小さなお子さんがいる家庭の家具選びとは
2022.12.8
小さなお子さんがいても好きな家具を手に入れることはできる
私ども家具蔵にも頻繁に、小さなお子さん連れのお客様が来店されます。
お話を聞くと、少なくない人が「せっかく家具を買っても子供が傷付けたら」「子供が汚すことを心配している」「子供がぶつかって怪我したら…」と心配や不安を抱えていることが分かります。
幼児期の年代のお子さんは可愛いけれども、目が離せず、予想外の行動もあるのでその気持ちはもっともです。
しかし、小さなお子さんがいることで自分たちの好きな家具を手に入れることができないわけではありません。
お子さんが成長するまで待つのか
気に入って愛用している家具には傷や汚れを付けたくはないのが人情というものです。
その傷や汚れを付けたのが身内や我が子としても嫌なものは嫌、というのも仕様のないことであるといえます。
小さなお子さんは大人と違って、その家具の価格やその価値はどれほどなのかというのはわかりません。
玩具で叩いたり、クレヨンやマジックで色を塗りたくったりと遠慮なしです。
そこで「あまり気に入っていない家具だけれども消耗品として」「傷つけられても気にならない程度のものを」といった家具の選び方をするのも理解できますし、全く間違いではありません。
ですが、ここには落とし穴があります。
それは「痛みはするけれども意外と家具は壊れにくい」ということです。
テーブルや椅子、収納ボードなど家具には様々な種類がありますが共通するのはどれも一定の基準があり、比較的長期間壊れないように設計されています。
つまり自身の子どもがある程度分別がつくまで使う、と考えていたいわゆる「間に合わせ」の家具が、予想通りボロボロになってはいるが壊れていないから勿体なくて買い替えられない、という事態もありえます。
こうなると気に入っていない家具を長年使い続けることになり、また結局は気に入った家具に買い替える為にコストも余分にかかってしまいます。
であれば傷を付けたとしても、汚したとしてもメンテナンスが可能で、仮にメンテナンスを行わなくても年季が入って味が出てきたと、傷や汚れ自体を許容できるような家具をお子さんが小さいうちにこそ選ぶ。
それもまた正解ではないでしょうか。
角が丸いものを選ぶのか
特にテーブルや収納家具の天板やソファのアームの角が直角になっているものは、お子さんが頭をぶつけないかと心配する保護者の人は多くいます。
もちろん、それをふまえて天板やコーナー部が丸みを帯びたやさしいデザインのものを選ぶことは間違いではありません。
しかしそれは本当に、それを使うあなたが好きなデザインですか?
結論から言うと、そのあたりは一度頭から離して、好きなデザインのものを選ぶべきです。
お子さんが小さい期間は振り返ってみるとほんのわずかです。
そして、大抵の場合、特に私ども家具蔵が扱う無垢材家具であれば、お子さんが幼い期間よりはるかに長い時間を愛用することができます。
これは少々乱暴な物言いにもなるかもしれませんが、お子さんの成長は親が思っているよりずっと早いもので、一度ぶつけても、その後は器用に避けたりもします。
それでもやはり心配、ということであれば見栄えはしないかもしれませんが。家具のコーナー部の装着するクッション材をより長期間装着する事をお薦めします。
だからこそ「無垢材無着色」の家具を
私ども家具蔵は、木そのものとも言える「無垢材」を着色は施さずに家具として製作する「無着色仕上の無垢材家具」を手掛けています。
木は様々な色素の集合体として、私たちの目にその色合いを見せており、それは視覚にやさしく、着色を行わないで家具となった際にはコーディネートの多様性を手助けしてくれます。
また、シートを貼り付けたようなものでは当然無いので仮に傷がついたとしても、そのえぐれて露見した内部も同じ色合いを持っており、決して嫌なものにはなりません。
むしろ味わい、風合いという人もいます。
それらはすべて経年変化による表面の色合いの変化も楽しむ要素となり、それはお子さんの成長の記録と重ね合わせることができるものともなるでしょう。
長く気持ちよく愛用できるように無駄な金具も極力使わずに作り上げた家具はまさに一生ものの本物の家具といえます。
傷つけたり汚したり、ということはたとえ大人が使っていてもありえます。
それをメンテナンスして長く愛用できるという安心感は気兼ねなくおおらかな気持ちで使用できる材料とはならないでしょうか。
実際にはお子さんが大きくなって家から出ていくと、幼い頃にテーブルに付けた傷の一つ一つも懐かしく愛おしいという人もいます。
見て、使って気持ちの良いう無垢材家具は、お子さんが小さいうちからでも、むしろ小さいからこそ使っていただきたいと考えます。
皆さんのご来店をお待ちしております。
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