓するという目的においても有効なものといえます。
キッチンカウンターのサイズ設定の目安は
ここで重要なのがどのようなサイズ設定を行うか、となります。
総幅はカウンター部の幅から計算してカウンターと同等の長さとする、あるいは配線やゴミ箱、観葉植物のレイアウトなどを想定して少し短くする、もちろん収納容量も考えながら、という具合でしょう。
高さについては2つのパターンが考えられます。
ひとつはカウンターの天板下の高さと同じ程度のものにすること。
もうひとつは天板下からマイナス15~20cm程度の高さに抑えるものです。
前者は収納量を増やすことと、備え付けの収納家具のような美しい見た目をその狙いとしています。
しかし、カウンターにはその奥部分にその取り付けを支えるための構造的部品や金物が付いていることもあり、意外と難しいケースが散見されます。
後者は、天板下の高さに合わせてピッタリと作れない場合に中途半端な余白を空けるのではなく、目的を明確にした余白を作ることでその部分も飾り棚を含めた収納スペースとして活用する狙いがあります。
よく使うものをまとめておくカゴやティッシュケースなどの日用品を置いておく場所として活用しても目につきづらい場所となるので有効です。
奥行についてはカウンターからはみ出る状態をよしとするかしないかで判断が分かれますが、使い勝手の上で最適なのは35cm前後のものです。
扉があるものの場合はその部分と背板の厚みを考慮すると、おおよそA4サイズのファイルが収納できるものとなります(扉が無いものであれば30cm程度でも有りです)
奥行が浅く、カウンター下にもスッキリ収まるようなものは確かに見栄えはしますが、目的のものを十分に収納できないことや、転倒の恐れもあることから導入には注意が必要です。
オーダー家具販売店で失敗の無いこだわりの収納を
カウンター下収納を導入するとして「どこまでも求めるか」という点もありますが、空間にぴったり合い、使い勝手も兼ね備えたものを要するのであればオーダー家具という選択肢がベストなものとなってきます。
そのスペースの採寸の際には幅・高さ・奥行きの3方向だけではなく、カウンターの支持材や巾木、コンセント位置など見落としがちなポイントをくまなく確認し、実際の使い勝手についてもこれまでの事例を基にした経験則などから最適なものを導き出してくれるはずです。
私ども家具蔵は工場直営のオーダー家具販売店です。
無着色で仕上げた厳選された無垢材で、自由設計でカウンター下収納をはじめとした各種収納家具をご案内しています。
もちろん、採寸についても近隣エリアであれば無料でお伺いしており、遠方であればオンライン通話での対応も可能です(その場合は画面越しにお部屋の様子を確認し、採寸箇所をお伝えします)。
カウンター下収納をご検討であれば、お気軽にお問い合わせください。
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