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「堅さ」は樹種選びのポイントになるか?

2023.8.31

 

 

お気に入りのものはできるだけ長い間、きれいに保っておきたいと考えるのが人情です。

何かの弾みで傷が生じた際のショックは、それが大事なものである、とか思い入れがあるほど大きなものでしょう。

無垢材は傷みも味になり、それは修復できるものでもありますが、そのようなことが起きないように、できるだけ傷が付かないような堅さのある樹種を選びたいと考える人は少なからずいます。

実際に私ども家具蔵の店舗でも「どの木が一番堅いですか?」「どちらの方が堅いですか?」など木の堅さについての質問を受けることもままあります。

確かに樹種によって「これはこちらよりも堅い」ということはあります。

では、このようなそれぞれ異なる「堅さ」が無垢材家具の樹種選びにおいて、どれだけ重要なポイントになるのか、それともそうはならないのかを見ていきましょう。

 

針葉樹と広葉樹の堅さの違い


 

 

木の堅さについて考えるうえで、まず知っておくと良いのが「針葉樹」と「広葉樹」の違いと、その堅さの違いです。

世界中の樹木は、大きく「針葉樹」と「広葉樹」に分類されます。

それぞれの名前の由来となった葉の形状の他にも構造的な違いもあり、また、特性も大きく異なります。

日本語では、葉の形の特徴で分類名を付けて呼んでいますが、英語では針葉樹のことを「ソフトウッド」、広葉樹のことを「ハードウッド」と堅さで分類して呼んでいます。

例外はあるものの、その英語の名前に象徴されるように一般的に針葉樹の方が柔らかく、広葉樹の方が堅いという特性があります。

この木材の堅さに関連する数値に「空隙率(クウゲキリツ)」というものがあります。

木材を構成する細胞と細胞の間に無数の孔(空気の隙間)が空いていて、この細胞と空気の隙間の割合のことを空隙率と呼んでいるのです。

多くの針葉樹は空隙率が高いことで軽く柔らかい特性があり、それに対して広葉樹は空隙率が低く重く堅い樹種が多くなります。

それぞれの特性を生かして、針葉樹は柱や梁などの建材として、そして広葉樹は家具材などに使われるようになりました。

「♪柱のキズはおととしの~」が歌い出しの童謡「せいくらべ」は端午の節句の様子が描かれていますが、針葉樹が用いられた柱は、比較的簡単に背丈の印を付けやすかったと想像できます。

家具蔵の無垢材家具製作に使う木材は全て広葉樹です。

つまり、木材全体の中では堅い方に分類されるものとなります。

世界中の樹種から家具材としての強度、耐久性に優れた広葉樹の中でも厳選して使っていますので、堅さという意味では、どの樹種を選んでも安心です。

 

広葉樹材の家具は傷が付かないのか


 

 

家具蔵では、数ある広葉樹材の中でも家具材に最も適した強度・耐久性と堅さを兼ね備えた樹種をラインナップしています。

実際に針葉樹材と比較して広葉樹材は堅く傷が付きにくいのですが、全く傷が発生しないわけではありません。

ボーリング場のレーンやピンにも使われるほど堅いハードメープル材でつくられた無垢材テーブルでも、高い位置から金属製のナイフやフォークを落としてしまったら、何かしらの傷みが生じる可能性もあるでしょう。

ぶつけたものの堅さや重さ、落ちる時の角度や高さなど、条件によってもその結果は様々です。

テーブルをはじめ家具はすべて「暮らしの道具」という側面を持っています。

傷を付けないようにこわごわ使用する、あるいは他の誰かがどのように使うかをじっと見て気にする、というのは少し味気無さを感じることになり、また、疲れてしまうでしょう。

無垢材家具の良いところの一つに、傷みが生まれても嫌な見え方がしない、むしろ味わいとなる点があります。

それが丈比べの際に付けた柱の傷のように思い出になるものです。

さらに、無垢材家具の表面に生まれた打痕などは自宅での手軽なメンテナンスで修復可能です。

あるいは全体の削り直しを行うことで古いものでも見違えるように綺麗になります。

広葉樹材で製作された無垢材家具はその頑強製は折り紙付きです。

それを使ううえで表面に付いた傷は直そうと思えばいつでも直せると思っていれば、傷を付けないように使う必要はなく、普段使いとして便利に使うことができるものとなります。

 

樹種が持つ個性や自分との相性を優先して選ぶことが大事


 

 

樹種選びは、特に無着色のものであれば、それ自体が家具の色合いや空間全体の雰囲気を変えるものであり、まずはその色合いが選択の際の大きなポイントとなるでしょう。

木材には、それぞれの樹種によって「個性」があります。

樹種によって作りたての天然の色合いが明るいものもあれば、濃いものもあり、また、それがどのように変化するのかも個々に異なります。

手触りもまたしかりです。

きめが細かくスベスベと滑らかな肌触りの樹種もあれば、表面の細かい凹凸を感じることができるものもあります。

どちらが良い・悪いではなく、様々な樹種を見て、触って、自分が「これが好きだ」と感じた樹種を選ぶのが最良の選択です。

あるいは、その樹種ごとに語ることのできるエピソードで選ぶのも趣があるのではないでしょうか。

自然界における立ち位置や生き方を知って、自分に似ているなと思ったり、こんな生き方をしてみたいと想いを馳せたりすることは毎日使用するものへの思い入れを持つ意味ではうってつけかもしれません。

 

 

無垢材家具は、身近な場所で長く一緒に暮らす相棒でもありますので、堅さを基準に選ぶよりも、樹種それぞれの個性を知って選ぶことをお勧めします。

家具蔵各店では、樹種をより身近に感じていただけるように個性や特徴をお話していますのでお気軽にスタッフにお声掛けください。

 

家具蔵で選べる無垢材の樹種のラインナップはこちらから

 

 

 


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