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「木組み」の無垢材家具は他と比べて何が違うのか

2022.11.20

 

 

「木組み」という言葉をご存知ですか?

「木組み」とは釘や金物を使わずに木材同士をはめ込むだけで高い強度を保つ木工の技術の一つとなります。

家づくりや家具づくり、また木の小物など多岐にわたって使用される技法です。

日本ではすでに7世紀頃には宮大工によって用いられていた技術で、法隆寺などの寺社仏閣などがその代表格にあたります。

その際に使用する組み合わせ方は200種類ほどにのぼります。

日本人の歴史と文化は木を利用してきた歴史と文化と言っても過言ではありません。

縄文時代、弥生時代から古代、中世、近世、近代、そして現代に至るまで、木は様々なかたちで私たちの生活に関わり活用してきました。

そのなかで生活の基盤となる住宅、生活道具、工芸品など、それぞれの時代の生活文化や生活様式を成り立たせる多くのものが木製であったことは明白な事実であり、それらは木組みを代表とする木工技術で成り立ってきました。

今回は、日本人の木の文化を支えてきた技術である「木組み」の家具についてお話をしていきます。

 

 

木組みの歴史


 

 

世界有数の森林国である日本。

身近で豊富な木材資源を利用して木造建築物を作ってきた長い歴史が、日本と日本人には存在します。

「木組み」は、切り込みを入れた木材同士をつなぎ合わせ、がっしりとした立体に組み合わせたり、材を延長する木造建築の技術です。

その歴史はとおく飛鳥時代にまで遡ります。

飛騨地方では、古来より「木組み」を使った住宅や寺院が建設され、その技術が受け継がれながら大工の町として発展してきました。

その技術は現代において職人による家具にも受け継がれ高い耐久性を生み出しています。

 

木組みでできたものの持つ特徴 その1.強度が高い


 

 

木組みによって生まれた家具、その最大の特徴はなんといってもその強度でしょう。

ネジや釘などの金物を使うことで木材同士の接合は容易に行うことができます。

ですが、その強度は木組みには遠く及びません。

「木と木」という同じ強度のものを合わせることで、お互いが引っ張り合う力が均一となり、緩みが起きにくくなります。

例えば、「革と革」を縫い合わせると同じ強度同士なので引っ張り合う力は均等となり強度が保たれます。

これが「革と布」だとどうでしょうか。

当然、布の方が弱いので、引っ張り合うことで布は解れてきます。

同様に「木と鉄」では「木と木」よりもその「力」が異なることで耐久性が劣ってしまうということです。

また、作品としての美しさが表現できる点も木組みのメリットではないでしょうか。

 

木組みでできたものの持つ特徴 その2.美しく、温もりが感じられる


 

 

例えば、どんなに美しいラインのチェアやテーブルといった家具であっても、接合部分で鉄製のビスなどが露出していれば興覚めです。

木組みにはビスやクギ、ねじなどの金具からは感じることのできない、作り手の「技術」や「手間」を見せてくれます。また、そこには温もりさえも感じさせてくれるのです。

 

 

木組みでできたものの持つ特徴 その3.軽い


 

もう一点メリットを挙げるとすると「軽さ」ではないでしょうか。

木組みで家具を製作することで強度が高まります。

すると、必要以上に補強材を使わなくても良くなるのです。

「強度の高い軽いチェア」と「強度が劣る重いチェア」ではどちらが良いでしょうか。

当然、強度の高い軽いチェアを選ぶ人が多いでしょう。

また、この軽さがシンプルな美しさ、本体への負担が軽減されることでの強度にもつながってきます。

 

 

木組みであればなんでも良いか、というとそういうわけではありません。

木組みは手作業に頼るところが大きいため、精巧な技術(とそれを持つ職人)が必要です。

つまり、製作する職人の技術差が木組みの家具では如実に露見します。

木組みの家具を選ぶ際には自社工場で熟練の職人が常駐する、歴史のあるところで選ぶことが必須です。

また、木組み製作は手作業が多く、手間暇がかかります。

機械工程で大量生産することができない木組み技術は職人が一点一点丁寧に作業をしていきます。

そうするとコストが上がり、価格も跳ね上がるのでは…と考えてしまいますよね。

 

家具蔵の場合はパーツの切り出し、大まかな面取りなどの部分には機械加工も取り入れ、加工効率をアップさせながら日本が誇る伝統の木造建築の工法を家具作りに活かしています。

「機械のスピードに頼るところ」と「手間をかけるところ」をバランス良く振り分けることで長く使うことのできる高品質な製品のコストダウンを図っているのです。

木目の流れを活かしながら各パーツを木取りし、それぞれのパーツは絶妙で滑らかなラインへと削り込んでいきます。

曲木では実現できない個性豊か年輪の表情が美しく現れ、彫刻のような複雑な造形を可能にします。

木目もデザイン、と考えるが故の製法です。

そして日本が誇る伝統の「木は木で締める」木造建築技術を応用した木組みにより接合していきます。

安易に釘などの金物に頼らないことが強度を確保し、何世代にも渡って使い込むことのできる丈夫さに繋がるのです。

そして、一生モノの家具になっていくそれは、単なる家具ではなく「愛着」が持てるものになるというメリットにもなっていきます。

大量生産の家具にも良い部分はありますが、木組みで丁寧につくられた家具にはより多くのメリットが存在します。

木の温もりと共に、熟練の職人の技術と手間が込められた家具を実際に家具蔵各店に見に来てください。

 

家具蔵の無垢材家具作りの詳細はこちらから

 

 

 


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