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チェリー材の人気の理由は何か

2022.10.26

 

 

人気の高いチェリー材


 

 

私ども家具蔵で取り扱う無垢材樹種のなかでもブランド創設当時から常に人気の高いチェリー材。

世界に数万ともいわれる樹木の数々のなかでも、世界的に最高級の評価を受ける木材となる樹種のひとつです。

その人気の理由は様々ですが、家具以外にも工芸品としてパイプの材料に用いられたり、樹皮からは咳止めの薬が作られたりと様々な場所でチェリー材は私たちの暮らしに活用されてきました。

床材としても人気が高い樹種です。

 

 

総称は「アメリカンブラックチェリー」


正式名称は、「アメリカンブラックチェリー」であり、ブラックチェリーやワイルドチェリーとも呼ばれています。

バラ科サクラ属の広葉樹で、いわゆる桜の木ですが、いまや世界中で春に見ることのできるソメイヨシノとは異なるものです。

多くのサクラ類が存在しますが、その中でもアメリカンブラックチェリーは絶大な人気を誇ります。

木肌は滑らかで表面の仕上がりも美しく、耐久性のわりに加工性も良いので様々な用途で使われています。

例を挙げれば家具材・建材・楽器・生活雑貨など枚挙にいとまがないほどです。

 

色合いの変化とその表情は独特で印象的


 

 

アメリカンブラックチェリーの主な産地は、北米東部の全域ペンシルバニア、バージニア、ウエストバージニア、ニューヨークなどの各州に及びます。

後述するように使い込むほどに鮮やかな飴色に変色し、光沢感と相まってエレガントな雰囲気を演出してくれます。

木材には生長の過程で生まれる杢や表情が付き物です。

チェリー材の場合には黒い斑点や筋状の樹脂痕がもっとも特徴的で、これを「ガムポケット」と呼びます。

木の生長の過程で細胞の隙間に樹脂が貯まった痕跡です。

あるいは「ピンノット」と呼ばれる小枝の痕跡や「リップルマーク」と呼ばれる、立ち木の状態における揺らぎの痕跡も装飾となって、チェリー材の木肌を彩ります。

 

 

劇的な色の変化で無垢材家具の醍醐味を楽しむ


 

 

無着色仕上げの無垢材は時間の経過とともに色合いが変化していく特徴があります。

この変化を「経年変化」と言います。

「チェリー材の良い所は」と聞くと多く聞かれるであろう言葉がその「経年変化」です。

経年変化、つまり木肌の色合いの変化は主に紫外線の影響で木材中の成分が変化し、別の成分に変わるために生じます。

(他にも多々の理由はあります)

色の変化は樹種により異なります。

濃くなるものだけではなく、明るくなるものもあります。

時間が経ち、当初の色合いを変化させ、その過程を楽しみ、味わいを増していくものとなる。

長く使用しても決して古びない「味出し」ができる理由がこの色合いの変化であり、無着色仕上げの無垢材家具の醍醐味の一つです。

特にチェリー材は「劇的」と表現するのが相応しいほどこの変化の度合いが早く大きいのです。

(個体差はありますが)当初の桃色がかった色から早いものでは数か月程度で少しずつ色づき始め、時間の経過とともにツヤを帯びた飴色とも言うべき紅褐色へと変化していきます。

3~5年も経つと、元の色合いがわからなくなるほどに表情を変えていきます。

このような変化を身近で感じ、いわば「家具を育てる」喜びを味わうことができるのです。

 

コーディネート性が高いチェリー材の無垢材家具


 

 

チェリー材の無垢材家具は、とてもコーディネートがしやすい樹種といわれています。

その独特の色合いに理由があるのでしょうが、その赤みを持った色合いは合わせる空間を選びません。

内装材の質感や色合いに対しても他の樹種と比較した際には多くの人が納得できる(あるいは一番好きと思うことのできる)合わせとなります。

明るめの内装の空間であれば、その鮮やかで深い色合いがコントラストを生み出し、空間を広く見せてくれます。

しかし、モノトーンとは異なり、冷たい感じやどこか男性的な印象はなく、温かみのある印象の空間を演出することができます。

一方で、落ち着いた色合いの内装に対しても全体を暗くさせすぎず、適度な落ち着きと華やかさを同居させる空間を創り出すことができます。

もちろん、いわゆるミディアムカラーといわれる、赤茶系の床材とは抜群の組み合わせです。

その色合いや佇まいは以前からそこにあったかのように見事に空間に溶け込んでくれることでしょう。

 

滑らかな木肌は思わず触りたくなる


 

 

様々な樹種で作られた無垢材家具を触り比べてみると、その触り心地もそれぞれに異なることがわかります。

この樹種によって違う触り心地は、導管という地中から水を吸い上げるための管の配列などが関係しています。

チェリー材(他にはハードメープル材など)のように表面が滑らかな樹種は、導管が細く散在している散孔材です。

その為、触れると滑らかな手触りが得られるのです。

逆に太い導管が年輪に沿って規則正しく配列される材は環孔材であり、ケヤキ材やナラ材などが代表的です。

導管が密集していると、木肌に凹凸を感じることができます。

この艶やかかで滑らかな質感は無垢材テーブルや無垢材チェアのアーム部分など、常に手に触れる家具で特に感じやすくなります。

その手触りの良さをチェリー材に決める要素とする人もいます。

 

家具蔵はチェリー材の無垢材家具をフルラインナップ


 

 

その木目も全体的にやさしく過度な主張はない中で、ガムポケットなどの杢が良いアクセントになりながら、全体にあたたかく、やさしい雰囲気を演出するチェリー材。

日々暮らす住まいでは、あまりラグジュアリーな雰囲気が常にあるのも疲れてしまう中でその適度なカジュアル感は日常使いにぴったりの樹種と言えます。

また、年月と共に劇的な変貌するその様子は味わいの深化とともに、それまでに暮らしてきた時間を表現するものでもあり、長い日々を過ごす住まいという場所で使ってこそその良さは際立ちます。

家具蔵では、このチェリー材ならアクセサリーを含めほぼフルラインナップで商品を展開しています。

お近くの店舗にて、実際に肌に触れ、この銘木チェリーのぬくもりや風合いを感じてみて下さい。

 

チェリー材の無垢材家具のある暮らしはこちらから

 

 

 


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