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一枚板テーブルと共木テーブルの違い

2022.8.16

 

数ある家具のカテゴリーの中でも定番中の定番である、「テーブル」。

様々な素材があるなかでもっともポピュラーなのはいわゆる「木のテーブル」でしょう。

一言で「木のテーブル」といっても「無垢材テーブル」「木質テーブル」「木目のあるテーブル」「木の色に塗装したテーブル」、こうしたものが一緒くたになって「木のテーブル」とも呼ばれています。

そのなかで「無垢材のテーブル」が欲しい、という方は明らかに多くなっています。

そして、その代表格でもあり最高峰でもある「一枚板テーブル」は非常に高い人気を誇ります。

 

一枚板テーブルとは


 

一枚板とは、高樹齢で大きく育った1本の木から無垢材を切り出し、それを繋ぎ合わせることなく仕上げた、一枚の板・天板のことを呼びます。

「世界にたった一つしか存在しない」唯一無二の希少価値があり、その木の生物としての生きざま全てを感じることもできるのが大きな魅力です。

従来のダイニングテーブルのようにきっちりと測った長方形でない天板は、自然木の持つ美しさを十分に感じさせる仕上がりとなっています。

自然の木目や節穴、木の曲がり具合さえそのまま使用されているダイニングテーブルは、自然界で息づく樹木をそのまま部屋の中に持ち込んだようなインテリアとなります。強い存在感を感じさせる一枚板の家具ですが、そのインパクトの強さから、部屋に置くことで他のインテリアとの調和がとれないのでは?と思う方もいるようです。

ですが、実際に一枚板の家具を使われている方の中では、不思議とどんな部屋に置いても違和感がない、という意見が多く、自然の素材をふんだんに使って建てられる日本の家屋に馴染むのは、考えてみればごく当然のことと言えるのかもしれません。

 

一枚板天板の魅力のひとつ「耳」と一枚板天板以外でそれを楽しむためには


 

ほとんどの一枚板天板、そして一枚板テーブルにおいてよく見られる特徴は「耳」です。

耳、すなわち木のそのままの形状がそのままテーブルとなっても表現されている部分であり、人の手では決して完璧には再現できない部分でもあります。

その独特で有機的な形状は格調高い和の空間はもちろん、モダンな現代の洋風の空間でも独特の存在感を放ちながらしっくり馴染んでくれます。

時にショップやオフィスといった非日常の空間でも、その雰囲気を損なわず、むしろ「格」さえ高めてくれるような点は、自然の持つ偉大さを感じずにはいられません。

一方で一枚板天板というものは樹齢にして優に100年を超えるようなものからでないと製作できないような非常に貴重なものであり、当然「一枚板であれば何でも良い」というものでもありません。

一枚板でなくても「耳」があるテーブルを楽しみたい。

一枚板以外で高樹齢の木のすばらしさをしっかりと生かしきるテーブルを製作したい。

そのような考えから様々な発想、手法から多くの魅力的な無垢材のテーブルが生まれています。

 

「共木テーブル」という選択肢


 

それが「共木(ともぎ)」のテーブルです。

一枚板が大自然の生み出した奇跡の芸術品であるなら、こちらは現代の名工(職人)が作り上げた奇跡の工芸品と言えるでしょう。

共木とは、いわゆる「同じ木」のことで、同じ木から採ったパーツを使用して家具を製作することを共木つくり、といいます。

通常、板と板を接ぎ合わせてテーブルを製作する場合、それぞれの板は別々の木から採られることがほとんどです。

そこで生まれる木目や色合いなどのギャップが無垢材家具の「らしさ」でもあるのですが、共木のテーブルは同じ木からパーツを採るので同じ(ような)木目や色合いで揃えることができるようになるのです。

 

「ブックマッチ天板」とは?家具蔵の家具づくりとは?


 

共木の無垢材テーブルで、もっとも有名なのは「ブックマッチ」という二枚接ぎの天板を用いて作るものです。

ブックマッチとは、一本の原木から製材された隣り合う上下2枚の板を表と裏、互い違いに接ぎ合せた天板のことを指します。

まさに、本を開くかのように材を取るので、木目と輪郭が美しい左右対称形になるのがブックマッチの魅力です。

このブックマッチ天板を作り上げるには一本の原木から2枚以上の状態の良い幅広材が採れることが必須条件。

それがさらに隣り合った際に左右対称に見えるものとなれば、それは一枚板を採るのと同等、またはそれ以上に希少で難しいこと場合もあります。

それでも、私ども家具蔵の職人たちがそれほどまでに難しい共木づくりの無垢材テーブルにこだわるのには訳があります。

一枚板を探したことがある方なら、こんな経験はないでしょうか。

「木目も形状も良い一枚板なのは間違いないのだけれど、奥行が狭くて使いづらそう…」

家具はインテリアであり、その見た目もたいへん重要ですが、同時に「道具」でもあります。

家具蔵には、

「家具は、使う人にとって生活の道具として役に立たなければならない。」

という、創業以来ずっと守り続けてきたこだわりがあります。

一枚板にこだわって、奥行の浅いテーブルばかりを並べるのはそのはこだわりに反してしまいます。

使う人の役に立てて、なお且つ一枚板のような高樹齢の魅力を存分に楽しんでいただけるモノを作りたい。

その気持ちと木に対する知識や技術を駆使して作り上げたのが、共木づくりの無垢材テーブルなのです。

 

一本の原木から一枚のテーブル用天板を作り上げ、用途や大きさに合った脚をご提案しダイニングテーブルに仕立てる。

これが「無垢材テーブルヴィンテージ」です。

さきほど、無垢材テーブルヴィンテージのことを芸術品ではなく「現代の名工(職人)が作り上げた奇跡の工芸品」と表現したのは、美しさと機能を備えたモノということをお伝えしたかったため。

一枚板というキーワードでインターネットや実店舗で探していると、見落としかねない「共木」という言葉。

キーワードとして覚えていると掘り出し物に出会える機会も増えるでしょう。

 

家具蔵の無垢材テーブルのラインナップはこちらから

一枚板天板の詳細はこちらから

 

 

 

 


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