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無垢材家具を選ぶ際に悩むポイントのひとつとして「塗装の違い」があります。
具体的には「ウレタン塗装」と「オイル塗装」の違いであり。同じ無垢材でも、塗装が違えば見た目も触り心地も、そして日々の使い心地も異なります。
どちらの塗装にも特徴はありますが優劣はなく、生活スタイルや好みによっても「向き・不向き」が分かれます。
ウレタン塗装とは
ウレタン塗装は、木材表面にウレタン樹脂の塗膜を形成して仕上げる方法です。
透明なコーティング層が木を包み込むことで、水や汚れに対して非常に強くなることが特徴です。
表面に薄い膜ができることで見た目は全体的に上品なつやが出ます。
最近ではつやを抑えた「マットウレタン」も増えており、それを選ぶことでより自然な仕上がりとなるものを選ぶこともできます。
触り心地は均一で滑らか。
コーティングによる安心感のある触感が魅力です。
ウレタン塗装で「知っておくこと」
ウレタン塗装の最大のメリットは、水分や汚れに強いことです。
食卓やキッチンカウンターのように使用頻度が高く、飲み物をこぼす可能性がある場所でも安心して使うことができます。
塗膜がしっかりしていることで、日常的に特別なメンテナンスをほとんど必要としない点も魅力です。
一方で、知っておかないといけないのは「本来の自然な触り心地が感じられにくくなる」ことが挙げられます。
コーティングの膜があることで触った際の特有のザラザラ感・それ以外の触感が多少弱まり、無垢材特有のあたたかさや手触りを求める人には少し物足りなく感じるかもしれません。
また、傷がついた場合の部分的な補修は特に個人では難しく、専門的な設備や機械を必要とします。
オイル塗装とは
オイル塗装は、植物由来のオイルを木に浸透させる仕上げ方法のことです。
表面に塗膜を張らずに内側から保湿することで「木そのものの美しさ」を引き出します。
自然素材を好む人、無垢材ならではの質感を大切にしたい人に人気の高い塗装です。
オイル塗装を施した無垢材は木の内部にオイルが浸透することで木目が際立ち、濃淡の美しい表情が引き出されます。
コーティングされていないので手触りもまさしく「木のまま」です。
さらっとしながらも油分を含むことによるしっとりとした心地よさがあります。
オイル塗装で知っておくこととは
オイル塗装の魅力は何といっても、木の素材感をそのまま味わうことができる点にあります。
触れた瞬間に無垢材の温もりを感じることができ、使うほどに表情が豊かになっていきます。
一方で「オイルの塗り足し」が必要という点はオイル塗装を選ぶか否かのポイントになります。
定期的なメンテナンス、具体的には半年から一年ほどの間隔でオイルを塗り直すことが推奨されます。
手間を楽しめる人であれば問題ありませんが、手入れの手間を避けたい人には少し負担に感じられることもあるでしょう。
小さな傷がついてもサンドペーパーで表面を軽く整え、再度オイルを塗り込めば綺麗に補修できる点も魅力です。
オイルの塗り足しと合わせて自分で手入れをしながら家具を育てていく楽しさがあります。
一方で、水や汚れに弱いという特性は知っておくべきでしょう。
飲み物の輪ジミや油シミがつきやすい点はコースターやランチョンマットを使用することでカバーすることをお勧めします。

水や熱への強さの違い
ウレタン塗装とオイル塗装では、水や熱に対する耐性も異なります。
ウレタン塗装は表面が膜で守られているため、水や油が染み込みにくく、熱にも比較的強いという特徴があります。
一方、オイル塗装は木が露出している状態に近いため、熱いカップを直接置くと跡が残ったり、水滴がシミになりやすくなる可能性は高くなります。
水分の扱いが多い環境ではウレタン塗装がより適しているといえます。
ただしオイル塗装の場合はもしシミやコップの跡がついてしまってもサンディング(削り)を行うことで自身で補修することは可能です。
どちらの塗装が良いのか
結論として、「ウレタン塗装が良い」「オイル塗装の方が良い」といった優劣はありません。
どちらも無垢材の魅力を引き出す素晴らしい塗装方法であり、求める使い心地やライフスタイルによって選ぶべき仕上げが変わります。
例えば、メンテナンスの手間をかけずに使いたい、といった場合にはウレタン塗装が向いています。
一方で、木の質感をより強く感じたい、経年変化やメンテナンスの楽しみも含めて家具と長く付き合いたいという人には、オイル塗装の方が愛着が沸きより満足度が高くなるでしょう。
ウレタン塗装とオイル塗装は、それぞれ異なる魅力を持つ仕上げ方法です。
実用性を重視するならウレタン塗装、素材感や手入れを楽しみたいならオイル塗装と、自分の暮らしに合った塗装を選ぶことが大切です。
どちらを選んでも無垢材の温かみはしっかりと感じることができます。
KAGURAでも3種(ウレタン・艶消しウレタン・オイル)の塗装を選択できるようにご案内しています。
生活スタイルを思い浮かべながら、より長く愛せる仕上げを選んでみてください。

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