無垢材と一生もののテーブルの良い関係とは
2021.2.21
目次
家具は日常で欠かせないものでありながら、そうそう買い替えることも少ないものです。
であれば、長く使うことのできるものを選びたいもの。
住まいの「顔」となるダイニングテーブルならなおさらです。
一昔前、食卓、つまりダイニングスペースはご飯を食べる場所、リビングは寛ぐ場所と役割が分かれている家庭が多かったように思います。
しかし、現在はダイニングテーブルでの過ごし方に多様性が生まれ、食事だけでなく、テレワークやお子様の学習スペース、来客時のコミュニケーションスペース、趣味の作業スペース、食後の寛ぎスペース等にも使われています。
ダイニングスペースで過ごす時間が増えたことにより、そこにあるダイニングテーブルにこだわりを持つ方が多くなってきたのは至極当然のこととも言えます。
今回は「長く使うことのできるダイニングテーブルの条件」についてみていきましょう。
素材が良いものを選ぶなら「無垢材」
素材が良いことは耐久性・見た目などの点から家具に限らずどんなものにも当てはまる重要な要素です。
テーブルの素材となるものは多々ありますが、そのなかでひとつ選ぶとすればやはり「無垢材」です。
無垢材とは天然木そのもののことをいいます。
いわば「木そのまま、木そのもの」であり、原木から伐り出した板材のことです。
無垢材は、丸太から切り出したままの木材です。
「木質系加工材料」といわれるものがあります。
合板(ベニヤ=木材から薄く剥かれた「単板」のこと)を何枚か積層して接着したものや、その表面に化粧シート、もしくは突板を圧着して加工したものを使用している家具のこと。
いわゆるこれらも「木のテーブル」ですが無垢材とは木の質感や温もりが違います。
傷みもそのまま味になり、メンテナンスも可能な無垢材テーブルは 「一生ものの家具」として多くの人を魅了しています。
たとえば法隆寺の木材は1300年以上前に伐採されたものが多いとされます。
1300年経った今でも、当時の無垢材がそのまま生きているのです。
家具蔵のダイニングテーブルもすべて無垢材でつくられており、何世代にもわたって使用することが可能です。
構造が丈夫な無垢材テーブルを選ぶ
素材が頑強であっても、モノである以上構造が丈夫でなければ本当に丈夫な物とは言えません。
分厚い無垢板は見ていても触っても安心感がありますが、当然それは強度にも関わってきます。
そして(一枚の板だけでつくる「一枚板」もありますが)基本的に無垢材テーブルは横に複数枚の板を接ぎ合せてつくります。
ここが職人の腕とメーカーの姿勢の見せどころです。
この板同士を「フィンガージョイント」という方法で強固に接続する方法。
この方法は、木材の接着面を手の5本指のような形にし、互いに組み合わせるものです。
板同士の接合部分をそれぞれ指状に削り出し、互いに組み合わせる方法です。
接合面積が平面と比べ約2倍になり、抜群の強度を持つものとなります。
上からの加重やパーツのズレ、段差を防いでくれるこの技術、家具蔵のそれは他と比べてもより深いものであり、それは実際の大きさよりも大きなテーブルを製作していることに他なりません。
フィンガージョイント技法を採用したテーブルであれば、天板の上からの荷重に対して抜群の効果を発揮し、その点でも丈夫であり長持ちするのです。
無垢材は使い込むごとに味が出る素材である
無垢材は使い込むごとに味が出る素材でもあります。
ただし、これは「無着色」で仕上げてこそのもの。
無着色の無垢材は傷みが出てもそれ自体が味となる良さを持っています。
家具蔵は天然木そのものの良さを最大限に活かし無垢材、無着色の家具づくりをしています。
人が一人一人違うように、天然木も表情や生き様はそれぞれ違います。
木が大きく育つまでの歴史は木目の表情や素材に刻まれ、長い年月を経て育った木は、年輪や木目が同じものは一つとしてありません。
ですからその表情を生かし、そのままを味わえるように無着色で仕上げます。
無垢材、無着色の家具は時間の経過とともに色味を変え、深みや味わいを増し、使うほどに愛着を感じることができます。
着色した家具や表面材を芯材に貼りつけた家具は、購入した時が一番良い状態です。
それからは着色した部分に傷がつくと芯材が見え、表面材が剥がれてゆきます。
その点、無着色の無垢材テーブルは手元に来たその日からともに時を重ね、傷も味わいの一つになりながら世界に1枚だけのテーブルに育ちます。
無垢材テーブルは使いやすいものを選ぶ
生活の道具ですから使いやすいことも欠かせない条件です。
まず、家具蔵のテーブルは徹底した乾燥と管理、熟練の職人技による「使いやすさ」を追求しています。
高品質なテーブル天板は、幕板などの補強材を必要としません。
シンプルで使いやすく、それによって生じるスペースの無駄などを排除しています。
さらに、天板の表面と裏面、側面の6面全てを同様の仕上げとすることで、より耐久性と快適性を高めています。
たとえば家具蔵のテーブルでは「ノックダウン」を採用しています。
これは脚を簡単に付け替えられるシステムのこと。
今はダイニングテーブルとして使っていても、将来リビング用や和室用に切り替えたくなることもあるでしょう。
その際、脚を簡単に交換できるため、ライフスタイルの変化に適応しやすいのです。
簡単に付け替えできるといっても、ノックダウンの装置は外からは一切見えません。
接着面の内側に金具が隠れているため、天板と脚が一つの塊としてつながっているように見えるほどです。
このような使いやすさを考慮して設計されていることも、長持ちするダイニングテーブルの条件となります。
無垢材テーブルはメンテナンスができる
無垢材に限らず、テーブルという家具は日常生活で使用しているうちに、キズや打痕といったものも目につくようになります。
キズや打痕なども家族の思い出としてあえて残すのも一つの考え方です。
ですが、熟練の職人による削り直しや仕上げ直しによって、たちまち新品のように生まれ変わらせることができるとすれば?
それが無垢材テーブルの優れたところであり、家具蔵でもそのようなアフターメンテナンスを行っています。
無垢材テーブルは手を入れてこそ、より長く美しく使用できるもの。
購入した後において、どれだけメンテナンスサービスが充実しているのかチェックすることは、とても重要であると言えます。
このように「長く使うことのできる」無垢材家具は健康にも好影響を及ぼします。
●調湿作用によって部屋の湿度をコントロールできる
これにより、カビや結露を防止する作業が少なくて済みます。
●目にやさしい
無垢の木材は、視覚的にも優しさをもたらします。
原木から伐り出された断面は、表情がひとつとして同じものがありません。
木目の模様や木肌の色の濃淡などには「1/fゆらぎ」とよばれる動きのパターンがあり、これが人の目に心地良い刺激を与え、気分をリラックスさせてくれます。
さらに、木材の表面にあるミクロの凹凸は、太陽や照明などの強い光を分散し、人の目に最も心地良いとされる反射率50~60%にまで抑えてくれます。
●香りがもたらす快適環境
有害物質を含まないだけでなく、むしろアロマテラピーの効果を持つ芳香成分を持つのが無垢材。
この天然の芳香成分に含まれるテルペン類とよばれる揮発性の成分はストレスや不安をやわらげる心理的作用のほか、気道の働きを良くする効果や血圧を下げる効果なども認められています。
また、木の香り成分には、アレルギーの原因となるダニやカビの繁殖を抑える働きもあります。
心地良い木の香りは、現代のストレス社会において気分をリフレッシュさせるだけでなく、清潔で快適な室内環境を維持するためにも大いに役立ちます。
いかがでしたか?
「長く使うことのできるテーブル」選びはすなわち一生もののテーブル選びとある意味同義です。
家具蔵でも実際に無垢材テーブルを見て、触れて体感しながらその理由と方法を知ることができます。
お気軽に近くの店舗に足をお運び頂ければ幸いです。
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