「失敗しないキッチンリフォーム」押さえておくポイントは?
2022.4.4
目次
マンションなどの集合住宅、あるいは戸建て。
そのどちらであってもリフォームなどの際に「決めなければいけないこと」が一番多いのは実はキッチンかもしれません。
キッチン本体だけでみても、その内容はレイアウト・ワークトップの素材・面材の種類・機器についてなど、ざっと大まかな部分を挙げただけでも沢山出てきます。
キッチンリフォームの場合交換に伴って、床や壁の仕上げや照明器具まで合わせて、検討しなければいけない項目は多く、何から手をつけたら良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、そのようななかでも実際にキッチンの打ち合わせを進める中で、見逃してしまいがちなポイントをまとめています。
後悔のないキッチンを作り上げるための参考として役立てば幸いです。
キッチンリフォームは「キッチン交換だけでは済まない」ことを知っておく
例えば家具の場合は、古くなったりして使用しなくなった既存の家具を新しいものと入れ替えるだけで手軽に新しい空間を手に入れることができます。
ですが、キッチンの場合はキッチン本体とレンジフードなどの周辺機器の交換も取り外しから設置まで時間がかかるだけでなく、配管の移動や交換、それらを取り外した跡が残った場合の床や壁の補修、仕上げなども必要になります。
またキッチンだけが新しくなると床や壁が古く見えたり互いのテイストが合わないなどの理由で、その周囲も新しくしたいと思うものです。
そうした「キッチン交換に付随するもの」を選ぶ時間や費用も頭に入れておきましょう。
キッチンリフォームは数年後まで考えること
インテリアは「今」の暮らしにあったレイアウトや素材、機器を選ぶことはもちろん大切です。
ですが、短いスパンで交換するものではないキッチンは10年後、20年後の暮らしをイメージしながら選ぶこともまた、たいへん重要です。
例えば冷蔵庫やレンジなどの家電は入れ替えることも想定するべきであり、その間の家族構成の変化も考慮すること。
冷蔵庫を大型に買い替えたり、最近では冷凍専用機を導入する方も増えていますが、設置スペースに収まらなかったり、キッチンの入り口が狭くて入らないといったケースもあり、搬出入を含めたスペースも考えておく必要があります。
また例えばお子さんが成長して夫婦2人でキッチンを使うことや、ご主人が退職して奥様だけでなく2人でキッチンを使うケースもあり得る、などあらゆる意味で「スペース」にゆとりを持ったプランを立てましょう。
ダストボックスの置き場所は見落としがち
キッチンスペースを考える際に見落としがちであり、反面絶対に外せないのがダストボックスの置き場所です。
最近ではキッチンに隣接するパントリーを設けることもあり、その中にダストボックスを置いて外には見せないという考えもよく見受けられます。
また、使い勝手を重視してキッチンシンクの下、あるいはキッチンの後ろ側に置いてとにかく作業効率優先という方もいます。
お住まいの自治体によってゴミの分別方法も異なるので、地域によって用意するダストボックスの数も変わるでしょう。最後に気付いて「あっ」となってしまいがちなダストボックスのスペースですが、予め計画しておけば、シンク下にレイアウトする場合でも引き出しや扉で隠すことも可能であり、ダストボックスを目立たなくさせながらごみ捨てや分別を容易にすることは可能です。
後々後悔しないためにも考慮しておいた方がよいポイントのひとつと言えます。
キッチンリフォームではコンセントの位置と数にこだわる
キッチンで使う家電は年々その種類も増えています。
在宅時間が長かったり共働きであったりと、ライフスタイルの変化に伴って、忙しい合間の家事を助けてくれる便利な「時短家電」は毎年新しいものが出ているので、ニーズに合うものは是非とも導入したいものです。
この場合、家電の数だけコンセントが必要になります。
電子レンジやトースター、炊飯器といった定番的なキッチン家電のコンセント使用はある程度想定していても、それ以外の家電や機器を使用する際にコンセントの差込口が足りない、ということはあり得ます。
また、ブレンダーや低温調理器などはキッチン本体上で使うことも多く、キッチン側にコンセントがあることで便利となりますが、キッチン側にもコンセントを設ける人は意外と少ないのが現状です。
コンセントの有無だけではなく、その位置や数量も使い勝手に大きく関わってきますので、少しコンセントが多いかも?くらいの余裕を持った計画を立てることをお勧めします。
キッチンリフォームは「使う人」を中心に考えることも大事
キッチンのレイアウトの便利さは、「使い方」あるいは「使う人」によって、その尺度が変わります。
例えば食洗機の位置。
右利きの人の場合は右にある方が使い易いのでシンクに対して右にする事が多いですが、反対に左利きの人には使いにくいものとなります。
また、使う人の身長や腕の長さによって使い易いワークトップの高さも変わってきますので、「使う人」を中心に考えた選び方は欠かせません。
キッチンリフォームは「壁の仕上げ」まで気を抜かない
キッチンがオープンスタイルでLDKの中でも主役になる存在になると、どうしても気になるのがその周りの壁の存在です。
例えばデザイン性の高いモザイクタイルは、キッチンを「魅せる」場合にはとても相性の良い素材ですが、表面の仕上げや目地の色によっては油汚れなどのお手入れが大変になってしまうことも考えられます。
フラットで広い面を覆うキッチンパネルはコスト的にもメンテナンスの面でもとても使い勝手の良い素材です。
白一辺倒のイメージもありますが、最近では色柄も豊富にラインナップされているので「お洒落さも気になるけれどもラクにキレイを保ちたい」という向きにはこちらの方がオススメです。
キッチンリフォームは「床の素材で印象が変わる」
LDKが一体の空間になっている間取りのなかでは、キッチンの床もLD空間と同じフローリングで、いわゆるシームレスに作られている空間は、インテリア性も良く、段差もないのでスッキリ見えます。
ただ水を使うことが常であるキッチンの床は、どうしても長年の使用で汚れていってしまいます。
フローリング以外にも、最近ではフロアタイルもしくは室内用のセラミックタイルを使う人も増えてきました。
これらは床暖房対応のものも多くあり、フローリングよりも水に強いので、キッチン空間だけ別の素材を使うというのも一つの方法です。
実際に店舗でキッチンを見たり、雑誌やインターネットなどでスタイルサンプルを見ていると、ついつい素敵な雰囲気に呑まれてしまったり、細かい部分だけに目が行きがちです。
キッチンも住空間を彩る大事なエレメントの一つであり、見え方は常に大切ですが、それ以前にキッチンは日々の暮らしを営む上での「道具」としての機能性もまた、非常に重要です。
見た目が良く、使いやすい。
そんなキッチンこそが理想です。
キッチンリフォームの際には、計画の上で一度立ち止まったり、振り返ったり、誰かに相談したり、一歩引いて視野を広く取ることも大切です。
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