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「ボセ」を知る

2020.9.13

 

ボセという名前の銘木をご存知でしょうか?

フランス語で瘤(こぶ)という意味を持つこの樹木は、アフリカの熱帯雨林地域ですくすくと育ち、その樹高は50mにも達する巨木です。

マホガニーと同じセンダン科の樹木でありながら、バラ科のアメリカンブラックチェリーに似た淡いピンク色から赤褐色への美しい色味の変化が楽しめることから、アフリカンチェリーと呼ばれることもあるアフリカの銘木です。

日本ではあまり聞き馴染みのない木材ですが、ヨーロッパでは古くから家具材・建具材など幅広い用途に使用されてきた歴史を持ちます。

今回はそんなボセについて、皆さんに少しでも知っていただきたく思います。

 

 

日本でアフリカの木材の知名度が低い理由


ボセと同じアフリカ産の木材にはサペリ、ブビンガ、イロコ、アフロモシアなど他にも様々な銘木があります。

ですが、日本ではほとんど知らないという人が大多数ではないでしょうか。

外国産材でも北米産のメープル、チェリー、ウォールナットや中米産のマホガニー、ミャンマーのチークなど、知名度の高い木材はアメリカ大陸か東アジア産に集中します。

知名度が高い理由は、古くから日本がアメリカ材とアジア材を主に輸入してきたことであり、その理由は単に地理的に距離が近かったからでしょう。

アフリカの輸出木材は地理的に近いヨーロッパでその殆どが利用されてきた歴史があり、日本には殆ど流通していなかったようです。

 

アフリカの木材が日本でも注目されている理由


世界三大銘木と呼ばれるのはウォールナット、チーク、マホガニーの三樹種。

これらの木材としての共通点は、濃く深い色合いで濃淡に独特の表情が有るという事が言えるでしょう。

似た言葉ですが、日本には唐木(からき)三大銘木という言葉もあります。

これらは紫檀(シタン)、黒檀(コクタン)、鉄刀木(タガヤサン)という三樹種で、すべて東南アジア産。

こちらもやはり共通点は濃く深い色味をした銘木なのです。

他にも花梨(カリン)など高級材として扱われる銘木は、多くが色味の濃いものが多く見られます。

長い間高級材として君臨し続けた、上に挙げた銘木たちも、その殆どが数を減らし、輸出入に大きな制限がかかるなど流通量は激減してしまっています。

そんな中で新たに色味の濃い木材として注目されたのがアフリカの木材たちです。

チークやマホガニーなどの「代用材」と誤解されてしまっている向きもあるのですが、もともと日本での知名度が低かっただけで原産国やヨーロッパでは高級材として古くから愛されてきた木材だということは知っておかなければなりません。

その証拠に、ヨーロッパ各国の博物館や美術館にはアフリカの木材で作られたアンティーク家具が多数所蔵されています。

 

 

ボセの一枚板の魅力


テーブルを選ぶにあたって、樹木の持つ力強さや包容力、そして100年にも及ぶ生き様の歴史を感じる「一枚板のテーブル」にしたいと考える人も多いのではないでしょうか。

一般的に、向かい合って使う2人以上用のテーブルの奥行きは最低でも80cmは必要と言われています。

つまり一枚板でテーブルを作りたいということは、もともとの樹木が最低でも直径80cm以上の大木でないとならないということになります。

しかも直径の最大部分の丸太の中心部分には髄(ずい)と呼ばれる柔らかい組織があるため、中心を外して一枚板をとろうとすると直径1mを超える大木ということになります。

樹木が1mの直径に達するには最低でも数十年という長い年月が必要です。

しかしながら数十年どころか100年以上の年月を経ても直径1mを超えない樹木ももちろん存在します。

例えば、アメリカンブラックチェリー材の一枚板を探してみても、奥行きが80cmを超えるものは殆ど見つからないでしょう。

チェリーの暖かみのある明るい桃色から赤褐色の色合いが好きで、その一枚板のテーブルが欲しい!という人にはボセの一枚板テーブルをおすすめします。

それはチェリーの代用材としてではなく、同じ価値の銘木としてのボセをおすすめしたいからです。

 

いかがでしたでしょうか。

ボセをはじめとして、アフリカの木材は全てそれぞれに様々な美しい表情が有り、独特の色合いが楽しめる銘木たちです。

私たち家具蔵の各店舗には、国産・北米産・中米産・東南アジア産・ヨーロッパ産などの多様な樹種とともに、ボセなどアフリカ産の銘木たちから生み出されたテーブルの天板がところ狭しと並んでいます。

単に銘木としての知名度やネームバリューだけで天板をご紹介するのではなく、一人ひとりで異なる「住まい方」や「暮らし方」に合わせて、一生のパートナーとなるようなテーブルをご紹介します。

是非お気軽に家具蔵にお越しいただき、樹木や木材についての疑問点があればスタッフにご質問ください。

スタッフ一同心よりお待ちしております。

 

家具蔵の一枚板についてはこちら

 

 

 


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