フローリングの種類と特徴を知る
2019.11.26
床材はフローリングの他、クッションフロア、カーペット、畳、タイル、コルクなど、空間や暮らしに合わせ多種多様な種類から選ぶことができます。
例えば小さなお子様がいらっしゃる場合は階下に音が響きにくいものを選ばれたり、高齢の方がいらっしゃる場合は滑りにくい床を求められたり。など、目的以外にもお手入れの仕方、コストにより様々な選択肢があります。
ただ、リフォームやご新築の際、いざ自分で選べる!となると選択肢が多すぎて迷ってしまう…、というお悩みも伺います。
床材はあくまで生活する空間の背景となるものですが、せっかくお気に入りの家具を置いたのに
「安っぽく見えてしまう。」
「バランスがどうも悪い。」
などとなってしまってもなかなか変えることはできず、お気に入りの空間が台無しになってしまいます。
思い描いた空間に近づけるよう、一般的にフローリングと呼ばれる床材の基礎知識を知り、フローリング選びに役立てましょう。
フローリングとは
一般的に木材を使った床材をフローリングと呼んでいます。
現在の日本の住宅の居室に使われる床材の多くはフローリングであり、素足で触れたときの感触がよく、見た目も自然で美しいのが特徴です。
フローリングの種類
フローリングには、単層の木材で仕上げた「無垢材フローリング」と合板や集成材の表面に薄い天然木を張った「複合フローリング」の2種類があり、分譲住宅や賃貸住宅でも広く取り入れられ、各メーカーでも予算や好みに応じて豊富なバリエーションを取り揃えています。
無垢材フローリングを選ぶ
無垢材とは木を重ねたり継ぎ足したりせず、伐り出した天然木の一枚板をそのままの状態で加工したもので、天然木100%の単層で構成されたフローリングを無垢材フローリングと呼びます。
無垢材フローリングの中でも針葉樹と広葉樹のどちらを選ぶかによって特徴が異なります。
主な樹種としては
針葉樹:杉、ヒノキ、パイン、バーチ、カラマツ
広葉樹:ナラ、オーク、ウォールナット、チェリー、チーク、クリ
などがそれぞれ挙げられます。
針葉樹は柔らかく、より暖かみがありますが、やや傷がつきやすいのが特徴。
対して広葉樹は堅くて傷がつきにくく、木目や色艶が美しく高級感がでます。
無垢材フローリングを使うメリットとは
無垢材の中でも柔らかい樹種を選ぶと弾力性があるので肌触りが心地良いことはもちろん、ご高齢の方やペットにとって足腰への負担が少ないといえます。
また、木の香りが心を落ち着かせ、リラックスさせてくれます。
無垢材には調湿効果があり、夏場は余分な湿気を吸い取ってくれるので裸足で歩いてもべたつかず、乾燥しがちな冬は水分を排出し静電気を抑えてくれる効果があります。
さらに、無垢材であれば経年変化によって使えば使うほどに良い味がでてきます。
長年使ったあと、汚れや傷が気になる場合は削って補修ができることも魅力です。
ただし、湿度の変化により伸縮と膨張を繰り返すので耐久性や寸法を安定させるため十分な乾燥が必要となってきます。施工にも技術が必要な為、複合フローリングと比べるとコストは高くなります。
複合フローリングの種類
複合フローリングとは合板などを基材とし、その上に化粧材を張り合わせたもので、合わせる化粧材により分類されます。
●化粧シートタイプ
樹脂や紙などのシートに、木目や石目、抽象的な柄などを印刷したものを基材に張り合わせたもの。
大量生産が可能な為、品質や仕上がりにばらつきはなく安価であり、また施工性にも優れています。
●突板タイプ
厚さ0,2mm程度の薄く削った天然木の単板(突板)を基材に張り合わせたもの。
張り合わせる天然木は様々ではありますが、単板の厚い方が溝も深く木目が鮮やかに出ます。
●挽き板タイプ
天然木を鋸などで2mm程度に挽いて伐った板を基材に張り合わせたもの。
突板より厚みがあるため、より無垢材のような質感を持っているのが特徴です。
複合フローリングのメリット
無垢材フローリングと比べ安定性が高く、板を合わせて作るため、合わせ部に様々な加工ができ、耐衝撃性、耐摩耗性、防音効果のあるものなど年々機能も向上しています。
また、表面の単板は塗装やプリントにより色やデザインが多種多様なので様々なパターンから好みのものを選ぶことができます。
ただ、表面の単板は薄いので傷がついてしまった場合無垢材のように削ることはできず、貼り直しによって補修する必要があります。
また、無垢材のような調湿効果や歩いたときの心地良さ、木の香りによる癒しは感じられません。
さらに機能性を求めると無垢材よりコストが高くなってしまう場合もあります。
フローリングは空間の中でも広い面積を占め、インテリアのイメージを左右するといえます。
日常の生活で歩いたり座ったり肌が直接触れることも多く、触り心地も重要です。
日々のメンテナンスのしやすさやコストも変わってはきますが、毎日触れて過ごすものです。
フローリングを選ぶ際は、まずは空間をどのようにしたいのか、どう過ごしたいのか、空間の使い方や暮らし方に合わせ、優先順位をつけていくと良いでしょう。
様々なフローリングの住まいを見ることができる事例集はこちらから
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