「木取り -見えない部分も見極めるプロの技-」
2015.11.15
みなさん、こんにちは。
街にはクリスマスのデコレートなどもちらほら出てきて、冬の到来、そして2015年の終わりも近づいてきたな…と感じるこの頃です。
今回は、選りすぐられた自慢の材料たちが乾燥などの工程を経て、部品・パーツへと生まれ変わる瞬間のお話です。
「木取り」と呼ばれるこの工程は、木目をデザインとして考え、長くお使い頂ける確かな強度を提供するためには欠かせないものです。しかし、木を見極めることのできる熟練工(実際にこの作業を行うのは勤続何十年といった超ベテランだけです!)しか行う事のできない、神聖で、たいへん難しい作業でもあるのです。
普通であれば見逃してしまう程度の「節」や割れ。
切り出される前に入った小さな釘などの異物。
そういった箇所を確実に素早く確認していきます。
我々店舗スタッフが二人掛かりでようやく持ち上がるほどの重さがある板の表裏を、軽々と持ち上げながら、家具にするのには問題のある個所を素早く見つけ出していくのです。
その節が見えないところでどの方向に流れて他の部分に影響を及ぼすか、影響するようであれば一見問題ないところも使用はしません。
使えない部分を省きながらも、単に板を組み合わせるのではなく、家具になった際に、それぞれの木目をいかに統一感あるデザインとして活かすかも考えながら…。
家具の価値そのものに大きく影響する、大事な部分ではありますが、的確に素早く作業が今日も進められていくのです。
一枚一枚、丁寧に素早く。確実に。経験から導かれる的確な作業はまさに職人技。
そのことを踏まえて家具蔵の家具を見ていただくと、それぞれの家具の木目の統一感に更に驚いてもらえるかと思います。
チェアの「笠木(=椅子の背もたれで一番上部に横渡しされている部分)」、隣り合う引出の繋がった木目(木目通し)、一点もの天板「ヴィンテージ」の表情…。
是非、その表情が持つ職人たちの見えない凄技に思いを寄せて頂ければ、また違った無垢材家具の魅力に気づくかと思います。
お時間ある際に是非お近くの店舗で、その魅力に触れてみてください。
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