無垢材家具でつくる「広く見える」空間
2019.8.27
皆さんは「無垢材家具」にどういったイメージを持っているでしょうか?
「風合いが良い」「本物の木の家具」といったほかに「重厚感がある」「存在感がある」といったものも聞かれます。
「無垢材家具」には、その木の生きざまが刻まれているといっても過言ではないほどの、「趣」があります。
その為、大量生産の工業製品では出すことのできない、住まいの雰囲気を一変させる「力」を持っています。
それが、「存在感」や「重厚感」を感じさせる所以なのかもしれません。
そんな無垢材家具はやはりレイアウトや配置、コーディネートを含めた「プランニング」がとても大事。
「存在感」を「圧迫感」に変えない、ストレスフリーで本来の魅力を存分に享受できるような空間づくりについて紹介していきましょう。
余白をつくる
まず一番重要なことは、「最適解なスペーシング」と空間に「余白」を持たせることです。
その「最適解なスペーシング」は家具同士の間隔がしっかり余裕あるものになっていること。
そして「余白」とは壁や柱に対しての「距離」です。
壁いっぱいの壁面収納は様々な意味で大きな魅力があります。
一方で本来壁だったところをすべて埋めてしまうこともあるので、結果的に壁自体が迫り出してくるような感じになり、つまるところの「圧迫感」が生まれます。
逆にあえて壁いっぱい置けるところを数十センチ空ける、天井から数十センチ離れた高さのものを選ぶことで「家具の向こう側」、つまり「壁」が見えるようになります。
それが本来の空間の広さを認識させ、結果として圧迫感は無くなるのです。
壁面収納の場合は背板が無い、抜けている部分があると見た目の軽さも増すので良いでしょう。
余白の部分には植栽や床置照明をレイアウトすることで雰囲気を高めるだけでなく、空間の広がりや奥行き感を助長してくれます。
木目と「向き」で広く見せる
無垢材家具の特徴の1つとしてあげられる、板目と柾目によって構成される、豊かな表情の「木目」。
この木目の表情ひとつで好みが大きく分かれ、また、それゆえにもはやデザインと考えることができるほど、ひとつとして同じものがありません。
この木目の「向き」を使って空間を広くみせることができるのです。
例えばリビングダイニングで対面キッチンの正面に掃き出し窓があったとします。
フローリングが張ってある方向は窓に向かって(キッチンから見て)縦方向です。
その場合、無垢材ダイニングテーブルを同じくキッチンから見て垂直、つまり縦方向に置くことでフローリングの張り方向とテーブルの配置、フローリングの木目の向きと無垢材テーブルの木目の向きが揃います。
そうすると窓に向かって伸びやかなひとつの流れができ、外に向かって奥行きが増して感じるのです。
さらにソファやテレビボードといった大型の家具の配置も同じ方向で統一すれば更に効果は抜群。
そのうえで窓の横などに背の高い観葉植物や照明などを配置すれば視線も空間の奥方向に誘導できます。
このテクニックは木目が際立つ無垢材家具だからこそ効果が増すものです。
さりげなく、且つセンスの良いレイアウト。
覚えておきたいコーディネート術です。
樹種選びで広く見せる
フローリングの色合いや樹種と、家具の色合いや樹種を揃えなければいけないと考えている人は意外と多くいます。
勿論、間違いではありません。
しかし、そこであえて真逆の色合いや樹種を選ぶと空間は「広く見える」のです。
例えば、メープルやオーク、シカモアやスギなどのどちらかというと淡い色合いの床材。
同じ樹種や同じような色合いの家具を選ぶのも勿論良いでしょう。
ナチュラルで爽やかな空間ができあがります。
そこにあえてウォールナットやサペリといった色の濃い樹種を持ってくると空間にメリハリが生まれます。
このメリハリで建築と家具の輪郭が浮き彫りになり、結果、空間が広く見えるようになるのです。
また、暗い色は低い位置に使うと良いとされており、こういった色素を持つウォールナットなどを高さの低い家具で使うことでこのギャップからくる奥行き感を存分に演出できます。
家具蔵でもお客様からの相談で非常に多くなっているのが、LDKのプランニングです。
そこで本当に重要なことは、自身の生活スタイルに合わせ、本当に必要な家具を適したスペースに置くこと。
充分な余白・余裕を持たせることが「広く見える空間」をつくるポイントです。
「広く見える空間」とは、「ストレスを感じさせない空間」。
ストレスを感じさせない空間には、人が自然と集まり、会話が弾み、和やかな空間になります。
家具蔵ではインテリアプランニング相談会を随時開催しております。
家族構成や住まう人それぞれの趣味や過ごし方を伺いながら、家具の配置や収納提案などプロのスタッフが空間をコーディネートします。
お気軽にお声がけください。
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