一枚板テーブルと無垢材テーブルの違いとは
2024.1.10
木製テーブルの違い
木製テーブルを検討する際に抑えておきたい言葉や知識はいくつかあります。
その中でも「無垢材」と「木質系加工材料」の違いを知っておくと実際にお買い物の際に役立つはずです。
無垢材とはどのようなものか、木質系加工材料、つまり突板家具といわれるようなものとどのような違いがあるのかを知ったのちに無垢材テーブルの購入を検討するとします。
そこでは「一枚板テーブル」という言葉を耳にし、実際にそのものを見ることもあるでしょう。
そして、一枚板テーブル以外にも無垢材テーブルの種類があることもわかります。
一枚板テーブルも「それ以外の」無垢材テーブルも、いずれも無垢材で作られたものです。
どちらとも原木から伐り出されたままの自然な状態の木材でできている、という点では共通ですが両者にはそれぞれに違いがあります。
一枚板テーブルと無垢材テーブルの違いは
100年を優に超えるような高樹齢の大径木から製材した無垢材を、他の無垢材とつなぎ合わせることなく一枚の板となっているものが一枚板、あるいは一枚板天板です。
その一枚板に脚を取り付けたものが一枚板テーブルとなります。
一枚板テーブルの魅力は、多々あります。
厳しい自然界を耐え生き抜いて高樹齢となった希少性。
唯一無二といえる木目の表情や絶妙なゆらぎの心地よさを感じさせる形状。
年輪による木目や生長過程に生じた杢目、デザインにまで昇華した独特の曲線。
天然木の美しさを最大限に活かし、空間や家族の象徴となるような存在感を持ち合わせます。
例えば一枚板をダイニングテーブルとするためには、奥行80センチから90センチを超えるサイズの天板が必要です。
直径90センチの原木であればその大きさの一枚板天板が製作できるかというとそうではなく、さらに大きな直径のものが必要となります。
それはつまり樹齢の高さ=希少性を意味し、また、そのようなものが入手できたとしても乾燥の工程などをふまえると良質な一枚板をつくりあげるのは非常に難しいことなのです。
そして、一枚板天板でなければ無垢材テーブルを製作できないわけではありません。
むしろ、一枚板ではないもののほうが無垢材テーブルのバリエーションとしては圧倒的に多いものとなります。
端的に言えば「一定の幅の無垢材を複数枚接ぎ合わせてテーブルの形状に仕上げる」テーブルが通常の無垢材テーブルの定義といえます。
使用する板の幅や接ぎ合わせ方法、その他の部分も含めた製法にもメーカーごとの特色があり、各々異なる暮らしのスタイルや日本の住空間を考慮した様々なデザインやサイズのものが世に出ています。
無垢材テーブルは受注製作の家具販売店で選ぶ
たとえ一枚板天板を使用していなくとも、無垢材テーブルは芯材などの上からシートを貼り付けたものとは異なる、素材を活かした「本物の木のテーブル」です。
そこで「どのようなところで選ぶのが良いのか」という疑問が生まれます。
好みのデザインがある、あるいは樹種がある、自身の都合と合致したサイズが展開されている、という以外には
「受注製作の家具販売店で選ぶ」という点は重要な要素となります。
受注製作はその名のとおり、注文を受けてから製作を行うものであり、在庫があるわけではありません。
予めいくつかのサイズのなかから希望と近いものを選ぶのではなく、本当に自身の事情に合ったものをデザインやサイズ、あるいは樹種を含めて選できます。
また、自分の為だけに作られたもの、という特別感は毎日、そして長く使用するものを選ぶうえでは愛着が湧くという点で非常に有益です。
家具蔵の無垢材テーブル選び
私ども家具蔵も無垢材を扱い、ダイニングテーブルも勿論無垢材で製作します。
厳選した一枚板は勿論、原木仕入れの強みを生かした共木テーブルも豊富にラインナップし、通常の無垢材テーブルも含め、その形状や脚のスタイル、高さに至るまで細かくオーダーが可能です。
また、取り扱う樹種も全部で30種以上。
自宅に合う樹種がきっと見つかります。
長く愛用できるように無着色仕上げを行いながら、他にもいくつかの工夫があります。
まずは「フィンガージョイント」。
板同士の接合部分をそれぞれ指状に削り出し、互いに組み合わせる方法です。
この部分の削り出しをするためには片側約10mm=左右で20mmの材を余分に必要とするため、同サイズのテーブルを製作するに、真っすぐにパーツを形成するよりも多くの材料を必要とします。
この手法では接合面積を平面で合わせた際と比べて約2倍とし、抜群の強度を持たせています。
上からの加重やパーツのズレ、段差を防いでくれるこの技術ですが、家具蔵のそれは他と比べてもより深いものであり、それは実際の大きさよりも大きなテーブルを製作していることに他なりません。
これを「容積」と「それに対する価格」いう視点で比較した際に、同程度のサイズを持つ他メーカーの各テーブルと比べておおよそ150%の違いがあります。
使用する材料の量(もっと言えばフィンガージョイントの部分まで木目や木色を揃えるという手間暇まで)が多いにも関わらず、家具蔵の価格が低価格設定であることがわかります。
また、家具蔵の無垢材テーブルは、天板の表面と側面、裏面の計6面に同じ仕上げを施しています。
「木は呼吸している」と比喩表現されることがありますが、これは木材が、湿気が多い時には湿気を吸い、乾燥している時には吐き出す性質を持つためです。
目に見える表側の面だけ仕上げてしまうと、その吸湿のバランスを崩してしまいいわゆる「木の動き」へとつながってしまいます。
つまり、表裏を作らない、全面同じ仕上げをすることによって室内環境から受ける影響が均一になり、より高い耐久性と快適さが実現できるのです。
テーブルの脚は一般的に天板と金物とで緊結される他、幕板と脚でフレームを作り、天板を接合する場合があります。
しかし家具蔵では、徹底して乾燥された材に前述のフィンガージョイントの技法や全面仕上げの丁寧な仕事により、補強材が不必要なテーブルができあがるのです。
補強材がないことで、椅子の納まりも良く、デザイン的にも見た目にもシンプルで、どのような空間にも合わせやすい家具になります。
家具蔵では原料である板材を数十枚用意して、熟練の職人がその目で確認をしながら手作業で、似た木目を選び接いでいきます。
無垢材テーブルは耐久性に優れ、自然素材の良さを暮らしの中でふんだんに味わうことのできるものです。
家具蔵各店では、一枚板のご紹介も無垢材テーブルのコーディネートも経験豊富なスタッフが行っています。
お気軽にご相談ください。
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