ローテ―ブルは無垢材のものを選ぶべき、という4つの理由
2021.3.16
和室やリビングに欠かせない家具のひとつ「ローテーブル」。
その種類は様々でデザインや素材、テイストなど非常に幅広いものがあります。
選ぶ基準もまた多様にありますが、モノである以上、どんな素材でつくられているかが使い心地や耐久性、空間での見え方を左右します。
天板がガラスのもの、石でできたもの、樹脂などの化粧板のものとまさに百花繚乱。
そのなかで一番オーソドックスなのはやはり木製のものです。
ひとことで木製といっても、その中身もまた異なります。
今回は私たち家具蔵でも取り扱っている「無垢材」にフォーカスし、それがどんなものか、また、その「良さ」を解説していきます。
無垢材とは
そもそも無垢材とはなんでしょうか。
無垢材は、原木(丸太)から切り出したままの自然な状態の木材をさしたものです。
乾燥・加工に時間と手間がかかり、熟練の職人でないとその良さを生かし切ったものは生まれません。
それと対比するかたちで「木質系の加工材料」というものがあります。
例えば木質系加工材の代表である「合板」はベニヤ(木材から薄く剥かれた「単板」のこと)を何枚か積層して接着したものこのことです。
その表面に化粧シートや、突板を圧着し加工した工業製品を総称して「木質系の…」と呼称します。
大量生産が可能で扱い易く、同じものを安価に作ることを目的としています。
同じ木のテーブルでもこうした違いがあるのです。
「本物の質感が欲しい」と思ったら無垢材のテーブルを検討するべきです。
木の持つ本来の表情、風合い、手触りを楽しむことができ、無着色で仕上げているものは経年での色の変化による木肌の魅力も味わうことができます。
傷だって目立たず、味になります。
「木質系の加工材料」は違います。
長く使ううちに色が褪せてくる、表面材が剥がれてくる、傷がついて下地が見える…。
使用していくうちに出る表情が「味」ではなく「傷み」として見えてきます。
それをメンテナンスできるかできないか、それも「長く使用できるものが欲しい」という希望が叶うか否かを決める部分です。
無垢材テーブルは傷や傷みも削りなおすことで元通り美しい状態となります。
そうしたメンテナンスを繰り返しながら何世代にも渡って使用できる、そんなテーブルになるのです。
無垢材は木の効果・効能を享受できる
無垢材には様々な効果や効能があります。
一つは視覚的に安らぎをもたらす「1/f揺らぎ」と呼ばれる動きのパターンです。
これは、無垢材の木目や木肌の色の濃淡に表れるもので、人の目に心地よい刺激を与えてくれます。
同時に気分を落ち着かせたり安心させたりするこの作用は川のせせらぎや揺らめく炎、美しい歌声など、いわゆる「癒される」ものに多くはたらくものです。
また、無垢材には様々な化合物が含まれており、その木ごとに特有の香りを作り出しています。
気が付くとかすかに漂うその香りはストレスや不安を和らげます。
同時に気道の働きを良くする効果や血圧を下げる効果などもあり、これは健康促進に効果があるといえますね。
その他にも、無垢材には湿度を調整する調湿効果があると言われています。
木というものはその内部にたくさんの小さな空洞がある多孔質という構造を持っています。
この空洞が空気中の湿度が高いときは湿度を吸い、乾燥しているときは湿度を吐き出し湿度を調整してくれます。
ミリ単位でスライスされたものではなく、十分な厚みを持つ無垢材だからこそ享受できる「木の効果」。
このように無垢材はとても優しく、過ごしやすい環境を与えてくれるのです。
日々の寛ぎや来客のもてなしを行うリビング。
そこに置かれるローテ―ブルにはぴったりの素材です。
無垢材は経年変化で味わいが増していく
無垢材は着色を行わないものであれば、時間の経過とともに色合いや木肌が変化していきます。
単なる色褪せなどではなく、美しく表情を変えていく「経年変化」もまた大きな魅力です。
どの木も濃くなると思われがちですが、木の種類によって色合いの変化は様々です。
早々と色が濃くなり一年後にはすっかり様相を変えているもの。
逆に明るくなっていき、木目が際立っていくもの。
ゆっくりとした変化で少しずつ空間の表情に馴染んでいくもの。
樹種によっても様々です。
紫外線などの光、内部の色素構造の変化などその要因も実に多様。
一つ言えるのはそうしたことで長く使っていくことで風合いが増し、且つ、何色でもないその存在はどこに置いても合う、ということ。
ローテ―ブルは比較的小さな家具であることも多く、場所を変えて使用することもあるでしょう。
そんな時でもまるで前からそこにあったかのように穏やかな存在感を発揮してくれます。
無垢材には調音効果がある
劇場やコンサートホールなど音楽に関する場所には無垢材が多く使われています。
無垢材は、音をバランスよく吸収し程良く残響音を残すという特性があり、楽器が発生する音を心地よくまろやかに自然体に演出するためです。
金属やコンクリートなどの硬い材料は音を反射しやすく、音が跳ね返ることで少しの音が残響となり、音楽の調和を損なうこともあります。
これは一般の家屋でも同じこと。
無垢材でつくられた内装材や家具は、やはりリビングルームには最適なのです。
お気に入りの音楽や迫力音響の映画、そういったものを楽しむ際にじつはこっそり役立っている、そんな効果も期待できます。
無垢材家具はメンテナンスができる
毎日の暮らしに関するものは知らず知らずのうちに傷みが出るものです。
テーブルも例外ではなく、気付かないうちにキズやヘコみがあった、ということは珍しいものではありません。
無垢材でテーブルを作る大きなメリットのひとつにメンテナンス性を挙げる人も少なくありません。
無垢材でつくられる家具は表面材がはがれる、ということもなく、生じた傷みは削ることで修復できます。
そもそもそういった傷みすらも味わいになっていくこと自体が大きな魅力です。
家具というものはそうそう買替えの機会があるわけではなく、仮に傷みが出てきてもある程度はそのまま使う人も多いでしょう。
であれば傷みそのものも気にならない、いざとなれば修繕できるものがあるリビング空間は、気兼ねなく趣味や団欒の時間を楽しむことができる、というわけです。
ローテ―ブルの無垢材を使う4つの理由。
他にも様々なメリットが存在します。
そんなローテ―ブルを自宅の事情に合わせたサイズや仕様で作ることができたらとても良いことですよね。
家具蔵では様々な樹種を無着色で、豊富なバリエーションとサイズでローテ―ブルをご紹介しています。
これを読んで「無垢材っていいかも」と思ったらお気軽に店舗までお問い合わせください。
おうち時間が増えた今だからこそ、自宅という空間に癒しを取り入れてみては如何でしょうか?
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