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ウォールナットと『クルミ』の違いを知る

2019.8.8

世界有数の銘木として名高いウォールナット。

その重厚感ある色調、力強い木目、耐衝撃性・加工性などに優れていることから、中世から現代にいたるまで家具材として、またそれ以外でも不動ともいえる高い人気を誇ります。

そのウォールナットはいわゆる皆さんも馴染みの深い「クルミ」の仲間です。

(ちなみにフランス語ではノア(noix)といいます)

クルミはその実に脂質やビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれることから紀元前より食用として親しまれてきた他、その油も様々な用途で使われてきました。

ヒッコリーというクルミの一種も楽器や高級傘の柄やシャフトに用いられます。

今回はそんなクルミについて、正確には北米原産の「アメリカンブラックウォールナット」と日本でとれる「オニグルミ」との違いからお話しします。

 

アメリカンブラックウォールナット


俗にいう「ウォールナット」は多くの場合、このアメリカンブラックウォールナットを指します。

クルミ科クルミ属の落葉広葉樹で、アメリカ東部から中部にかけて南北に連なるアパラチアン山脈一帯に自生。

厳しい寒さのもとで時間をかけて生長するため、硬く粘りのある材質を持つ一方、軽量で扱いやすく、加工性や塗装性にも優れています。

また、加工後の木の動きが少ないため、かつては飛行機のプロペラに使われたことがあるほか、現在でもライフルの銃床や楽器(ピアノなど)にはこの木材が使われています。

辺材は灰白色で心材は濃い茶色のほか、時に黒紫色、赤紫色(紫の色素を持つ木は、北半球ではアメリカンブラックウォールナットのみ)などが見られることも。

非常に多くの色素をもち、色味は一様ではなく、辺材から心材にかけての様々な色がグラデーションを描き、美しい模様の表情を形成します。

また、木理は不規則に交錯することが多く、これもデザイン的な効果を高めています。

木肌は、仕上げの方法によって若干の差はあるものの、はじめは濃い茶色、そして時間の経過とともに明るくまろやかな茶色へと変化しながら風合いも落ちついていき、奥行きすら感じられるようになります。

使い込むほどに味わいが出てくるのも、大きな特徴と言えるでしょう。

世界に200種以上あるウォールナット材の中ではもちろん、現存する木材の中でも最高ランクの評価を得ているこの木の木材は、「家具材のロールスロイス」とも呼ばれ、チェアやテーブル、キャビネットといった家具や世界の高級車のウッドパネルなどに使われ、人々の憧れの的となっています。

ハウスメーカーのCMでもその名前が出るようになるなど、その知名度と人気はますます高まっています。

 

オニグルミ


いわゆる皆さんが想像する「クルミの木」の一種です。

日本の北海道から本州、四国、九州の主に湿地に自生しており、河原でも見かけることが出来ます。

日本に自生しているクルミの木は大半がこれにあたります。

名称にオニが付くのは種子が「鬼」を連想させる外見的な要素があるからでしょう。

その実はごつごつとした外観に加え、果実も大きく、その固さもまるで「鬼のよう」だからという説もあります。

完熟した固いオニグルミは熊でも歯が立たないと言われるほどで、他の果実が豊富な時はほとんど口にしません。

食欲旺盛な熊ですらそうなのですから、オニグルミの殻の固さは自然界においても相当なものなのでしょう。

(ハンマーが無いと割れないのです)

クルミは非常に繁栄力があり、種子は非常に硬く、外敵から身を守り、またその種子を川に流すことで、山間部から下流域まで広範囲にわたります。

クルミ科クルミ属の落葉広葉樹で、果実は種子の核が食用とされており、また油を搾ることもできます。

体に良い脂肪の代表格である「オメガ3脂肪酸」という成分の含有量が、ナッツ類の中でもっとも多く含まれている事で、美容・健康ブームが続く近年では注目を浴びています。

他にもポリフェノールやメラトニンなど、抗酸化値がナッツ類で最も高く、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB6、葉酸、マグネシウム、銅、亜鉛などのビタミンやミネラルをはじめ、食物繊維など健康維持、増必要な成分が豊富に含まれます。

(こうして考えると科学的な裏打ちの無い時代にこれを選んでいた先人達の知恵に敬服しますね)

かつては大砲の台座に最適な木として各地で植樹、伐採が進んだ時代もあります。

種子の殻はスタッドレスタイヤの素材に使われており、樹皮は染色に、樹皮を除いた木質部がスモークチップに使われるなど古くから便利な木として生活の隅々において細工を施され利用されていました。

あまり樹形は大きくならないものの、高さは20~30mと非常に高くなります。

木材として考えた際には成長が速く、乾燥時の木の動きは少なく粘りがあるうえ、加工性も良い為、フローリングや家具に非常によく向いています。

木質は非常に緻密で、年輪ははっきりとはしておらず、やや不明瞭。

辺材、心材の区分は明瞭で、辺材は灰白色、心材はミルクティーのような柔らかい褐色をだします。

その強い育ち方に反し、非常に優しい板目と凛とした柾目は国産材ならではともいえるでしょう。

 

ウォールナットとクルミ。

同じ種ではありますが、全く違った表情をみせる2種です。

オニグルミは皆さんの近くの河原にも自生しています。

カラスが道路へと運び、車で殻を割りついばんでいる姿も目にしたことがあるかもしれません。

お近くの河原で、細く背の高い葉を多くつけている樹があったら、それはオニグルミかもしれないのです。

 

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ウォールナットの家具を使った事例はこちらから

 


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