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家具選びにおける搬入経路確認の重要性について

2022.12.11

 

 

家具選びの盲点「搬入経路」


 

 

家具を購入する際、意外に盲点となりやすい点が「搬入経路」です。

家具の検討の際に家具のデザインや素材の選定は非常に重要ですが、予定の場所に置くことができない、つまり間口からその家具を通過させることができなければ実際に置くことも使うこともできません。

搬入経路の確認は家具購入の際の前提条件となる大切なポイントです。

私ども家具蔵の無垢材家具もそうですがベッドやテーブルはほとんどがノックダウン式(現場組立)となっており、分解された状態ではモノ自体のボリュームが減るので一定以上の大きさでない限り、さほど心配は要りません。

(テーブル天板などは幅1800mm以上のものなどは注意が必要です)

 

 

戸建住宅の搬入経路の注意点


 

 

今日では家族構成の変化や住宅の価格上昇により、間取りをコンパクトにすることで物件価格を下げている例も多く見られます。

例えば戸建住宅であれば、1階は駐車場と玄関が殆どを占め、玄関からすぐに回り階段を上って2階にリビングダイニング、3階に各個室がある間取りもよく見られます。

そしてこのような間取りの場合、つまり回り階段のある物件で特にソファや大型の収納家具類の2階以上への階段での搬入が難しいケースが多く見られます。

マンションの場合でも、築年数の高いマンションではエレベーターの間口が小さかったりすることがあったり、新築物件でもクランク(直角に曲がる)がある廊下では大きな家具は曲がりきれず、搬入が難しいケースや、玄関やキッチンの梁や下がり天井が障害となってしまう例もあります。

もしも手持ちの家具をお引越し後の住まいでも使用する場合は、設計段階や購入前の検討段階から、搬入できるのかを確認する必要があります。

 

大切なのは「対角寸法」


 

 

では実際の注意点をもう少し細かくみていきましょう。

まず大きな家具の場合、対角寸法を確認します。

例えば幅1700mm×奥行き880mm×高さ900mmの家具蔵の「アームレスソファモデルノ」の場合、幅1700mm

×奥行き880mmの対角寸法は「2186」mmとなります。

幅1700mmのソファであっても、立てて搬入する際は2186mm以上の有効天井高がなければ立てて向きを変える事が出来ません。

少なくとも、対角寸法にプラス50mmの有効寸法が必要となるのです。

建築側に1700mmあれば搬入に問題がなさそうに感じますが、大切なのは「対角寸法」なのです。

(尚、家具蔵のソファは背板部分の取り外しが可能なので多くの場合で搬入は可能です)

 

室内ドアの有効寸法の確認


 

 

次に玄関や室内ドアの有効寸法を確認します。

特にデスクや収納家具など、組み立てせずにそのままの形状で納品となる家具が目的の場所まで通過するのか、事前の確認が必要です。

この場合、階段もそうですがドアを実際に開けて、家具を通すことのできるドアノブなどの障害物を除いた有効寸法を確認します。

 

マンションでのエレベーターや階段での注意点


 

また、マンションの場合はエレベーターの入口の幅と高さ、エレベーター内(カゴともいいます)の「有効幅×奥行き×高さ寸法」を確認します。

大型マンションの場合は、搬入・業務用の大きなエレベーター有無について、事前に管理会社などへ確認することもおすすめです。

幅2100mmを超えるような大型のテーブル天板も業務用エレベーターがあれば搬入が容易です。

マンションの場合は搬入経路だけでなく、事前に搬入許可を必要とする場合や搬入経路の養生が必須である場合もありますので、かならずその点まで確認するようにしましょう。

特に養生などは事前の準備がなければ当日対応が難しい場合も多く、予定の日程で納品ができなくなってしまうこともあり、避けたいケースです。

搬入経路に階段がある場合、壁面のブラケットライト(壁付けの照明)や照明スイッチ、手摺なども干渉物となり得るため、注意が必要です。

特に手摺は見落としがちですので、ドアノブ同様に搬入経路の寸法はあくまで空間が空いている「有効寸法」で確認しましょう。

また階段は特に踊り場部で天井が低くなることが多いため、高さ方向の採寸も忘れない様にしましょう。

 

吊り上げ搬入の際の注意点


 

 

そして階段搬入が難しい場合、2階であれば吊り上げ搬入も検討の余地がありますが、吊り上げ時は梱包用ベルトの荷重がかかるため、アルミやスチール、ガラスの手摺などが付いているベランダや窓からの搬入はできません。

壁が立ちあがっている、あるいは手すり部分が頑丈な素材のバルコニーが前提となります。

それ以外の場所であれば、小型クレーン車(ユニック車)を使用しての吊り上げ搬入が現実的となります。

ただし、一般的な小型クレーン車は3階程度までの対応となるため、やはり事前に入る家具を準備する事が大切です。

さらにクレーン使用の場合はクレーン車が停車出来るスペースがあるのか、街路樹や電線・電柱などの障害がないか等の事前調査も必要となります。

 

 

今回は搬入の際に気を付けて頂きたいポイントをまとめました。

家具購入に際して、搬入経路に少しでも不安を感じているお客様は、まずは間取りを準備した上でお気軽に家具蔵各店までご相談下さい。

搬入経路の確認だけでなく、その住まいに適した家具探しのお手伝いをいたします。

 

家具蔵の各種相談会のご案内はこちらから

 

 

 


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