無垢材テーブルの厚みは何センチが適正か
2022.7.30
目次
メーカーごとに異なる無垢材テーブルの天板厚
「無垢材」とは伐り出された原木を用途の合った厚みで製材された木材のことです。
その無垢材で作られたテーブルを「無垢材テーブル」と総称します。
世に数多あるこの「無垢材テーブル」、樹種やデザインも非常に多様ですが、よく見るとその天板の厚みがデザインやメーカーごとに異なっているのに気が付きます。
どのような厚みを選ぶのが正解なのか
この厚みはメーカーや作り手ごとの事情や狙いがあってそのようなものになっていますが、どのような厚みのものを選ぶのが良いのかという点で迷いを生じることもあるでしょう。
長く使用できるものは、使いやすいものは、美しく見えるものは?
選ぶためには様々なポイントがあり、どれが適正である、という正解はありません。
ただ、信頼のおける家具販売店やメーカーで自身のニーズに合うテーブルの厚みを選ぶことができれば、それはより良い無垢材テーブルを選ぶための大きなアドバンテージとなるのではないでしょうか。
無垢材テーブルを選ぶポイントは天板の厚み以外にも「動きを抑える工夫をどうしているか」
無垢材という素材は少なからず「反り」などの「動き」は避けられないものであり、コンマ何ミリという単位でもそれは起こっています。
「反り」などの動きが大きいと、テーブルの場合はガタガタと揺れて使いづらくなったり、最悪の場合には割れてくることもあるので、それが起きないようにするために様々な策を講じます。
例えばできるだけ分厚くすることはその対策の一つです。
一枚板で厚みが6cm、7cm、あるいはそれ以上もあるような迫力のあるものをよく目にするのもそれが一因であったりします。
天板が分厚ければ動きは起きにくいのですが、当然そのようなものばかりに需要があるわけではありません。
コストも大きく掛かるので、もっと薄いものも求められるようになります。
厚みの薄い無垢材は動きが起きやすくなる可能性は高く、当然それは防がなければいけません。
それに対してのアプローチに各社の「差」が出るので、「良い無垢材テーブル」「長く使用できる無垢材テーブル」を選ぶ際のポイントとして「天板の厚み」に加えて「動きが起きないための工夫」を比較してみることをお勧めします。
無垢材の「動き」を抑えるためのアプローチ
無垢材テーブルの天板の動きを抑えるために各家具メーカーが行っていることの中で一般的なのは天板の裏に「反り止め」を取り付けることです。
反り止めは鉄板の場合や「吸い付き桟」「吸い付き蟻桟」と言われる木工技術を生かしたものをよく目にします。
そして、脚と脚の間にはそれを隠すのと同時に補強を兼ねた「幕板」を取り付けています。
これ自体は非常にスタンダードな無垢材テーブルの作り方ですが、例えば私ども家具蔵の場合、個々に対するアプローチが異なります。
反り止めを用いない家具蔵の無垢材テーブルづくりと選べる天板厚
目利きの人間が現地まで赴いて選定した原木を、製材を経てそれぞれを一本ずつ天日の下で自然乾燥させ、じっくりと水分を抜いていきます。
含水率(木の中の水分の保有量)が12~13%までになるまで自然乾燥しながら、その間は風通しを良くするための桟棒を挟み、積み重ねて保管します。
さらに含水率を6~7%になるまで機械乾燥及び養生を行った板材で無垢材テーブルを製作します。
徹底した乾燥と管理、熟練の職人技による「使いやすさ」を追求したテーブル天板は、反り止めや幕板などの補強材を必要としません。
さらに「フィンガージョイント」という、板同士の接合部分をそれぞれ指状に削り出し互いに組み合わせる方法で板材同士の接合面積を約2倍とし、抜群の強度を持つものとなります。
このようなテーブルの製法をどのデザインのものでも徹底するうえで、私ども家具蔵では無垢材テーブルの天板の厚みはいくつかのパターンから選べるようにもしています。
25mm・30mm・約40mm・55mmの4パターンで無垢材テーブルの天板厚を展開しており、これはそれぞれ異なる木の特性や技術力の高さを物語っています。
様々なライフスタイル、住空間、使う人の好みに合わせた無垢材テーブルを選ぶことができるのです。
家具蔵の無垢材テーブルは25mm・30mm・約40mm・55mmから選ぶことができる
家具蔵の無垢材テーブルの基本的な厚みは「37mm前後=約40mm」です。
これはブランドがスタートした時からのスタンダードであり、剛性・耐久性・強度・美観、そして削り直しなどのメンテナンス性を考慮したベストバランスであるという考え方です。
一方で無垢材テーブルの天板の厚みを55ミリと分厚いものを選ぶことも可能です。
無垢材ならではの迫力ある雰囲気を楽しむことができ、その存在感はまさしく空間の中心的な存在になります。
一枚板天板を選ぶ際にも起こりがちですが、肘掛付きのアームチェアを合わせる際には、天板が分厚い分だけ床からテーブル天板下の間隔が狭くなるのでアームが入るかどうかはきちんと確認しておく必要があります。
反対に天板厚が薄いものを選ぶことも可能です。
無垢材の持つ自然素材としての良さは活かしながら重厚なものではなく軽やかな雰囲気を演出したいというニーズはここ最近多くなってきています。
そのような需要を叶えるべく、私ども家具蔵でも30mmあるいは25mmの天板厚の無垢材テーブルを多数リリースしています。
他の天板厚の無垢材テーブルと比べた場合にサイズには限りがありますが、現代の住空間とうまくマッチするものとなります。
無垢材テーブルを選ぶ際に天板の厚みと、それに伴う製法の違い、メーカーごとのアプローチは、じつは「長く使うことのできる良いもの」を選ぶうえでは非常に重要なポイントです。
そのうえで好みに応じたものを信頼のおける家具販売店で選ぶことができるのは安心した買い物への一歩となります。
無垢材テーブルを検討中、という人は多様な厚みを選ぶことのできる家具蔵にもお声がけいただければ幸いです。
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