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奥深き「オーダーキッチン」の世界  ~その11~

2020.4.7

 

一般的に「キッチン」 という言葉から連想される設備としての機能は日々進化を遂げています。

そして、家の新築やリフォーム、リノベーションに際し、我が家のキッチンをどうしようか、どんなメーカーにしようか、依頼先はどこに?と様々な選択肢が浮かぶことでしょう。

そんな時に、選択肢として目立つのは機能の差異(便利な機能の有無)に主眼を置いた項目たちです。

一見わかりやすく選び分けも簡単かも知れませんが、最近ではどのメーカーも当然のように一定以上の機能を満たし、機能、性能に大きな差異は無くなってきました。

それでは、どのように選択をすれば良いのでしょうか?

 

これまでに多く選択されてきたであろうものは、いわゆる「システムキッチン」と呼ばれるもの。

古くから住宅メーカーや工務店、マンションデベロッパーによる集合住宅に多く採用されてきた商品であり、高度に規格化・画一化されたキッチンのパーツを自由に組み合わせて、優れた最大公約数的解答としてのキッチンを実現できる便利なもの、といえるでしょう。

 

その一方、日本人の暮らす家、住まいを彩るインテリアスタイルやアイテム、マテリアルなどの多様化により、既成のシステムキッチンでは実現が難しい、とされるインテリア的なキッチンが求められる案件も確実に増えました。

特に、キッチン本体を構成する材質自体の質感やデザインに繊細なこだわりを持って、自分のイメージを大切にし、「本当に納得のいくキッチン」を実現したいと考える人は、ここ数年で確実に増えてきたといわれています。

 

キッチンそのものに多くの視線が注がれるようになっています。

そこに住む人がどんなキッチンで料理を作っているか、というプライベートかつリアルな実像が大きな関心を呼び、様々な分野で活躍する著名人などに対し、その特集が組まれたりもする時代…。

住宅雑誌、インテリア雑誌などでも、これまでは住まいの中で、単なる設備機器でしかなかったキッチンに焦点を当て、「こだわりを形にしたキッチン」をその着想段階から検討中のエピソードを交えて詳細に紹介する特集も多く目にするようになっています。

 

 

キッチンも家具のように、天然素材本来の質感と経年変化を楽しみながら、長く使い続けるという選択が、流行、トレンドとしてではなく、成熟した住宅文化として根付いてきた、といえるかも知れません。

家具蔵でも、定評のある無垢材家具作りで培った素材の扱いと加工技術を木のキッチン作りにも生かして、「システムキッチン」では実現できない質感と自由な発想による木のオーダーキッチンをこれまでに多く製作してきました。

 

このシリーズ、奥深き「オーダーキッチンの世界」では、これまで様々な形で取り上げてきたケース・スタディを改めて振り返りながら、木のキッチンを実現された様々な方のプランを隠れたエピソードなども交えてご紹介していきたいと思います。

 

11回目は、週末住宅の新築に際し、山の家の雰囲気を十二分に感じさせてくれる特別なキッチンでありながら、収納力やお手入れのし易さ、を同時に実現された方のお話です。

 

器の収納とメンテナンスを徹底的に考えた抜いた木のキッチン


東京のご自宅で忙しい毎日を送る中で、長年の計画であった軽井沢の週末住宅を実現され、現在は愛犬と共に余暇を楽しむ時間を持てるようになったというO様。

海外生活が長かったご夫婦は、当初より「和」のデザインへの憧れがあったと言います。

しかしそれは、直接的な和風デザインの踏襲ではなく、良い素材はなるべくそのまま、その良さを実感できる使い方、そして考え抜かれた使い方をする、という「和食」にも通じる考え方に基づいて考慮を重ねる作業となりました。

そして結果的に「無垢材」を適材適所に使用したダイナミックな木の空間と、引戸を多用したナラ材の無垢材キッチンという形で実現します。

奥様の好きな黄色と、差し色の藍色のタイルがアクセントとなり、白木の優しい雰囲気を彩っています。

趣味の陶芸で作ったたくさんの器を仕舞う引戸の無垢材食器棚と無垢材アイランドカウンターは、使い勝手に加え、阪神大震災を経験されたO様にとって安心感をも得られるこだわりのポイントでした。

「湿気を含みやすい器の乾燥や留守時の乾季には、戸の両脇をあけておけば空気を回せるので重宝しています」

木目通しの前板が特徴の面材も無垢材で。

お料理好きな奥様のご希望に沿って、オーブン付にしたキッチンの引出しは金物にした取っ手での開閉式にして木部の汚れを防いでいます。

ワークトップと同様のステンレスで統一感も演出したこだわりの無垢材キッチンです。

 

一見シンプルな見た目ながら、こうして引出しを全て開けると多種多様な収納が現れ、効率的な収納が可能なオーダーキッチンの醍醐味が見てとれます。

調理や家事に必要なものがきっちりと収まる便利設計は綿密な打ち合わせを重ねた賜物です。

 

このお住まいは無垢材キッチンだけでなく、無垢材ソファや無垢材のダイニングセットも家具蔵で統一する事で木の温もりに包まれた「リビングダイニングキッチン」をトータルにコーディネイトしています。

心地よい空間づくりを トータルにご提案が出来るのも、家中の家具、収納場所を網羅する豊富なアイテムを製作する事ができる家具蔵だからこそ。

木のキッチンには欠かせない、無垢材の「キッチンボード」も多彩なデザインとサイズでご用意しています。

 

快適&理想を実現するキッチン無料相談会のご案内はこちらから

 

家具蔵の無垢材キッチンのある暮らしの事例はこちらから

 

 

 

 


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