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キッチンのワークトップ、850mmの理由とは?

2023.10.27

 

 

私たちが日常的に使っている自宅のキッチン。

そのワークトップ、つまり作業面の「高さ」を気にしたことはないでしょうか。

言われてみれば少し肩を上げて無理のある立ち姿勢をとっている気がする、あるいは腰を曲げて背中を丸めるような窮屈な姿勢をとっている気がする、という人もいるはずです。

反対にキッチンを選択する際に自身にとって丁度良い高さとなるように設定した、という人も多いでしょう。

このキッチンのワークトップの高さをどのように設定するかは、快適な作業を行うためには欠かせない要素であり、じつはおおむね基準値が決められています。

 

ワークトップの高さの基準は昔は800mmだった


 

 

結論から言うと、このコラムのタイトルにもあるように今現在流通しているシステムキッチンの一般的なワークトップの高さは「850mm」です。

しかし、ひと昔前、例えば昭和50年から平成初期くらいまでは国内の住宅におけるキッチンのワークトップの高さは「800mm」が主流でした。

その理由は日本人女性の平均身長にあります。

システムキッチンというのは基本的に規格化されたものを生産しているものですが、その規格の基準を作らないと非効率となります。

キッチンの高さにおいて、その基準がキッチンを主に使用する(とされている)日本人女性の平均身長なのです。

国産のシステムキッチンが登場してきた昭和50年代、日本人女性の平均身長は約150cmほどでした。

キッチンのワークトップを含む、いわゆる「作業台」の最適な高さは「(身長)÷2+5」という数式で導き出されるものとされています。

つまり、「日本人女性の平均身長150cm÷2+5=80cm」というわけです。

 

850mm標準化の理由とさらに多様化するキッチンの高さとその選定方法


 

 

時代は進み、日本人の平均身長は男女ともに高くなり、女性の平均身長も160cmに届くほどになりました(正確には158cmほど)。

そこで先程の数式「(身長)÷2+5」に当てはめると、キッチンのワークトップの標準は850mmで良いとなり、それが一般的なものとなっているのです。

JIS規格(日本産業規格)においてはキッチンのワークトップの高さは800・850・900・950mmと定められています。

これは背の高い女性や男性向けにワークトップを高くする必要もあることから生まれたものです。

大手のシステムキッチンメーカーではJIS規格に準拠した850mmを標準仕様としながら、オプションで800mmや900mmのものを選択できるような「自分に合った高さを選ぶことができる」キッチンが主流になっています。

一方でシンクスペースやコンロのスペースの下部を空けたうえでワークトップの高さを低くしているものもあります。車椅子や座ったままでの炊事に対応する「バリアフリーキッチン」です。

また、キッチンのワークトップ高さを決める計算方法として、「肘高マイナス10センチ」という考え方も推奨されています。

これは、肘を直角に曲げて立った姿勢で床から肘の下までの高さを測り、そこから10センチ引いた高さが「実際の作業を行い易い高さである」という考え方です。

調理や洗い物をする際には、肘から手の部分までを使う(肘から先の前腕を振り下ろす)ことが多いため、肘の高さを基準にしたこちらの計算方法も考えられたと言われています。

 

ワークトップの高さの決定の際に注意するポイントは


 

 

キッチンのワークトップの適切な高さを考える際に、注意が必要な点もあります。

まず、自宅でスリッパを重用しているかいないか。

スリッパは底が厚いか薄いかの違いこそありますが、確実に自身の身長を嵩上げするものです。

スリッパを履いていない時の状態に合わせてワークトップの高さを選ぶと、実際に使用した際に「低い」と感じてしまう可能性があります。

普段キッチンでスリッパを履いている場合は、身長にスリッパの厚みも足して考えることをおすすめします。

す。

また、キッチン上部に吊り戸棚やレンジフードが付いている場合にも少々気を付けておく必要があります。

ワークトップとレンジフードの間は「最低これだけは空けておかないといけない」という決まりがあり、ワークトップが高くなることでその決まりに適さなくなる可能性があるのです。

また、ワークトップと吊り戸棚の下端の間隔が狭くなることで全体的なバランスが悪くなってしまうことも考えられます。

既存の設備の高さがどのくらいかも考えながら、ワークトップの高さを決めることも大切です。

その他、実際の作業を想定した動作を念のため確認しておくと良いでしょう。

実際の高さを模したものを使ってコンロでフライパンを扱う、シンクで洗い物をする、ワークスペースで野菜を切る、などの各種動作を体験できる場所でシミュレーションしておくのがベストです。

システムキッチンメーカーのショールームであれば、各種高さでの展示が置いてあるので確認しやすいはずです。

オーダーキッチンを考えている人でもその比較も兼ねて利用してみるのが得策でしょう。

 

 

今回はどのようにキッチンのワークトップの高さが決められ、選ぶことができるのか、そしてその確認方法について解説しました。

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