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キッチンのワークトップの種類を知る

2021.12.7

 

 

インテリアとしてのキッチンとワークトップ


 

 

新築やリフォームの場合、LDKが一つの空間に、つまりワンルーム化され住まいの中心となることが多くなっています。

LDKの内装や建具、もちろん家具にも自然素材や無垢の質感が求められるのと同様に、キッチンにも家具調であることが求められています。

そのキッチンを構成するパーツとして、一番に素材、質感、意匠性が求められるのが扉や引き出しですが機器以外でもう一つの表面材がワークトップ、つまりカウンター材です。

ワークトップは機能性、耐久性、安全性を備え、且つ意匠性やそれぞれの特性も持ち合わせています。

今回はキッチン選びの参考に、その種類や特性について検証します。

 

 

ワークトップの種類 


 

一般的なキッチンのワークトップで多く使用されている主な材質はステンレス、人工大理石です。

この他、ここ数年でクォーツストーン、セラミックも扱われるようになりました。

新しい素材が増えていることからも、キッチンの存在がどれだけ空間を左右するかということの証とも言えるでしょう。

これまで以上に素材の持つ質感や表情が重要視され、インテリアに多く取り入れられるようになった自然素材との組み合わせで豊かな表情を感じさせるキッチンが生まれています。

扉や引き出しの無垢材とマッチするカウンター材とはどのようなものでしょう。

 

ステンレス


 

 

キッチンのワークトップとしてはとてもスタンダードで馴染みのある素材。

英語で「Stainless-Steel」と言い、鉄にニッケルを混ぜ、錆びにくくしたものです。

耐衝撃性、耐熱性、耐防汚性に優れ、価格的にも安定しているので安心感もありますね。

また、環境に対する社会の関心が高まる中、100%リサイクル可能な材料として注目されています。

これまでステンレスの仕上げはヘアライン、エンボス等で冷たく、ハードな印象の仕上げが主流でした。

最近では、ランダムに研磨模様を施すことで光沢が抑えられ、光の反射等も少なく傷が目立ちにくいバイブレーション仕上げが主流です。

ハードすぎずインテリアに馴染みやすいのが特徴です。

マットで使い込んだような落ち着いた雰囲気を醸し出す仕上げですので、無垢材のキッチンのワークトップとしても多く採用されています。

 

 人工大理石


 

 

人造大理石とは天然の石や大理石を粉砕しセメントや樹脂で固めた半人工素材。

人工大理石はアクリル樹脂やポリエステル樹脂が主成分で、商業施設や公共施設のカウンター材として、またテーブル、家具や窓台等の造作材に至るまで幅広く利用されています。

その理由としては施工性に優れており、現場加工ができることが大きな理由です。

例えばL型キッチンのワークトップも現場でシームレスジョイントが可能。

継ぎ目が分からない位の一体感のある美しい仕上がりになります。

アクリル樹脂系の方がポリエステル樹脂系に比べて高価ですが、加工しやすく、色や柄も豊富。

しかし樹脂が主成分ですので、長年の仕様により傷が付き、汚れが付着することもあるます。

その場合はメンテナンスが可能ですので、表面を削り傷や汚れが広がらないようにお手入れをしましょう。

 

 

人造大理石


 

高級なキッチンのワークトップとして、以前は大理石や御影石等の天然石を使うこともありました。

豪華な印象だけでなく、硬く熱を伝えにくい素材です。

しかし重量であることから搬入が難しく、加工性も悪い等々の問題がありました。

これらの課題をクリアする素材として、最近はクォーツストーンが人気を集めています。

文字どおりクォーツ(水晶)を砕き樹脂と顔料を混ぜ加工されたもので、天然石の質感、風合いを生かし、天然素材の欠点をカバーした素材です。

吸水率は0.02%で、御影石0.15%、大理石0.09%に比べてとても高くなっています。

クォーツ(水晶)の割合はメーカーにより差があるものの、92~94%という割合に樹脂がプラスされることで、表面の穴を塞ぎますので、汚れや傷、ひび割れに強いだけでなく水分が浸み込むことが殆どありません。

課題は価格面で、最近では普及に伴い当初に比べ価格は少々下降傾向にありますが、まだまだ立派な「高級素材」です。

 

 セラミックストーン


 

陶磁器のような自然で素朴な風合いや深みのある色調が特徴の素材です。

また変色、体色が少なく傷もつきにくく高耐久なことから、キッチンに求められる性能を備えたワークトップの素材として注目されています。

セラミック(焼き物)の特徴はその表情でしょう。

自然素材に近い質感は焼き物に親しむ日本の暮らしに調和しやすい素材でもあります。

これまでの馴染みのある素材に比べると、違った印象を与えてくれますが、合わせるシンクの素材や色調も考慮し調和させましょう。

シンクの選定には十分な考慮が必要です。

 

このようにカウンター材のバリエーションは豊富になり、選定の巾も広がっていることが分かります。

それだけキッチンがLDK全体の主役的な役割になってきています。

とはいえ、キッチンが目立ちすぎては調和の計られたコーディネートとは言えません。

人に暮らしに馴染み、寄り添うような居心地の良い居場所を創ることが、暮らしの空間作りのポイントです。

自然素材を生かした無垢材キッチンのワークトップ選びについては、性能、機能、質感、メンテナンスなど様々な要素について、優先順位を考慮し計画していきましょう。

お近くの家具蔵のスタッフにお気軽にご相談ください。

 

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