「ボタニカルテイスト」を知る
2018.9.19
最近のインテリアのトレンドに、「ボタニカル」というテイストが加わったことは皆さんご存知でしょうか。
たしかにSNSなどでの情報発信や、インテリアに関するサイトや冊子にもこのテイストを加えたものが多くなってきました。
家具蔵の無垢材家具のように時代の変遷に左右されず、一生使うことができるものを大事にする向きは確実に増えてきています。
ただ、毎日を過ごす住まいの雰囲気を季節や気分で変えたいと思うのは誰しもがあること。
そんなインテリアテクニックの引出しを増やす、という意味合いも込めて今回は「ボタニカルテイスト」についてお話していきましょう。
「ボタニカル」の定義
インテリアの世界でいう「ボタニカル」とは、植物(グリーン)をメインモチーフに据えたインテリアスタイルのことです。
用いられるアイテムは、観葉植物、ハンキンググリーン、植物柄の壁紙やファブリック、雑貨など。
植物の色や葉の形状、配置するものの数やボリュームで空間の雰囲気を変えることができます。
例えば、葉先が細くなるヤシ系の植物を数多く配置するとアジアンスタイルに、一枚の葉が大きく丸みを帯びているゴムノキやモンステラは南国リゾートスタイルの雰囲気をつくることができるのです。
「モダンデザインの父」とも言われ、「アーツ&クラフツ運動」で名高いウイリアム・モリスはボタニカル柄の壁紙・ファブリックデザインを数多く生み出した人物でもあります。
とくにヤナギやバラ、ユリ、チューリップなどのモチーフを好み、1800年代につくられた絵画のようなテキスタイルデザインは、一世紀以上経た今でも日本の住まいも含めて多くの空間で取り入れられ、また現代的な空間との相性も良いので高い人気を誇ります。
そんなボタニカルテイストをどのように取り入れるか。
次は「簡単に実践できるボタニカルテイスト」を見ていきましょう。
窓際にグリーンコーナーをつくる
窓際に「グリーンコーナー」を作るだけで雰囲気が大きく変わります。
これまでは観葉植物は、「フォーカルポイント」として、空間の間仕切りやコーナーに配置することで空間に奥行きを出すような役割が多かったのですが、集中的に配置することで空間のテイストそのものに変化をもたらすことができるようになります。
ポイントはなるべくフェイクの植物ではなく、本物の植物や花を入れること。
植物だけでなく鉢にもこだわると、植物がより色々な表情を見せてくれます。
花瓶を使う際にもスタンダードな無色透明のものだけでなく、色のついているものや陶器製のものなどを選ぶと空間の彩りが拡がります。
日光の光を浴びた植物たちの色合いはとてもきれいで、植物たちをより生き生きと見せてくれることでしょう。
壁面でボタニカルテイストを表現する
ボタニカルなテイストを持ったアクセントクロスを活用する手法です。
木や花を彩ったアクセントクロスを軸に、花柄のクッションなども上手く組み合わせることで一気に華やかな空間になり、癒しと女性らしさを演出することが可能になります。
壁紙の張替えなどという大掛かりなものでなくても、一部の壁面に部分クロスを張るだけでもOKです。
通販などで安価に購入できるものでも問題は無く、掃き出し窓の外から部屋の角までといった小さな壁面スペースでも、その回りに集中的にグリーンを置くことで感度の高いインテリアが完成します。
ボタニカルなアクセントクロスに本物の植物を添えたりすればさらにグレードが上がり、雰囲気が格段に増すでしょう。
フロアスタンド等でほんのりと灯りを演出したり、小物使いでゴージャス感もアップできるようになります。
ハンギンググリーンを積極的に取り入れる
通常の鉢のグリーンではなく「吊るす」タイプの観葉植物で、これを取り入れることで空間の高さ感も演出できるようになります。
エアプランツ(土のない空中で育つ植物。一般的な植物のように土の中に根を張り成長するのではなく、岩石や他の樹木などに着生し葉や根から雨や空気のわずかな水分を効率よく吸収し、成長する)よりもインパクトもあります。
これはDIYでも作ることができ、比較的手軽に奥行きが出るうえに空間の雰囲気が変わります。
寝室にもハンギングプランターを吊るすことで非日常の演出にも一役買ってくれます。
グリーンのアクセントクロスや、ところどころに使ったグリーンの小物でモダンなインテリアに仕上げることも。
グリーン単体でなく、その他のインテリアアイテムをグリーン系や葉柄にすることで、雰囲気を大きく変えることができるでしょう。
いかかでしたか?
「トレンドの」や「流行の」と聞くとちょっと敷居も高く感じますが、こうしたちょっとしたテクニックの積み重ねで十分にセンスの良い空間は完成します。
家具蔵ではそういった空間全体を含めたインテリア全般についてもご相談いただけます。
お気軽にお声掛けいただければ幸いです。
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